4枚目のアルバム『DREAMS』を引っさげ9月から全国15公演をおこなったCzecho No Republic

4枚目のアルバム『DREAMS』を引っさげ9月から全国15公演をおこなったCzecho No Republic

 5人組バンドのCzecho No Republic(チェコノーリパブリック)が11月12日に、東京・Zepp DiverCity Tokyoで全国ツアー『Welcome to the Hotel Flamingo Tour』のファイナル公演をおこなった。7月20日にリリースしたメジャー4枚目のアルバム『DREAMS』を引っさげ、9月から全国15公演を展開。この日は、アニメ『ドラゴンボール超』のED曲に起用された「Forever Dreaming」などアンコールを含め全21曲を披露、常夏の南国を思わせる世界観でオーディエンスを楽しませた。アンコールでは、タイトルもまだ決まっていない新曲も初披露し、12月13日に渋谷eggmanでワンマンライブを開催することを発表した。

ホテルフラミンゴの世界観

武井優心(撮影・山川哲矢)

武井優心(撮影・山川哲矢)

 ステージには南国をイメージしたオブジェが立ち並ぶ。ヤシの木、ビーチパラソルなどがあり、一夏のアバンチュールを感じさせた。セットを見ているだけでもこれから始まるライブへの期待感は高まっていく。

 定刻を少々過ぎたところで、暗転しオープニングSEが会場に響き渡った。颯爽と砂川一黄(Gt)、山崎正太郎(Dr)、八木類(Gt/Cho/Syn)、タカハシマイ(Cho/Syn/Per)、武井優心(Vo/Ba)の順にステージに登場。1曲目は「Amazing Parade」。軽快なリズムに乗ってオーディエンスも手を掲げ盛り上がる。後方のスクリーンには青空をモチーフにしたものや万華鏡のようなカラフルな映像が流れ、世界観を作り出していく。立て続けに「ネバーランド」、オーディエンスの掲げた腕がフラミンゴの頭のような動きで一体感を作り上げた「Dream Beach Sunset」と様々なグルーヴの楽曲で高揚感を煽っていった。

 1発目のMCでは武井が「外はすっかり寒くなってきましたけど、当ホテルは年中無休で常夏となっていますので、今年最後の夏の思い出を作って帰ってください」と投げかけ、「僕らの曲はみんなの声を足して、やっと1曲になるものがたくさんあるんです。早速みんなの声を足して壮大な曲を作りたいと思うんですけど、声出せますか!?」と問う。そのままアニメ『ドラゴンボール超』のED曲に起用された「Forever Dreaming」へ。<Wow〜♪>と盛大にオーディエンスのシンガロングが響き、掲げた腕も一体感を増長させていった。序盤から凄まじい一体感を見せた。

 続いて、「どんどん行こうぜダイバーシティ!」と煽り「MUSIC」へ。武井とタカハシの歌のコントラストが際立つ楽曲から、イントロでの八木の口笛が印象的だった「ゴッホとジョン」へと流れ紡いでいく。タカハシがハンドマイクで美しいミックスボイスで伸びやかに歌い上げていった。そして、武井と砂川がキャップを被り「Dreamer」を披露。武井がステージを楽しそうに跳ね回る。テクノ色が強い楽曲で音楽性の幅を魅せた。

 「もっとみんなに夏を感じさせたい」とオーディエンスの目を閉じさせ夏のイメージを語り始めた武井。「ビールが飲みたいね! ビールの曲やっていいですか?」と投げかけ、「P.I.Cグアム」を披露。メキシカン帽子を被ったメンバーたち、そしてパーカッションも加わり、南国ムード満点のステージを展開。スカテイスト溢れるサウンドでオーディエンスをグルーヴの波に飲み込んでいった。

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

 続いては、山崎のカウントから八木がメインボーカルを取る「ヘンリー・ジョーと海の城」を届けた。イギリスの夏とも言えるような横揺れの心地よさに浸りながら、メリハリをつけ様々な夏を表現していった。波のSEが流れ、青い太陽とも言えるようなライトが6つ輝き放った「Blue Holiday」へ。ライトはゆっくりと回転し、幻想的な空間を演出し、楽曲の世界観を押し上げて行った。タカハシがメインボーカルを取る「Shiny Girl」でさらにキラキラとしたポップサウンドでオーディエンスを魅了した。

 MCでは武井がZeppまでの電車移動の際、誰にもバレなかったという話や、今日のツアーファイナルの決起集会をおこなおうと、意を決して武井がメンバーを飲みに誘った話など、様々な話題で会場を和ませた。

 後半戦への意気込みとも言わんばかりの武井の「お前ら、かかってこいよ!!」と普段は絶対に言わない掛け声で、少し照れながらも力強く叫び、「No Way」に突入。4つ打ちのビートの効いたナンバーで後半戦はスタート。

 続いてタカハシの可愛らしい小ぶりのアコギが目を引いた「Festival」、八木がハンドマイクでステージを動き回り盛り上げた「JOB!」、そして、武井もステージを走り回り、力強いシャウトも轟かせた「パニック」と畳み掛けた。ここで、武井がハンディカメラを持って客席に向け、その模様が後方スクリーンに映し出された。そんな中でのコールアンドレスポンスでオーディエンスのテンションもさらに上がっていった。

