<取材雑感>DAI語に隠されたDAIGO味、TPOわきまえるロッカー
公開アフレコ時のDAIGO(撮影・桂 伸也)
【取材雑感】日本語のフレーズや単語をアルファベット数文字に略し表現した、独特の表現であるDAI語で絶妙なトークを披露、バラエティなどでは絶対的な存在感を示している俳優、ミュージシャン、タレントのDAIGO。そんな彼が新作映画映画『きかんしゃトーマス 探せ!!謎の海賊船と失われた宝物』の日本語版でアフレコに参加することが決定、先月26日にその公開アフレコイベントが行われた。
妻で女優の北川景子と二人そろって初の記者会見出演を果たし、すでにテレビの出演や何度かのイベントで、幾度かのメディア露出を果たしていることもあったかもしれないが、この日のDAIGO自身の表情に緊張や焦りのようなものは見られなかった。
DAIGOのことを、メディアや大衆の中では、ある種いわゆる「おバカキャラ」に近い、あるいは似たような存在と見ている人も少なくないのではないだろうか? しかし、私にはそれがまったく別の方向に見えてならない。この日の会見で、「TPOをわきまえるロックミュージシャンなんで」という発言が彼からされ、笑い話とサラッと流されてしまったが、実はまさしくこれこそが彼のDAIGO味、いや醍醐味といえるのではないだろうか。
以前から感じていたことではあるが、確かに彼のトークの中には、笑わせられる言葉も多く発せられるが、よくよくたどっていくと、トンチンカンな回答はほとんどないように感じられる。彼のトレードマークのひとつともいえるDAI語でさえ、実は会話の間をうまく取り、雰囲気をつかむための彼ならではのテクニックのひとつではないかという気がする。
この日の会見でも、多く笑いを誘うような雰囲気はあったものの、明らかにおかしいと思える発言はまったく見られなかった。この日多く報道された記事を見ても、結局は北川との結婚に終始する報道がほとんどだが、内容的にはDAI語をキーワードとした、どちらかというと平凡なものだけであり、メディアによっては知らないうちに「いいようにされた」ところもあるのではないだろうか。
少なくとも今回の結婚に関する報道についていえば、その答え一つ一つに、変に弁解する様子も、事実を捻じ曲げたような様子も見られない。むしろその経緯を素直にありのままに語っているようにも感じられる。
もちろん所属事務所のスタッフなどとの話もあったかもしれないが、この年末年始は衝撃的なニュースが多く飛び交った時期でもあり、潔くあけすけに自分たちのことを語っていたのは、そのほうが今はいいという判断を、自分自身で行ったからこそではないか、とも思える。(文・桂 伸也)


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