【第74回NHK紅白歌合戦◇リハーサル(取材会)◇29日】46回目の出場となる石川さゆりは「津軽海峡・冬景色」を歌う。リハーサル後に行われた取材会で演出についてや、今考えていることや、出演者発表の会見で大泉洋が話した「ライバルは石川さゆり」について感じたことを語った。以下、一問一答。

――「津軽海峡・冬景色」どんな演出になっているのか、ちょっとだけヒントをいただけないでしょうか?

 どこまで喋っていいの?

――(スタッフ)抽象的な感じでお願いします…。

 今年はこうやって紅白歌合戦が元の紅白歌合戦に戻ってきたね、というこの活気、それを皆さんにいっぱい歌い手もみんなしっかりと届けたいという思いがあります。でも世の中というのは世界中見た時に本当に全てが明るい色になっているんだろうか。そんなことを考えながら、本当にどんな人にも歌は平等に楽しめるものでありたい。そして幸せでありたい。平和でありたい。そんなことをちゃんと届くように今回の「津軽海峡・冬景色」はNHKのスタッフの皆さんと考えながら、シーンを作っていただいて歌唱したいと思います。

――衣装の色のイメージは?

 着物ですね。いろんな波も越えていきたいという、波が刺繍されたりしております。

――今年はその思いを込めた歌唱なりますが、今年を振り返ってみて、どんな1年でしたか?

 ゴールデンウィークが開けて(新型コロナが)5類になるまでは、コロナ禍を思いっきり感じて活動しておりました。コンサートもなかなかできなくて。それが開けた途端に皆さんと会える場というのがたくさんできて。去年撮影したものなんですけど、『PERFECT DAYS』という役所(広司)さんの素敵な映画にちょっとだけ出演させていただきました。リサイタルの1週間前だったので、 1日、2日だけしかご一緒できませんという話の中で、参加したものがとても素敵な映画に出来上がりました。そして、世界の子供たちのことをKREVAさん、亀田誠司さんと「何か私たちにできることをやろうよ」と、ネット配信でご覧いただいた方達がちゃんと課金されて、それが自動的に子供たちの所に行くという、そういうことを始めてやらせていただいたり。

――そんな1年、漢字一文字にするとどんな文字になるのでしょうか?

 みなさん、なんて言ってました?

――「歌」とか「骨」など皆さんそれそれでした。

 コロナ禍が終わったわけじゃないのですが、本当にウェ〜イと街中がなっていて、本当にこれでいいのかなあって思ったり、みんなが華やかに元に戻った戻ったって言いながら、戦争で大変な思いをしてる地域もあるわけで、それで私たちの生活だって、本当に元に戻ったんだろうか、税金が上がっていくのだろうかとか、本当にいま考えます。自分の幸せについてもそうだし、歌についてもそうだし。みんなが今どういう風にあることが一番素敵なことなのかなと考える。改めてコロナ禍でみんな耐えるんだって言ってた時からふわっと解放されたような気もするけど、全てが解放ではなくて、しっかりと考えて私たちはこれから行動していかなきゃいけないことがあるのかな?って。ですので「考」という字でいいですか?  誰かいました?

――いえ、誰もいませんでした。

 やった!

――さて、大泉洋さんが今回歌手として初出場なんですが、発表会見で「ライバルは?」と聞かれてさゆりさんの名前を挙げていましたが、ご存知でしたか?

 この間、聞きました。びっくりしました。でも大泉さん歌も上手いんですよね。だからこの間も『SONGS』で歌っていらっしゃたんですけど、うまいんだなーって。大泉洋さんは今年も忙しく、良いお仕事をたくさんなさったし、歌い手の一番の大晦日のお祭り、紅白に出て1年が占めくくれるというのは本当に良い年だったんだなって。それで、私がライバル? ありがたいことでございます。キャリアとか関係ないんですね。私たちの歌の世界、エンターテインメントというのはその時代にどれだけ皆さんに楽しい時間、感動だったり、そういうものを与えられるかなので、紅白歌合戦では(大泉は)白組ですからね。戦いたいと思います。

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