その可能性は否めない
――メジャー1stアルバム『image』がリリースされました。今作でダンスが大変だった曲は?
矢川葵 「townscape」がステージの中心に向かって輪になってグルグルとしているんですけど、細かい動きや立ち位置がけっこう難しいので苦戦しました。
コショージメグミ 「faithlessness」はけっこう長くライブではやっているんですけど、サビのダンスが激しいので、いまだに難しいですね。
――変拍子の曲は覚えるのが難しいそうですよね?
コショージメグミ でもダンスが付くと分かりやすくなりますね。
井上唯 先にレコーディングをして、後で振付をする事が多いんですけど、レコーディングの時よりもダンスを付けてもらってからの方がスッと入ってきて歌いやすいんです。
――それは意外でした。ちなみにボイストレーニングなどは大変ですか?
和田輪 今まで苦しんできた事を出せるようにしてくれるので楽しいです。
井上唯 自分の知らない声の出し方などを教えてくれるので楽しいですよ。
――レコーディングが大変だった曲は?
井上唯 歌も「townscape」は難しいので、一番練習してからレコーディングに臨みました。
和田輪 私は「screen」です。他の曲とはちょっと違った歌詞の割り方をしていて、耳で仮歌を聴いた時よりも歌を入れる時の方が難しかったです。
矢川葵 私も「screen」ですね。「townscape」は難しいなと分かっていたので、レコーディングの前に自分で息継ぎのタイミングをメモしていました。「screen」は特にメモなどをしないで臨んだら、実は一番難しかったんです。
コショージメグミ 「blue light」はインディーズの時の曲なんですけど、これが難しかったのを覚えていますね。
――インディーズの頃に収録した「blue light」ですが、これは当時のまま?
コショージメグミ そうです。当時レコーディングしたものを収録しています。
――今作に再び収録されたのはなぜでしょうか?
コショージメグミ 単純にサクライさんが気に入っていたんだと思います(笑)。
――昨年11月リリースの『river』からは「karma」が収録されていて、リードトラックの「cloudy irony」は収録されていませんね。
コショージメグミ 「karma」が気に入っていたんだと思います(笑)。『river』の時も、サクライさんは「karma」をリードにするか迷っていたみたいだったんですけど、結局「cloudy irony」になったんです。それでポップというか聴きやすいシングルが出来たんですけど、このアルバムでは「karma」を入れているように、Maison book girlの深い部分が知れるような選曲にしているんです。
――コアな部分を出したアルバムになっているんですね。ちなみにサクライケンタさんは皆さんから見てどんな方ですか?
矢川葵 こだわりが強そうというイメージがあります。このジャケット写真を撮ったのもサクライさんなんですけど、サクライさんの作りたい世界というのが固まっているから、ずっとやっていてもブレないグループになると思うんです。
――アーティスト写真にメンバーの姿がほぼ写っていないというのは、前代未聞だと思いました。
矢川葵 透けて写っていますからね(笑)。
――最終的には消えてしまうんじゃないかと。
和田輪 アーティスト写真を撮った時に、首から上を消そうかという話があったので、その可能性は否めないです。最終的にはいなくなるかもしれないですね(笑)。
身長順ですね(笑)
――レコーディングでハプニングはありましたか?
矢川葵 サクライさんが曲制作に追われていて一番ドタバタしていたという印象があります。私たちは穏便に終わりました。
――サクライさんだけですか? 歌入れは一人ずつ録っていく感じ?
矢川葵 日程は一緒なんですけど、和田ちゃんから録って、次に私が録って、コショージ、唯ちゃんという順番なんです。
――その順番には何か理由が?
コショージメグミ 身長順ですね(笑)。
和田輪 マイクスタンドの高さをずらさないといけないので。
――理にかなった順番なんですね。そして、4月からツアー『「image」 release tour 2017』が始まりますね。
矢川葵 曲だけ知っていて「MVくらいは観た事がある」という人が多いと思うんです。今回は初ツアーなので、これを機にぜひライブに来て欲しいという思いがあります。
井上唯 今までイベントで呼ばれて全国に行ったりはしていたんですけど、ワンマンで東京以外に行くのが初めてなので、東京でいつも見せているMaison book girlを地方で見せて、受け入れてもらえれば嬉しいです。
和田輪 地方で私達の曲を長い尺でガッツリやる事はあまりないので、『image』で自己紹介、集大成的なアルバムが出来たので、世界観を持っていけるかなと思います。
コショージメグミ 『image』を体現できるのは、このツアーと5月9日の赤坂BLITZでのワンマンしかなくて、それは後から体験が出来るものではないので絶対に観て欲しいです。
――皆さんはステージに立つ前に縁起を担いだりしますか? 例えば靴は絶対右から履くとか。
コショージメグミ う〜ん、特にないですね。
矢川葵 私はとりあえず身体をほぐす事です。
最近ハマっている事
――それ普通にウォーミングアップですね(笑)。では最近ハマっている事はありますか?
