Pyxis“First Love”混ざり合う2人の個性、魅力溢れた赤坂公演

歌って踊って野球パフォーマンスも見せるなど、さまざまな演出で魅力を振りまいたPyxis
昨年8月発売のアルバム『First Love 注意報!』でメジャーデビューした、伊藤美来と豊田萌絵の声優2人による音楽ユニット・Pyxis(ピクシス)が1月15日に、東京・赤坂BLITZでファーストワンマンライブ『Pyxis Live 2017 “Pyxis Party”~First Love 注意報!~』を開催した。アルバム収録曲を中心に、ふたりが所属する別のユニット・StylipS(スタイリップス)の楽曲や、2月22日にリリースする1stシングル「FLAWLESS」など全15曲を披露。歌って踊って野球パフォーマンスも見せるなど、さまざまな演出で魅力を振りまいた。
しっかり上書き保存しておいてください
淡いピンクを基調にした衣装を身にまとった豊田。「みなさ~ん『Pyxis Live 2017 “Pyxis Party”~First Love 注意報!~』へようこそ!」と客席に手を振る。会場の熱気とダンスパフォーマンスの激しさから「もう汗が目に入って」と汗を拭きながらも嬉しそう。水色の衣装を着た伊藤は「最後まで盛り上がっていきましょう!」と元気いっぱい。「外は寒いですけど、ここはすごく熱いね。今日は雪なんて話もあったけど、みんなは大丈夫だった?」と気遣う場面もあった。
タイトルの「First Love」に絡めて「みんなの初恋はいつだった? もちろん今日だよね。初恋なう!」と伊藤が言えば、豊田は「今日という日を、コマンド+Sで、しっかり上書き保存しておいてください!」とパソコンのショートカットキーに例えて、笑いを誘った。
中盤には、パジャマ風の衣装に着替えたふたり。伊藤は、豊田のフワフワの衣装を見て「あざとすぎる!」とぴしゃり。そんな伊藤のパジャマを見て「チラッとおへそが見えるのはどうなの?」と豊田。お気に入りのパジャマ衣装に、女子トークが止まらなくなった。
続けて伊藤は、StylipSのソロ曲「Dear Honesty」を披露し、かわいい世界観に手拍子が巻き起こる。間奏に入ると、とつぜん豊田が乱入して曲に合わせて踊り始め、最後にはマイクを取って歌い出す暴挙に。これには伊藤も「ちょっと~!」と声をあげた。豊田のソロ曲「カフェモカ・サイド」では、仕返しとばかりに今度は伊藤が乱入した。
ペンライトを持ってオタ芸を打つレアな伊藤の姿に、ファンもいつの間にか「みっく」の名前をコール。そんな様子を見た豊田は「みんな速攻でペンライトを(伊藤のイメージカラーの)青に変えたよね? ひどくない~?」と。こんなやりとりに、ファンも笑顔も止まらなかった。
応援歌の「13番」では、間奏でふたりがサインボールを客席に投げる。そして、最初は普通に投げていたが、最後はバットを持ち出した。ピッチャー伊藤が投げてバッター豊田が打って、遠くに飛ばそうというもくろみ。しかし豊田は、豪快なスウィングで空振り。当たったと思えば、最前列のファンの顔面にボールが直撃する。MCでは「昼はホームランだったのに。狙いすぎて力が入ってしまった!」と、反省しきりの豊田。いっぽう伊藤は「私は、夜のほうがいい球を打てたよ!」と自慢気だった。
「FLAWLESS」を披露
幕間には2本のムービーを上映し、ふたりのポンコツぶりに場内に爆笑が巻き起こった。最初のムービーは、浅草寺でおみくじを引くというもの。画面に映ったとたんテンションガタ落ちのふたりは、実は昼の部で上映されたムービーでおみくじを引いて、ふたりとも凶だったから。このままではいかんと、夜の部でもう一度おみくじを引いてリベンジしたわけだが、なんと2回目もふたり揃って凶を引いてしまうという、ある意味の引きの良さに会場は大爆笑。
2本目のムービーは、番号のついた的にめがけてボールを投げる「ストラックアウト」で対決。1セット目は、伊藤が2個を当て、豊田が1個を当てたという結果。懲りずに再チャレンジするものの、2セット目はふたりとも0個という結果に。グダグダの展開で、またもや会場を爆笑させた。
ライブ終盤には、2月にリリースする1stシングル「FLAWLESS」を披露した。ドレス風の衣装はライブ用で、MVで着ているのとは少し違う部分があり、それは豊田がアイデアを出したそう。爽快さがある胸キュンのナンバーで、ソロパートでは各自の個性あふれる歌声を聴かせる。ファンもペンライトを振り、ステップを踏みながら歌うふたりに声援を送った。
少し鼻にかかった幼さの残る声の伊藤。「まだスタートラインに立ったばかりだけど、今日のライブを第一歩にして、どんどん進んで行きたい」。空気成分を多く含んだハスキーさのある声の豊田。「こういう場に立てることは、当たり前ではないと今実感している。応援してくれるみんなのためにも、声優でも歌でもがんばって恩返しをしたい」。ふたりの個性が、時にはぶつかり合い、ときには融合して聴かせるPyxisの音楽。声優として聴かせる声とはまた違った、等身大の魅力に溢れていた。
(取材=榑林史章)
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セットリスト
Pyxis Live 2017 “Pyxis Party”~First Love 注意報!~ 1月15日 東京・赤坂BLITZ 01.First Love 注意報! |