歌手デビューイベントで歌とダンスを披露した小林麻耶(撮影・桂 伸也)

歌手デビューイベントで歌とダンスを披露した小林麻耶(撮影・桂 伸也)

 【取材雑感】歌手デビューを果たした、フリーアナウンサーの小林麻耶(36)。その彼女が先月27日、都内で行われた歌手デビューシングル「ブリカマぶるーす」の発売記念イベントに登場した。

 小林麻耶といえば、局アナ時代からバラエティでの露出も多く、フリーアナウンサーとして独立後はさらに自身のキャラクター色が濃くなり「ブリっ子」「実は意地悪」など、どうも芳しくないイメージがついて回っていた印象がある。

 ちなみに、いつだったか何かのバラエティ番組では、カラオケで生歌を披露する機会があったことを記憶しているが、そのあまりの音痴ぶりには、いくら何でも今回のシングルリリースのような印象など、想像の余地もないほどだったのを覚えている。

 それが、なぜ今回のような経過をたどったのだろうか? 非常に興味深いところではある。しかしそれはさておき、この日見せたミニライブでの歌、そしてダンスは、ちゃんと見せられるレベルに達した、しっかりしたもののように見えた。

 とかくフリーアナウンサーという肩書きがつきまわる小林だが、この日のステージにはその肩書きがまったく見られなかった。しいて言うなら、「一生懸命、ステージに賭けているアイドルの姿」そのもの。

 なぜこのような自身の意識の変化を生じたのは不明だが、そのステージから想像できるのは、おそらく人が思っているより、ずっと以前からこのような方向に進みたいと思っていたのでは? そしてそれに向けて準備していたのではないか、ということだ。

 この日「恥ずかしがっていては、何もできない」的なコメントを彼女は発したが、この日のステージは、ある意味その意識以上のパフォーマンスである。単に自分の意識を突破しただけでは披露できないステージでもあり、プロ意識すら感じられたパフォーマンス。

 「『迷走している』ように見えることは分かっている」ともコメントしていた。しかし、実はその裏に「『迷走している』ように見せている」という意図に加えて、さらに何か新しい目標に向けて動きを進めているというようにも見える。

 そうでなければ、30歳を過ぎてこのようなパフォーマンスを繰り広げながら、このような言葉を発することができるか? と疑問に思えるからである。彼女は次に何を繰り出そうとしているのか? その意図は見えないながら、どうも確実に存在するように思え、気になってしょうがない。(文・桂 伸也)

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