アルバム『YELLOW』から新曲披露

MAMI

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 和やかな空気感のなかで「HELLO WORLDから冬の曲をお届けします」と始まったのは「Winter Story」。この季節にピッタリの楽曲でオーディエンスも着席して聴き入る。ギターのアルペジオとシンセベルが絶妙に絡み合う。HARUNAが「武道館で座って聴いてもらうの良いですね。私勝手にディナーショースタイルと呼んでいるんですけど、けっこうお気に入りなんです」と語った。

 1月30日から放映される映画の主題歌に決まった「Morning Sun」。3月に発売される『YELLOW』に収録される新曲を披露してくれた。ダブリングされたかのようなHARUNAの歌が印象的で、どこか懐かしさも感じられるミディアムナンバーだ。続けて海外でも人気を誇る「Departure」を披露。MAMIの“作家として自信がついた曲”とインタビューでも語っていた楽曲で、日本的で叙情的なメロディにオーディエンスも耳を澄ます。

 そして、「まだまだイケる〜!? もっともっと盛り上がれる!?」とHARUNAが叫ぶと始まったのは「夜明けの流星群」。スクリーンにはプラネタリウムのような満天の星空が映し出された。続けて「Your song」とアッパーチューンで畳み掛ける。TOMOMIとMAMIがステージ中央に寄っていった。その楽しそうに演奏する姿に目が奪われた。

 「武道館まだまだ踊れる?」と「SCANDAL BABY」へ突入。キラーチューンにオーディエンスのボルテージは最高潮。「みんな歌って〜」と煽り武道館全員で大合唱。そして、ドラムのカウントから「Sisters」へ。ステージから客席に向けて銀テープが発射されると、オーディエンスのボルテージはさらに高まっていった。ファンキーなギターカッティングに自然に体が動いてしまう。音源で聴くよりもライブ向きな曲だと再認識。「今日は来てくれて本当にどうもありがとう」とHARUNAが感謝の言葉を述べ「ちいさなほのお」を披露。本編を終了した。

「4年ぶりの武道館、感慨深い」

RINA

RINA

 アンコールを求める手拍子が武道館に鳴り響いた。再びステージに戻ってきたメンバー。「まずはこの曲です」と「love in action」でアンコールの幕を開けた。今ライブがスタートしたかのようなテンションに驚かされる。そして、Queenの「We Will Rock You」を彷彿させるリズムから「Stamp!」へ。

 「私たちにとっては4年ぶりの武道館で、このツアーで2DAYSやらせてもらうっていうのは感慨深いです。2016年は嬉しいことがあって、私たちは結成10周年を迎えます。10年前に結成した時は、10年後もこのメンバーでいるとは思っていなかったし、まさかこんなにも沢山の人たちの前でライブが出来るなんて到底思ってなかったです。今日は本当に幸せ、ありがとう」と訪れたファンに感謝の言葉をHARUNAが語ると会場から大きな拍手が鳴り響いた。

 「去年はワールドツアーとかいろんな経験を積ませてもらって、その中で1年掛けて4人で作ってきました。とても自信作です」と語り、その『YELLOW』から「SUKI-SUKI」を披露。歪んだベースのイントロが武道館を揺らす。グルーヴを変えながら曲は進行していく。サビはSCANDALらしいロックサウンドで新曲ながらも既に会場のファンは手を振り上げ盛り上がった。最後は「太陽スキャンダラス」でステージ上もオーディエンスも完全燃焼し、東名阪アリーナツアーの幕を閉じた。

 4月から自信作と語るニューアルバム『YELLOW』を引っさげてのツアーも決定し、8月には結成10周年の記念日に大阪で凱旋野外イベントも行うSCANDAL。ワールドツアーを成功させ、一皮も二皮も剥けた彼女達。このアリーナツアーはそれを実感させるには十分なライブであった。更にこれからどのように進化していくのか、期待される。(取材・村上順一)

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