矢口真里CM中止騒動、松本は寛容の無さ指摘 小藪は論調に苦言
矢口真里
元モーニング娘。の矢口真里(33)出演のCMが多数のクレームにより放送中止になった件で、お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志は社会の寛容の無さを指摘。お笑い芸人の小籔千豊は「不倫しても許される人と許されない人がいるのはおかしい」と日本のネット社会の論調に疑問を呈した。
10日に放送された、フジテレビ系『ワイドナショー』では、不倫騒動を経て芸能界に復帰した矢口が騒動後初出演したCMに、視聴者から苦情が殺到し、放送が中止となる騒動へと発展した問題を取り上げた。
ゲスト出演した小籔は「こういうことのルールを決める立場ではないので、世間の皆さん方、賢い方々が決めればいいと思う」と前置きしてから以下の趣旨で、ある事柄について特定の人物だけ批判される現象に疑問を呈するとともに、過去の事例をあげて日本のネット社会の現状を嘆いた。
「そこまでやるんだったら徹底して欲しいですね。不倫しても許される人と許されない人がいるのはおかしい。太宰治の恋愛事情とか伊藤博文の芸者遊びとか、矢口の比じゃないくらい酷い。図書館から学校から太宰の本も伊藤の本も、全部無くしてしまうならそらしょうがないな、変な国やなとは思いますけどね」
これに対し、番組のレギュラー・コメンテーターを務める松本人志は以下の通りに述べて社会の寛容の無さを指摘した。
「不祥事を起こした有名人を叩きたい人は必ず何人かいて、どんだけ謝罪しようが謹慎しようが、叩くんですよ。その不祥事に対してではなく自分の何か腹立つことに不満を抱いてそれを発散してるだけで、そもそも怒ってないんですよ、叩いてることに対しては。だから、そんな人たちに許してもらうなんて不可能なんですよ」
矢口の新CMは3月30日から放送がスタート。矢口のほか、タレントのビートたけし、作曲家の新垣隆、歌手の小林幸子、動物研究科の畑正憲さんも出演。たけしが学長を務める架空の大学を舞台に、矢口らが教員として登場していた。
CMの中で、矢口は「二兎(にと)追う者は一兎も得ず」などと発言していたが、これを観た視聴者から「不倫を想起させる」などの趣旨で批判が殺到。食品会社は今月8日になり、「ご不快を感じさせる表現がありましたことを、深くお詫び申し上げます」などとホームページに謝罪文を掲載し、放送を中止した。