INTERVIEW

栁俊太郎

「役者人生でとても意味のある作品に」刑事役で新境地 ドラマ「月夜行路」撮影振り返る


記者:村上順一

写真:©日本テレビ

掲載:26年06月09日

読了時間:約5分

 俳優の栁俊太郎が、日本テレビ系で放送中の波瑠、麻生久美子W主演ドラマ『月夜行路 ―答えは名作の中に―』(毎週水曜よる10時〜)に出演。刑事でありながら、ヒロイン・野宮ルナ(波瑠)の高校時代の同級生・田村徹矢という、物語のスパイスとなるユニークな役どころを好演中だ。作中では、名作文学の知識を事件解決の鍵とするルナや涼子(麻生久美子)を、刑事の立場と友人の顔を使い分けながらサポートする田村だが、演じる栁自身は彼を「一貫して優しい人間」と捉えている。物語がいよいよ最終章へと突入する中、役者としての新境地を拓いた本作への手応えや、共演者との微笑ましい舞台裏、 ドラマを通じて再発見したという「文学の魅力」について聞いた。

スーパーで「田村氏」と声をかけてもらった

田村徹矢(栁俊太郎)『月夜行路 ―答えは名作の中に―』場面カット

――ドラマも佳境を迎えますが、栁さんの周りの反応はいかがでしょうか。SNSでのリアクションや知人からの反応など、印象的なものがありましたらお聞かせください。

 犬の散歩で会う方々からも『月夜行路』面白くて見てますというお言葉をいただいたり、スーパーで「田村氏」と声をかけていただけたりとてもありがたいです。

――田村徹矢は刑事でありながら、野宮ルナ(波瑠)のことを「ノッピー」と呼ぶ高校時代の同級生という、物語において非常にユニークな立ち位置です。最初に台本を読まれた際、この「刑事としての顔」と「同級生としての顔」のギャップをどのように表現しようと考えられましたか?

 始まった当初は仕事とプライベートを分けている印象があったのですが、終盤になるにつれてノッピーの勘の鋭さを頼りにしているような台本になっていたのもあって、今はわりとギャップは意識せずに表現しています。

――物語が進むにつれ、田村のキャラクターもより深まっていますが、撮影を重ねる中で「最初にイメージしていた田村」から変化した部分や、新しく発見した彼の一面があれば教えてください。

 最初から最後まで一貫して優しい人間だなと思っています。同級生として変わらずフラットに接するというのは彼の優しさかなと思います。

文学の素晴らしさにこのドラマを通して気付いた

田村徹矢(栁俊太郎)『月夜行路 ―答えは名作の中に―』場面カット

――高校時代の同級生であるルナと、主婦の涼子(麻生久美子)という異色の二人組に、田村は刑事として、そして友人として関わっていきます。波瑠さん、麻生さんとの共演シーンで、特に印象に残っているお二人のエピソードがあればお聞かせください。

 サイレントで“モグモグタイム”が始まり、田村がお菓子を渡す場面があるのですが、お二人の息の合った仕草がとても印象に残っています。

――本作は毎回、夏目漱石や太宰治、江戸川乱歩といった名作文学の知識が事件解決の鍵となります。これまで様々な事件に関わってきた刑事の立場として、文学の視点からアプローチしてくるルナの推理を、田村はどのように受け止めていると思いますか?

 それはもうお手上げ状態だと思います。ノッピーの勘の鋭さとキレッキレの頭脳には脱帽です。

――本作に触れたことで、栁さんご自身も文学作品や名作小説に対する見え方、あるいは興味に変化はありましたでしょうか?

 クラシックな日本小説を改めて読みたいなと思いましたし、見逃しているたくさんの本をできるだけ読まないと損しているなと思うくらい文学の素晴らしさにこのドラマを通して気付くことができました。

役者人生においてとても意味のある作品になった

田村徹矢(栁俊太郎)『月夜行路 ―答えは名作の中に―』場面カット

――撮影中のリフレッシュ方法などがあれば教えてください。

 気分転換の方法はわりとたくさんあります。料理が好きなので、自分で作ってリラックスしたり、犬や妻と散歩をしたり、スポーツを楽しんだり映画を観たりすることで、うまく心身を休めています。

――「実はあのシーンの裏側でこんなことが起きていた」という、撮影中のハプニングや舞台裏の裏話があれば教えてください。

 これといったハプニングはなかったです。大人が多い現場でしたので、落ち着きのあるとても穏やかな現場でした。会話の内容も健康のことだったり家庭のことだったり、内容がとても大人だなぁと思いました(笑)。

――物語も後半へと突入し、さらに難解でハラハラする展開が待ち受けています。佳境に向けて、刑事としての田村の活躍や、物語全体の「ここに注目してほしい!」という見どころを教えてください。

 相変わらず田村と小湊さんは絶妙なタイミングで、ノッピーと涼子さんに合流するので、これまでと変わりないかもしれませんが(笑)、最後までノッピー、涼子さん、小湊さんとともに事件や問題を解決すべく奔走していきますので、見届けていただけたら嬉しいです。

――本作はこれまで出演してきた作品と比べると、とても自然体、栁さんのナチュラルな部分が垣間見えたと感じました。ここまで田村徹矢を演じてきて、今後の役者人生にどのようなプラスがあると感じましたか。

 今までこのようなリズミカルな作品があまり多くなかったので、芝居の全てが新鮮でとても勉強になりました。すごくテクニックが必要なんだなと。なので今後の役者人生においてとても意味のある作品になったと思います。

(おわり)

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