Draft King、全国に届けた「贈る言葉」初ツアー完走
全国ツアー渋谷最終公演を行ったDraft King(撮影・編集部)
4人組ガールズバンドのDraft King(ドラフトキング)が9日、東京・タワーレコード渋谷店(CUTUP STUDIO)で、全国ツアー『TOWER RECORDS INSTORE tour 2015 ~ドラキリンと共に、贈る言葉を全国に届けます~』の最終公演を行った。3月4日発売のシングル「贈る言葉」を引っ提げて全国24カ所をまわってきた。最終地・渋谷ではアンコールを含め全11曲を熱唱。ファンへの感謝の気持ちを「贈る言葉」で届けた。またこの場で、ボーカルのericaを投影した新曲「This is me.」を7月に発売することも発表した。 【取材・紀村了】
半年間で急成長
下積みを経て、昨年11月にサンミュージックに所属。当時は同事務所初のガールズバンドとして話題を集めた。その年の12月には東京・渋谷eggmanで単独公演を成功させ、今年3月に2枚目シングルで名曲「贈る言葉」をカバー。同曲においては有線放送の「週間USEN HITインディーズランキング」で1位を獲得している。一方、メディアへの露出も増え、TBS系『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』でドッキリも仕掛けられた。たった半年間で急成長を遂げている。
大規模な全国ツアーはバンドでは初めて。ステレオポニー時代、メジャーシーンで全国ツアーを経験しているNOHANA(B)とSHIHO(Dr)にとっては今回のツアーはどのようなものだったのか。“ステポニ”時代、サポートとして支えてきたMAO(G)の胸中は。そして、Draft Kingから参加したerica(Vo)が得たものは。その答えはこの日の渋谷公演にあったように思える。
タワーレコード渋谷店の1階にある同会場は300人が収容できる。この日は多くの人で埋め尽くされ、男性ファンが多いなか、女性や子連れの姿もった。午後3時に開演。それまで流れていたBGMがぴたりと止まると一瞬の静けさを経て、床を伝うようなSEが会場に響き渡る。そのSEにエスコートされるようにメンバーが登場。彼女たちは呼吸を整えるように後ろ姿で控えると、口火を切るように激しいサウンドを鳴り響かせ、ericaの「今日はツアーファイナル盛り上がっていきましょう」と呼びかけ、1曲目「エレクトリック」を披露した。
官能的…NOHANA
のっけからフルスロットル。曲数が少ない構成だったがそれにしても後先構わない力の放出ようだった。
ericaはおなじみのスタンド付マイクを巧みに使いながら優雅に舞うと、NOHANAもステップを交えてビートを奏でる。SHIHOも激しくドラムを打ち鳴らし、比較的クールなMAOも体を激しく揺らした。2曲目「真夜中メリーゴーランド」ではソロパート全開、それぞれが胸に秘めたありったけの思いを一音一音に込めているようだった。
最初のMCでericaは「楽しむ準備は出来ていますか! 全国インストアツアーで出会った人々に全力で届けます」と満面の笑顔で語ると、3曲目「罪と罰」に突入した。
セクシーさが増した――。そう印象付けたのはベースのNOHANAだった。ベースを抱きしめ、激しく乱れた黒髪が顔をあらう。その影から映る表情は官能的で魅惑そのものだった。フィンガー・ピッキングもまた、色っぽく見えた。その一方で、軽快なステップを披露したり、笑顔もみせるなど無邪気さの一面ものぞかせた。
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