矢川葵 体をほぐすことにつながるんですけど、ストレッチです。脚が固くてダンスに支障が出るので、それを何とか直そうかと頑張っています。Maison book girlに入った当初よりだいぶ柔らかくなりました。最初は前屈して膝下くらいまでしか手が届かなかったんです。
――それはだいぶ硬いですね(笑)。
矢川葵 今はかろうじて地面に付く位になりました(笑)。
――和田さんは?
和田輪 私は長風呂です。1時間半くらい入ります。
――半身浴ですか?
和田輪 肩まで浸かってます。
――そんなに入っていたら、のぼせませんか?
和田輪 ぬるくするんです。39度くらいで入浴します。防水のスマホを持っていってるので、それでアイドルのMVなどを観ています。
――井上さんは最近ハマっている事は?
井上唯 お昼ごはんにコンビニに行く事が多いんですけど、ちくわとベビーチーズの組み合わせがめっちゃ美味いなと思ってずっと食べていたら、周りから「それめっちゃおつまみじゃん」って言われて(笑)。考えてみたら最近はナッツとかにもハマっていて、冷や奴とかも好きなので、私はおつまみが好きなんだと思いました。
――おつまみ好きということは、お酒も飲まれるんですか?
井上唯 お酒も飲みますけど、お昼ごはんとしておつまみを食べています(笑)。和田が北海道出身なんですけど、おみやげに鮭とばを買ってきてくれるんです。鮭のジャーキーみたいなやつですね。それもおいしいですね。
――やっぱりおつまみ系なんですね(笑)。コショージさんはハマっている事はありますか?
コショージメグミ う〜ん、最近ハマっているものは特にないんです。
――そうしますとMaison book girlの活動ににハマっている事ですね。
コショージメグミ そうですね!
アドバイスを貰ったという気持ちで見ます
――自分達のリリースやライブがあった後にエゴサーチはしますか?
和田輪 します。
――たまに辛辣な意見などがあったりしたらへこんだりしませんか?
和田輪 ここが悪かったという風にとる人も居るんだなと思ったりとか、ここは確かに失敗したから次は直そうかなとか、アドバイスを貰ったという気持ちで見ます。
――謙虚ですね。
コショージメグミ 私はあまり見ないですけど。
――見ないほうがいいこともありますよね。ちなみにファンの方々はどういう方が多いですか?
井上唯 アイドルが好きというより、音楽が好きな人が多いと思います。
矢川葵 若い方も年上の方も、最近は女の子もちらほら来てくれたりしていて幅広いです。皆いい方達です。
――最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。
矢川葵 とりあえずツアーに来て欲しいです。とにかく来て観て欲しいです。CDだけで感じるのとライブで観て感じるのは曲のイメージも違うので、最終的にはライブに来てMaison book girlを知ってもらいたいので、ぜひツアーに来て欲しいです。
和田輪 全国ツアーだとライブに来た事がない人が多いと思うんですけど、一人で来ても怖くないから、扉を開いてみて欲しいです。
井上唯 アーティスト写真やジャケットを見ただけでは何も分からないと思うので、とりあえず曲を聴いて「好きだな」と思ったら、是非ライブに来て欲しいです。Maison book girlは音源とライブで熱量が全然違うし、差が激しいとよく言われるんです。ライブに足を運んでもらえたらもっと好きになってもらえると思うので、是非観に来てほしいです。
コショージメグミ 今なら間に合うので赤坂BLITZにも来て下さい。
――この記事が載る頃にはソールドアウトしているかもしれませんよ。
コショージメグミ たぶん間に合います!
井上唯 ギリでセーフくらいかもね(笑)。
(取材・撮影=村上順一)