WOLF HOWL HARMONY「僕たちにしかできないことを」活動への信念
INTERVIEW

WOLF HOWL HARMONY

「僕たちにしかできないことを」活動への信念


記者:村上順一

撮影:村上順一

掲載:24年03月14日

読了時間:約11分

 約4.8万人が参加したLDH史上最大のオーディション『iCON Z ~Dreams For Children」』から誕生したWOLF HOWL HARMONYが、2ndシングル「Frozen Butterfly」をリリース。表題曲の「Frozen Butterfly」は、デビューするまでに様々な苦悩や葛藤を乗り越えてきたからこそ、「夢を見る事は素敵なんだ」というメンバー自身の思いが込められている。カップリングに先行配信された「Sugar Honey」、「 YOU&I」の計3曲を収録した。昨年8月にシングル「Sweet Rain」でデビューした4人が、今どのような気持ちで活動をしているのか、「Frozen Butterfly」のレコーディングに臨む姿勢、メンバーが感銘を受けた夢について話を聞いた。

デビューから半年、それぞれの意識の変化

村上順一

WOLF HOWL HARMONY

――デビューから半年ほど経ちましたが、生活に変化はありますか。

RYOJI リリースイベントなどたくさんライブに出させていただいて、ファンの皆さんとの絆はかなり深まってきていると実感しています。イベントで直接会ったりSNSなどで毎日のようにコミュニケーション取り合ったりしているので、距離が近くなっている気がしています。また、リリースタイミングでどれだけ僕らのパワーを日本中にばらまけるかという期待値で言うと、僕たちもファンの皆さんと一緒に培ってきたものがあるので、今後も胸を張って新曲をリリースしていけると思っています。そう思えるのも紛れもなく、ファンの皆さんの温かさだったりパワーだと思うので、デビューから半年経ってより団結してきた感があります。

――嬉しかった言葉はありましたか。

RYOJI 現在進行形だったりするんですけど、LOVERED(ファンの呼称)のみんなはめちゃくちゃ熱くて、みんなのおかげでデビューシングル「Sweet Rain」のMVも先日500万回再生を突破しました。僕はその過程を見ていたんですけど、コメント欄が作品についてのコメントだけではなく、日常の報告も書かれていたりして、ファン同士で会話してるみたいな感じになっています。

――いい意味でコメント欄は異質でした。

RYOJI そうなんです。他のグループのファンの方もコメント欄に書き込んでくれています。僕たちがいいと思える作品を皆さんに披露して、それをみんながいいと思ってくれたら広めてくれる。この素敵な流れをもっと大きくしていきたいなと思っています。

――HIROTOさんはいかがですか。

HIROTO 見られる意識というのは1年前の自分とは変わったと思っていて、今だったら気づけたことが気づけていなかったと思います。それはメイクの仕方もそうですし、コンタクトだったり、髪型や髪色、服装も意識が変わってきていて、1 年前の自分のファッションと今のファッションは全然違いますし、メンバー3 人に引っ張られて意識が強くなってきています。

――最近のファッションのテーマはありますか。

HIROTO かわいいがテーマです。「えっ?」と思われるかもしれませんが、僕は一般的にかっこいいと言われているようなものも、かわいいと感じるんです。

――その感覚はすごく個性になっていますよね。GHEEさんはいかかですか。

GHEE 半年前は爆然と思っていたことも、デビューから半年経って大きな夢を叶えるために、いま僕らが何をやらなければいけないのか、みたいなことをよく考えるようになりました。例えば僕たちはデビュー当時、「スタジアムに立ちたい」という思い一心でしたが、アルバムのリリースや単独ライブの場所などもっと細かいところに意識が行くようになっています。スタジアムに立つ目標は常にあるのですが、近い目標も立てられるようになりました。

――大きな舞台に立つにはいろいろクリアしていかなければいけないことがありますよね。さて、SUZUKIさんはこの半年の変化はありますか。

SUZUKI 沢山ステージに立たせていただいたことによって、ステージ慣れとか、成長できた部分というのはすごくたくさんあります。僕自身はDEEP SQUADとしてデビュー経験があるので、オーディション期間中からデビューはゴールではなくて、その先にある夢や目標をどうやって1つずつクリアしていくか、というのを考えながらオーディション期間も過ごしていたので、そういった部分ではいい意味で変わらない部分もあると思っています。

――DEEPのメンバーの皆さんからエールをいただいたりも?

