歌手のジェリー藤尾(76)が、自身の代表曲「遠くへ行きたい」の作詞を手掛けた、故・永六輔さん(享年83)について、「褒められたこともない。あの人厳しいから」と、作品に対して常に厳しい姿勢で臨む人だったと振り返った。

 3日放送された、TBS系『あなたが聴きたい歌の4時間スペシャル』にジェリー藤尾はゲスト出演。永六輔さんが作詞、中村八大さんが作曲した「遠くへ行きたい」をスタジオで披露した。

 番組MCを務めた、TBSの安住紳一郎アナウンサーが、ジェリー藤尾に45年以上歌い続ける「遠くへ行きたい」について、今も歌う難しさを感じるか尋ねると「本当に難しい。この曲は、何回も歌い方が変わってるんじゃないかな。あるいは意識して変えていると思う」と曲の奥深さについて語った。

 さらにジェリーは歌詞について、<知らない海を ながめていたい>という箇所を<ながめてみたい>とずっと歌っていたが、ある日、永さんに「“みたい”じゃなくて、“いたい”なんだ」と指摘され、今はその通りに歌っていることを明かした。

 安住アナに曲を歌っていて、永さんに何か感想を言われたことがあるか、と聞かれるとジェリー藤尾は「ありません、褒められたこともない。あの人厳しいから」と永さんとの思い出を振り返った。

 「遠くへ行きたい」は1962年、NHK総合テレビの『夢であいましょう』の「今月の歌」として作られ、6月に発売された。また、1970年10月にスタートした旅番組『遠くへ行きたい』(読売テレビ・日本テレビ系)のテーマ曲としても使われ、デューク・エイセス、永六輔、小林旭、古谷一行、益田宏美、オユンナ、石川さゆり、さだまさし、元ちとせ、森山良子、一青窈などによって歌い継がれている。

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