音楽
Angelo、熱い興奮に溺れた闘技場 勇壮な歌声と演奏で恍惚へ導く
読了時間:約1分
雄々しい幕開けを飾ったAngelo(VISUAL JAPAN SUMMIT 2016 Powerd by Rakuten)
<VISUAL JAPAN SUMMIT 2016 Powerd by Rakuten>最終日レポ◇Angelo
舞台上にはカリスマという言葉が相応しい男が立っていた。ヴォーカルのキリトは、『Umbillcal cords』を凛々しく勇壮に歌いだした。なんて雄々しい幕開けだ。その様は、数多くの熱狂的な信者たちを前に説法を行う集会のよう。
このドラマは狂気を孕んでいる。身にまとっていたローブを投げ捨てたキリト。Angeloの演奏は『RIP』を通して一気に唸りを上げた。ダークでラウドな音が、熱狂をもって瞬時に観客たちを飲み込んだ。黒く痛く激しく刺々しい演奏と嘆きにも似た歌声が、触れた人たちの感情をどんどん恍惚へ導いてゆく。これぞ、音楽を通して得られる快楽だと言わんばかりに…。
「頭を俺にくれー!!」。スケールあふれた『OUTBREAK』では、大勢の人たちがヘドバンしながら己の理性を吹き飛ばしてゆく。熱狂をさらに暴走させるように、Angeloは轟音唸らせ『Script error』を解き放った。
爆裂した音の唸りに触発され、理性の螺子(ねじ)を次々と外してゆく観客たち。ここは熱い興奮に溺れる闘技場。最後は、これまでの熱狂を開放するように『PROGRAM』を届け、Angeloは圧倒的な存在感を与えながらライブの幕を閉じていった。(取材・長澤智典)