SUZUKI はい。めちゃくちゃ応援してくれて、僕らがオーディションに参加する話をしている時も、「いいじゃん。頑張ってきなよ」みたいな感じで、夢を叶えに行くことに対してすごく前向きに送り出してくださいました。僕もDEEP SQUADをもっと大きくしたいという気持ちもあった上でオーディションに参加していたので、お兄さんたちの想いも背負ってという気持ちもあります。何気ない時に電話が来て「頑張れよ」とか、「応援してるから」と言ってくださるのが本当に嬉しくて。僕がこの世界に入って一番最初に過ごしたメンバーでもあるので、家族のような安心感があります。

RYOJI KEISEIさんの一言が自分の活動の支えになっているんですけど、「RYOJIはありのままが一番愛されるから、このまま飾らずにやってきな」と話してくださいました。その時のことはすごく鮮明に覚えていますし、アーティストとしての自分らしさだったり、ありのままの自分をすごく大切にするようになりました。嘘偽りなくやっていきたいと思っています。

「Frozen Butterfly」レコーディングで心掛けていたこと

――さて、新曲「Frozen Butterfly」のレコーディングはどのような意識で臨みましたか。

RYOJI 僕は1番のAメロを担当したんですけど、曲の始めということもあって、この曲の持つ世界観に一気に引き込みたいと思いました。トラックの感じと自分の声質をどうバランス取っていこうかと考えた時に、自分の得意なロー成分を活かしつつ、でも低すぎないというのは心掛けていました。また、すごくグルーヴィな曲でもあるので、グルーヴを作り出すことをすごく意識して歌いました。誰が聴いてもパっと惹き寄せられるようなAメロを作り上げるというのを自分のテーマに掲げていました。

――ちなみにレコーディングに欠かせないアイテムやルーティンはありますか。

RYOJI 逆にルーティンなどは持たないようにしています。僕の場合、プリプロとかでいいテイクが録れることが多いので、ファーストインスピレーションをすごく大事にしています。

――ファーストテイクのマジックみたいなものがあるんですよね。また、裸足で歌うなど、レコーディングスタイルはありますか。

RYOJI 裸足とかはないんですけど、歌っているとき、両手を胸の前で握って歌っていることが多いかもしれないです。そうすることで胸が下がるので歌いやすいんです。これがレコーディングでの僕の公式フォームです。

――HIROTOさんはレコーディングどのような意識で臨みましたか。

HIROTO 僕はRYOJI君の次のパート、Bメロを担当しているんですけど、RYOJI君と僕の声質は違うので、Bメロで世界観を変えられるようにしたいなと思いました。出だしの<Baby,>というフレーズがあるんですけど、どれだけ声の芯を残して歌うか、というニュアンスはすごくこだわっていました。

――HIROTOさんはRYOJIさんのようなレコーディング公式フォームはありますか。

HIROTO 公式フォームというわけではないのですが、ゾーンに入っているときに歌いながら手を回していることがあります。これはバラードの時に多いかもしれないです。普段は普通に立っている状態がすごく落ち着くので、そんなに動かないんですけど。

RYOJI 音の変化に合わせて手が動くのはボーカリストあるあるで、HIROTOはリズム関係なしに、鳴らないフィンガースナップもよくやっている印象があります(笑)。

――確かにボーカリストの方は手を使って何かをコントロールしているイメージあります。さて、GHEEさんどうですか?

GHEE 今回はのラップパートは今までのラップパートと少し違いました。今まではメロウな感じのラップだったんですけど、今回はオーディションの時にやっていた自分のラップスタイルに近い感じだったので自由にやってみました。その時にはみ出てしまった部分をディレクションしていただいて、自分らしさを残しながら楽曲に寄り添うようなラップを目指してました。

――はみ出てしまった部分というのは?

GHEE バイブスです。自分の熱量を凝縮してラップをするんですけど、その熱量が凝縮されずに、はみ出てしまうことがあるんです。その凝縮しきれなかったところを、ディレクションしていただいて、自分にはなかった引き出しを取り入れながらチャレンジしました。

――GHEEさんのレコーディングスタイルは?

GHEE おそらくメンバーみんな気づいてないと思うんですけど、実は僕レコーディングのときは靴を脱いで歌っています。すごく開放感があって歌いやすいんです。本当はパジャマでやりたいくらいなんですけど、最近のレコーディングはスウェットとか身体を締め付けない、圧迫しない服装で行くことにしています。

――歌いやすい服装は重要ですよね。さて、SUZUKIさんがレコーティングでこだわったところは?

