米シンガーソングライターのノラ・ジョーンズが、自身の楽曲「Sunrise」について言及した。この曲は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災者に向けたチャリティアルバム『ソングス・フォー・ジャパン(Songs for Japan)』に収録。ノラは「日本に伝えたい気持ちとタイトルのメッセージが重なったんです。それに日本は“日出る国”ですから」と当時の気持ちを明かした。

 7日放送された、NHK『SONGS』にノラが出演。世界で起こる様々な悲惨な事象と自身の音楽の関係について語った。また、親日家でもある彼女が、日本についてその想いを明かした。さらに番組に向けて特別ライブも披露した。

 2002年2月に米でデビューしたノラは、2001年9月11日のテロ以来、ずっと不安定な世界情勢について「ニュースを見ていると世界が崩壊していく気がします。そのことが私に影響を与えています。自分では何もできない、と思うこともありますが、少なくとも音楽が人々を明るくすることは事実だと思います」と音楽に託す希望について語った。

 デビュー後に日本を何度も訪れたノラは、日本人の優しさに癒されたと語る親日家。2011年3月11日の東日本大震災に心を痛め、同年4月に、米・ニューヨークで現地の日本人の呼びかけによっておこなわれたチャリティーコンサートに出演。米女優・歌手ドリス・デイが歌った、ジャズのスタンダード「ケセラセラ(Que Sera,Sera)」を披露した。<Que Sera,Sera Whatever Will Be, Will Be(なるようになる)>という歌詞に日本へのポジティブな想いを託した。

 ノラは、2011年3月25日にリリースされたチャリティアルバム『ソングス・フォー・ジャパン(Songs for Japan)』にも参加。元は恋愛について歌った曲だという「Sunrise」を提供した。ノラはこの曲を選んだ理由について「ただしっくりくると思ったんです。元々のメッセージはありませんでしたが、“Sunrise”という言葉に“再生”という意味も含まれるので選びました」と語った。さらに「日本に伝えたい気持ちとタイトルのメッセージが重なったんです。それに日本は“日出る国”ですから」と当時の気持ちを明かした。

 同作には、ボブ・ディランやエルトン・ジョン、マドンナ、アイルランドのロックバンドU2、米歌手レディー・ガガ、米ロックバンドR.E.M.など世界のトップアーティストが参加した。収益は全額、東日本大震災の義捐金として日本赤十字社に寄付され、わずか2カ月後の5月には、収益金500万ドル(約4億円)を集めたことが公表された。

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