アンコールで新曲を披露

タカハシマイ(Cho/Syn/Per)(撮影・山川哲矢)

タカハシマイ(Cho/Syn/Per)(撮影・山川哲矢)

 そして、「まだまだいけますか?一緒にジャンプしてくれたら嬉しいです」と「Firework」へ。オーディエンスもその期待に応えるように体を弾ませ、ライブならではの一体感と臨場感を作り出していった。その流れで、今回のアルバムのキーとなった楽曲だと語った「Electric Girl」へ。山崎もスタンディングでドラムを叩き、シンセのリフが中毒性を高め、タカハシの歌声が会場の隅々まで浸透していくようだった。続いて「Oh Yeah!!!!!!!」へ。前へ前へ押し寄せるようなリズムと情熱的なサウンドで本編を終了した。

 アンコールを促す手拍子の中、ステージ上部に設置された“HOTEL FLAMINGO"のLED看板が浮かび上がる。その手拍子に答え再びステージに砂川と山崎が登場。山崎のツアーグッズ販促コーナーで盛り上げ、他のメンバーもステージに再び登場。12月13日に渋谷eggmanで”Czecho No Republic プレゼンツ【決めるのは君だ!その場でくじで曲順決定ライブ】”(ワンマンライブ)をおこなうことを発表した。

 そして、ツアーを振り返る武井。「メンバ−5人といていろいろ考えた。良くしていきたいところとか、音楽ってやっぱいいなとか、もどかしい面とかいろいろあったけど、そういうの全部含めて曲にしました。まだタイトルは決まっていないけどやってもいいですか!」とアンコール1曲目は新曲を披露した。

記念撮影(撮影・山川哲矢)

記念撮影(撮影・山川哲矢)

 名もなき新曲は軽快なリズムだが力強さもあり、弦楽器のみのシンプルな楽器編成で聴かせてくれた。そんなオーガニックな楽曲は情緒あるメロディで心に優しく響いてきた。近い未来にはどのような形となって我々に届けてくれるのか。そして、「アンコールはハイテンションで行こう!」と2ビートで疾走感のあるグルーヴを持つ「RUN RUN TIKI BANG BANG」へ突入。メンバー紹介を挟み、ラストは「ダイナソー」を披露。恐竜の歩みのような力強いドラムサウンドが気持ちを高揚させていく。<春の日 花が咲き 君のことを想うだろう♪>という歌詞にリンクするかのように、オーディエンスが花を咲かせるように手をステージに差し伸べる美しい光景が広がり、ライブの幕は閉じた。

 終始笑顔の絶えないステージであった。楽曲によってメインボーカルを変え、様々な顔を魅せるライブは常に新鮮さを与えてくれる。そして、生とシンセの絶妙なバランス感によって生まれるノリの良いサウンドは、オーディエンスとバンドの一体感を強固なものにしていた。このステージを経てバンドはどのような道に進んでいくのか、未来が楽しみになった。(取材・村上順一)

セットリスト

Czecho No Republic(チェコノーリパブリック)

Welcome to the Hotel Flamingo Tour

11月12日 東京・Zepp DiverCity Tokyo

01.Amazing Parade

02.ネバーランド

03.Dream Beach Sunset

04.Forever Dreaming

05.MUSIC

06.ゴッホとジョン

07.Dreamer

08.P.I.C グアム

09.ヘンリー・ジョーと海の城

10.Blue Holiday

11.Shiny Girl

12.No Way

13.Festival

14.JOB!

15.パニック

16.Firework

17.Electric Girl

18.Oh Yeah!!!!!!!

ENCORE

EN1.新曲

EN2.RUN RUN TIKI BANG BANG

EN3.ダイナソー

ライブ写真

八木類(撮影・山川哲矢)

八木類(撮影・山川哲矢)

山崎正太郎(撮影・山川哲矢)

山崎正太郎(撮影・山川哲矢)

砂川一黄(撮影・山川哲矢)

砂川一黄(撮影・山川哲矢)

メンバーと實吉 祐一(テスラは泣かない)(撮影・山川哲矢)

メンバーと實吉 祐一(テスラは泣かない)(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

記念撮影(撮影・山川哲矢)

記念撮影(撮影・山川哲矢)

武井優心(撮影・山川哲矢)

武井優心(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

ライブの模様(撮影・山川哲矢)

タカハシマイ(Cho/Syn/Per)(撮影・山川哲矢)

タカハシマイ(撮影・山川哲矢)

武井優心(撮影・山川哲矢)

武井優心(撮影・山川哲矢)

砂川一黄とタカハシマイ(撮影・山川哲矢)

砂川一黄とタカハシマイ(撮影・山川哲矢)

4枚目のアルバム『DREAMS』を引っさげ9月から全国15公演をおこなったCzecho No Republic

4枚目のアルバム『DREAMS』を引っさげ9月から全国15公演をおこなったCzecho No Republic

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