SUZUKI すごくグルーヴがある曲なので、音を細かくキャッチして、それに乗っかることを意識して歌唱しました。僕はサビを担当していて、HIROTOからグルーヴを受け継いでサビに繋げていくのですが、そこでグルーヴが崩れてしまうとサビで失速してしまう感じにあるので、より加速していけるように音とリズムをはめることに集中していました。

――SUZUKIさんのレコーディングスタイル、ルーティンなどありますか。

SUZUKI 僕もGHEEと同じように楽な格好でレコーディング行くことが多いです。また、レコーディング前にはストレッチと深呼吸をしています。その深呼吸も腹式などいろいろな呼吸法でやっていて、それは横隔膜のストレッチみたいなイメージです。そうすることですごくスムーズに声が出せるんです。

メンバーが感動した夢とは?

村上順一

WOLF HOWL HARMONY

――「Frozen Butterfly」は「夢を見る事は素敵なんだ」というメッセージが込められていますが、誰かの夢を聞いて感銘を受けたことはありますか。

HIROTO 僕は看護師さんに憧れて、なりたいと思い看護学校に通っていました。病院実習のときに一緒のグループになった子がいたのですが、看護師を目指した理由をそれぞれ話す機会があり、「人の助けになりたい」というシンプルだけど力強い一言に感動しました。看護師さんは災害などが起きたときに最後まで現場に残って人を助ける、自分のことを優先せずに動く、そういう志を持った人にしかできない職業だと改めて思いました。素晴らしい夢、目標だなと感銘を受けました。

SUZUKI 僕は実在する人物ではなくて、『進撃の巨人』の主人公のエレンが語っていた夢なのですが、それが壮大すぎて感動しました。それはエレンが最後に...

――ネタバレ?

SUZUKI 見てない人からしたネタバレかもしれないので、知りたくない人は飛ばしていただいて大丈夫です(笑)。エレンが争いをなくすため、愛する仲間たちを救うために、自分を犠牲にしてまでも動いていきます。いろいろな問題を1人で抱え、夢や目標に進んでいく気持ちの強さは、マンガではあるのですがグッとくるものがありました。人の気持ちの強さが人を動かせるんだというのをすごく感じました。加えて巨人と人間という物語ではあるのですが、お互いの正義があってのことで、現実世界にも置き換えられることがたくさんあるなと思いました。

――『進撃の巨人』 のラストはすごく感動しますよね。RYOJIさん、GHEEさんお2人はいかがですか。

GHEE うーん、いまパッとは思いつかないです...。

RYOJI 今日からいろいろな人に夢を聞いていく「夢聞きニキ」になるので、ちょっと待ってください(笑)。自分が感動した夢を世界に広げていくのが、今の僕の夢です!

――では、RYOJIさんとGHEEさんは宿題ということで(笑)。最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

HIROTO 僕たちがデビューできてここまで進んでこられているのも、LOVEREDの皆さんがいてくれるからこそです。僕たちは皆さんにもっと多くの愛を届けて、次のステージに連れて行きたいと思っているので、ずっと僕たちについてきてください!

RYOJI デビューしてここから結果を出していかないと、自分たちがやりたいこともただの夢になってしまうので、それを現実にするためには目の前の目標を1つ1つクリアしていかなければと思っています。でも僕らにはLOVEREDの皆さんがついているので、不安はないです。僕たちにしかできないことを楽曲とパフォーマンスを通してみなさんを惹きつけていきますので、 熱い「爆盛り上げ」よろしくお願いします!

(おわり)

【WOLF HOWL HARMONY プロフィール】

 LDH史上最大規模である、約48,000人が参加したオーディション『「iCON Z ~Dreams For Children~」』のファイナリスト ギレルメマサユケトマジ西村(ギレルメマサユケトマジニシムラ)、沓野広翔(クツノヒロト)に、iCON第二章から参加し、コーラスグループDEEP SQUADとしても活動中の杉山亮司(スギヤマリョウジ)、比嘉涼樹(ヒガスズキ)を加えた4人組ボーカル&ラップグループ。「人生のストーリが重なり合い、哀愁のある一匹狼の遠吠えのようなメンバーが運命的に集まった」ことからWOLF HOWL HARMONYと名付けられた。

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