未来を共に戦う同士

(撮影・ヨコマ キミヨ)

(撮影・ヨコマ キミヨ)

 「戦友協奏曲」をプレーする前のMCで、彼はこんなことを語っていた。

 「俺が思っている音楽、ロックって、残念だけどもうかるようなものじゃない。でもそんな俺たちに、いろんな大人や仲間ができた。ここにいるみんながその証拠だ。ある日の夜、『もうだめだ』と思った時があった。その時に思い出したのは、この場。数々のライブハウスで見たお前たちの顔。仲間の一言だったんだ」

 かつてコータは、ライブパフォーマンスの中で、「かかってこい!」と観衆をあおることがあった。自らのライブを「戦場」とし、すべてにおいて戦いを挑んでいたからだ。しかしこの日彼が観衆に投げかけた言葉は、「行くぞ!」「行けんのか!?」と、まるで観衆を仲間とし、鼓舞しながら力を合わせ戦うような姿勢に見えた。今や彼らを取り巻く人たち、そして多くのファンたちは、彼らの果てしない未来を共に戦う同士、そして彼らを何倍も大きくする原動力となった。

 明日、快進のICHIGEKIがどのような運命をたどっていくかは、誰にもわからない。しかし強力な「戦友」とともに、また彼らは未来に向かって進んでいくことだろう。その時彼らは、この日の頭に披露した「ありったけ」の如く重圧で猛烈なビートの中で、その歌詞に書かれている通り「ケツを降りながら 振り切って」、不条理な世を笑い飛ばすことだろう。彼らには間もなくそんな時が来る。そう願わずにはられない。

セットリスト

(撮影・ヨコマ キミヨ)

(撮影・ヨコマ キミヨ)

▽『快進のICHIGEKI 「the period」 TOUR FINAL O-EAST 単独公演』
2015年5月25日=渋谷TSUTAYA O-EAST

01. ありったけ
02. 的なbaby
03. 本音ストリップ
04. キラキララ
05. よござんすか
06. 大人子守唄
07. 少年ダイナマイト
08. 獣道~Be Myself~
09. 共鳴
10. 四季-喜怒哀楽-
11. Bass Solo
12. 乳母車(Acoustic Version)
13. Drum Solo
14. とおりゃんせ
15. 快感すっからかん
16. 人類デストロイヤー
17. 戦友協奏曲
18. ピンポンDAマーチ
19. MASAKAレボリューション
20. 音座芸夢

encole
01. Guitar Solo
02. 共存
03. SHURABA音頭
04. 絶体絶命の愛の結晶

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