『マイ・エレメント』(C)2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 ディズニー&ピクサーの最新作『マイ・エレメント』が8月4日に全国公開される。ピクサーはこれまで数多くの名作を世に生み出し世界中を感動で包んできたが、そんな数々の名作誕生のきっかけには共通して、監督が抱いた“もしも”の発想が根本にあり、本作もそのひとつ。監督を務めるピーター・ソーンは“もしも火と水が出会ったら”という本作のきっかけを明かすとともに、「ピクサーで大事なのは潜在性と可能性」と名作誕生に繋がる“もしも”の重要さを語った。

 これまでおもちゃやモンスター、魚や車など多くのキャラクターを描いてきたピクサーが贈る最新作は、火・水・土・風の4つのエレメント(元素)をキャラクターにした物語。それぞれのエレメントがその特性にあったユニークな生活様式で共生する[エレメント・シティ]を舞台に、火の女の子<エンバー>と水の青年<ウェイド>、触れ合うことすらできないピクサー史上最も“近くて遠い”ふたりが起こす、奇跡の化学反応が描かれる。

 “元素”をキャラクターにした物語を描くのはピクサー史上最もチャレンジングなコンセプトとなっており、[もしもエレメントの世界があったら、どんな性格で、どんな暮らしをしていているのか、どうやって触れ合う事ができるのか?]という未だ誰も見たことのない世界観で物語が紡がれるが、ピーター・ソーン監督はそんな本作のきっかけについて「この物語は、僕が友達に、もしも“火”と“水”が出会ったらどうなるだろうか?と問いかけたところから始まり、そこからたくさんのエネルギーやアイデアが生まれてきました」と告白。さらに「ピクサーではこのように、ひとつの言葉でも良いし、ひとつのスケッチでも良いから、ここから何かが生まれるかもしれないという“潜在性”と“可能性”を感じさせるかどうかが大事なんです」と、“もしも”の発想がピクサーの名作誕生に共通して大事にされていると明かした。

『マイ・エレメント』(C)2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 数々の大人気作品を手掛け、現在はピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めるピート・ドクター監督も実際に“もしも”の発想から物語を手掛けており、『インサイド・ヘッド』(15)はピートが自身の子どもの成長を見守る中、思春期を迎えた娘の感情の揺れや気持ちの変化に興味を持ったことで<もしも、私たちの感情のひとつひとつが頭の中に住んでいたら…>という頭の中の世界を描いたことを明かしている。

 また、人間が生まれる前の世界を描いた『ソウルフル・ワールド』(20)も、同じ遺伝子を引き継ぎ、同じ環境で育っているのに性格が全く違う自身の子どもたちに興味を持ったことで、“個性はどこから来るのか?”という疑問を抱き、<もしも、生まれる前のソウルの世界があったら…>という魂の世界を描いた。

 このように、ピクサーの名作は監督が抱く“もしも”という潜在性や可能性を広げる発想が物語の誕生に繋がっているのだ。

『インサイド・ヘッド』ディズニープラスで配信中
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『ソウルフル・ワールド』ディズニープラスで配信中
(C)2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 そして本作は、“もしも火と水が出会ったら”という発想のもと“エレメントの世界”が描かれる物語。火の街から出ることなく父の店を継ぐ夢に向かって頑張っていたエンバーは、ある日自分とは正反対で自由な心を持つウェイドと出会うことで初めて世界の広さに触れ、次第に火の世界の外へひそかな憧れを抱くようになり、ふと自分の新たな可能性を考え始める―。私の本当にやりたいことって…?しかし、この街にはたったひとつ、<他のエレメントとは関われない>というルールがあった…。果たしてエンバーとウェイドは、エレメント・シティにどんな奇跡の化学反応を起こすのか。

 <エンバー>と<ウェイド>の出会いが、“エレメントの世界”に起こす奇跡の化学反応とは…?ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年の記念イヤーに贈る、だれも知らないイマジネーションあふれる色鮮やかなエレメント・シティでの奇跡の出会い、そして予想もできない新たな“もしもの世界”の驚きと感動の物語に注目だ。

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