再びロッカーに

熱演するShione(右)とKarin

熱演するShione(右)とKarin

 再びエレキギターを携えたShioneが「みなさんまだまだいけますかー」とコール。ファミーユの歓声がレスポンスとなり、ギターのダウンストロークから始まる私立恵比寿中学のカバー「ザ・ティッシュ〜とまらない青春〜」から後半戦はスタート。再び会場がヒートアップする。Shioneはモニターに上がって拳を突き上げ、ファミーユは絆祭タオルを回す。メンバーカラーである、赤色(Karin)、緑色(Minami)、黄色(Hikari)、水色(Shione)のペンライトが会場を彩り、真冬の寒さを忘れたステージは春の訪れを謳歌しているように光り輝く。

 「暑いね〜もっともっといけますかー? 次で最後です。ラストたのしんでいきましょう」というShioneのMCに、ファミーユからは感歎の声が。ラストは「虹色ハイジャンプ」。ファミーユはサビでタイトル通り飛び上がり、最後のサビはファミーユが大合唱。大盛況のうちにメンバーはステージを後にした。

 ある一人のファミーユが「まだまだ終わらなーい」と叫び、会場全体がアンコールの大号令に包まれ、そのままルリアンコールへ変わり、暗転したステージに再び照明が灯る。再びメンバーが、和風パッチワークの施されたドレスに身を包み登場。この衣装でメンバーが時代劇さながらの殺陣を披露しているPVが話題にもなった、1月27日に発売された新曲、「斬鉄剣」を演奏した。まだ発売されて間もないが、「すっぱすっぱすっぱ」コールで会場は一体となり、最後、Shioneの「一番の斬鉄剣見せて」のコールにファミーユは「斬鉄剣!」の大絶叫でレスポンスした。

不安と葛藤があった

アンコールを終え感無量

アンコールを終え感無量

 少し息を整えて、メンバーがそれぞれの思いを語った。Karinは「今日はありがとう。ファミーユのおかげでワンマンの不安を乗り切れました」と涙ぐみながら、やはりこの日が不安だったことを吐露。

 Hikariは切羽詰って練習してきたこと、スタッフや先生、ファミーユへ感謝を述べた。Minamiは「ありがとうございました。初めてのライブも同じ会場だった。まさか、またここで、ワンマンがてきるとは思わなかった。これからもよろしくお願いします」とリーダーらしい謙虚で前向きなスピーチ。Shioneは以前、「そばかす」一曲のステージで終わったことを振り返り、涙ながら「正直、この景色が想像できなかった。指導してくれた先生やスタッフに感謝。ファミーユのおかげでここまでこれました」と一気に感情が溢れた様子。

 そして、ここでHikariから重大発表が。「ルリアンのセカンドワンマンが9月に代官山ループで行われます。今回より成長できるように頑張ります」と次のワンマンがアナウンスされた。

 最後はShioneから「Minamiが今春、高校を卒業するから、本当に今回は最初で最後の女子高生現役ライブでした。卒業するMinamiに、そしてファミーユ、就職、転職するファミーユもいると思う。そんな人たちに『君に幸あれ』を捧げたい」という思いが語られ、アンコール最終曲「君に幸あれ」がMinamiのピアノソロとShioneの優しい歌声から始まった。リズミカルなベースラインにKarinの歌声が乗り、激しさを増すHikariのドラミングから一気にサビへ。熱い掛け声が会場にこだまし、色とりどりのペンライトが蛍のように飛び回った。

 メンバーがステージに並び、手を取り合って「ありがとうございました」と頭を下げた。最後は「ルリアンでした」と決めポーズでライブを達成感で満ち溢れた表情で締めくくった。

 あっという間の17曲、ルリアンの初ワンマン、そして最初で最後の“現役女子高生バンド“ライブは、初々しさというより、短期間で集中してその全エネルギーを惜しみなく爆発させる、花火のような華々しさに満ち溢れていた。9月に行われる、次のワンマンでは成長していることを約束してくれたルリアン。今後の彼女たちの目覚ましい活躍に期待したい。(取材・松尾模糊)

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