INTERVIEW

村田寛奈

“セリフ一言一言にどんな意味があるのか”「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」に臨む姿勢


記者:村上順一

写真:村上順一

掲載:23年05月24日

読了時間:約7分

 女優、アイドルと活動する村田寛奈が、新宿の新たなランドマークとなる「東急歌舞伎町タワー」6階に完成する新劇場「THEATER MILANO-Za」のこけら落とし公演として上演中の『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』(5月6日〜28日)に出演。エヴァに搭乗するチルドレンの1人エリを演じる。本作の主人公・渡守ソウシを演じるのは窪田正孝。ソウシのかつての恋人で特務機関の女性・霧生イオリは石橋静河が演じ、舞台ならではの演出によるオリジナルの物語が展開する。原案・構成・演出・振付は2度のローレンス・オリヴィエ賞など数々の受賞歴を誇るシディ・ラルビ・シェルカウイが務める。インタビューでは、『エヴァンゲリオン 』の印象から、『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』に臨む心構え、村田の活動の原動力になっているものについて、話を聞いた。

私にできることは何だろう?

村上順一

村田寛奈

――出演が決まった時はどんな心境でした?

 素直に嬉しかったです。大きな舞台ということもありドキッとしました。『エヴァンゲリオン』は世界中で愛されてる作品なので、嬉しさから緊張に変わってきて、私にできることは何だろう? と考えるようになりました。

――どんな準備をされてましたか。

 稽古に入るまでにアニメをもう 1 回頭から見てみよう、体を鍛えようなどできることから準備していこうという気持ちでした。キャストの皆さんとも初めましてだったので、期待にしっかり答えられるようにしていかなければと思いました。

――今回演出を担当されている、シディ・ラルビ・シェルカウイさんは存じ上げてました?

 勉強不足で存じ上げてなかったのですが、ラルビさんについてたくさん調べました。ラルビさんのドキュメンタリーがあり、まずはそれを観ました。普段自分がやってる舞台からは想像つかないような動きや演出、舞台装置があるのを見て、一体エヴァではどんな風になるんだろうとワクワクしました。

――ラルビさんならではのやり方も?

 脚本がまだできていない段階で先に動きをつけるというのは初めての体験でした。こういうシーンになると思うから、こういう感じで身体で表現してみてほしいとか、動きから構築していくという演出方法で、それはすごく新鮮でしたし「こんなやり方もあるんだ!」とすごく勉強になりました。

――共演される窪田さんはどんな印象でした?

 窪田さんはすごく明るくて優しい方なんですけど、今回空中を飛ぶ演出があって、セリフがない状態でみんなで飛んだときも、すごく楽しそうにやられているのが印象的でした。窪田さんは過去に何回か飛んだことはあるけど、こんなのは初めてみたいなことを言いながら、 ぴょんぴょん飛び回っていて、すごいなと思いました。

――『エヴァンゲリオン』を改めて見直したということは、過去にも観たことはあったんですね?

 はい。高校生ぐらいの時に初めて劇場版を観て、今回アニメから劇場版も全て見直しました。改めて劇場版を見た時に「あ、こんなシーンあったんだ」とか、また新たな視点と言いますか、発見がたくさんありました。見直しても難しくてわからないことがすごいたくさんあったんですけど。

――ちなみにエヴァンゲリオンで好きなキャラクターは?

 うわー、選ぶのは難しい。どのキャラも魅力的で好きなんですよね...。でも、しいてあげるならアスカ・ラングレー です。9nineの時にエヴァの 写真展に参加させていただいたことがあって、その時にアスカの髪型にしてもらって、プラグスーツを着たんですけど、そこからアスカが大好きになりました。

全く新しいエヴァとして楽しんでもらえたら

村上順一

村田寛奈

――本作は原作とはまた別の視点で書かれた作品ですが、村田さんからは舞台のストーリーはどのように見えていますか。

 全く新しい作品で、『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』という作品として、新しいエヴァになっているなと感じました。原作を好きでリスペクトされてる方達にも、全く新しいエヴァとして楽しんでもらえたらと思いました。

――アニメを観たことがない人でも楽しめる?

 アニメや劇場版を観たことがある人は、原作との接点を想像できるシーンがあると思います。でも、アニメや劇場版を観たことがない人でも楽しめる、なんとなく『エヴァンゲリオン』という作品の存在を知っていただけていれば楽しめると思います。舞台を見観ていく中で、いろいろわかることも出てくると思うので、逆に知らない人は何も知らないまま舞台を観ても面白いかもしれないです。

――村田さんが演じるエリはどんな人物なのでしょうか。

 エリは14歳の女の子なんですけど、エヴァのパイロットで真っ直ぐで強い心を持っていて、自分の思ったことに素直に従う嘘がない女の子です。エヴァに乗るパイロットはチルドレンと呼ばれていて、エリを含めて4人いるのですが、そのチルドレンそれぞれテーマを持っています。私が演じるエリは自然を大切にしたいという思いを持っていて、どうすれば自然を守れるのか、大切にできるのかをずっと考えてます。

――チルドレンと呼ばれているパイロット達は、それぞれテーマがあるわけですね。

 はい。みんなそれぞれ違うテーマを持っています。チルドレン役のみんなと話し合いをして、色んなことをすり合わせしています。その中で新しい発見がありますし、話していてみんな本当にお芝居が好きなんだなと思いました。それぞれ持ってるものが違うので、話を聞いていて本当に面白いなと思う瞬間いっぱいあります。

――村田さんがお芝居をする上で大切にしていることは?

 私は頭で考えてしまうタイプなんですけど、感覚でできてしまう人もいるじゃないですか? 自分はこのセリフはどういう意味なんだろう? みたいなところから考え始めないと脚本を理解できないタイプなんです。ですので、セリフ一言一言にどんな意味があるのか、と考えることを大切にしています。

――どんな意味があるセリフなのか、それはすごく重要だと思います。

 それを今すごく実感していて、セリフを言いながら動き回る中で、「そんな演技では最後列のお客さんまで届かないよ」とか言われたりもしました。もっと大きく動かないと伝わらない、そして、動いたその1つ1つに意味があること、お芝居の根本みたいなものを改めて学びました。舞台で演じていく中でお客さんに伝わらないということは絶対あってはならないことだと、より深く思いました。

――稽古で泣いてしまったりも?

 泣いたことはなかったですけど、「なぜできないんだ」みたいな感じで悔しい気持ちはありました。脚本とにらめっこして1人でずっと考える時間もありましたし、チルドレン役のみんなに相談して、そこから自分で落とし込んでいくこともありました。

――村田さんが思う本作のみどころは?

 舞台をよく観られている方だと、もしかしたら舞台を観ているというより、何か新しいもの観ているような感覚になるんじゃないかなと思います。私もこんな表現方法もあるんだと思ったことがたくさんありました。言葉には出さないけど、私たちが体で表現したものを皆さんの想像力で受け取ってもらうシーンがたくさんあるので、そこを楽しんでほしいですし、見どころの一つだと思います。

――村田さんの新しい一面、“ニューヒロロ”(ヒロロは村田の愛称)が見れそうですね。

 全てが新しいと思います。「THEATER MILANO-Za」という大きな劇場に立つことも初めてですし、役柄も元気な女の子ではあるんですけど、真面目な一面があるといった役柄も初めてです。ラルビさんが作りだす世界観の中で、私が活きる姿というのはすごく新しいと思います。

――それでは、ファンの方にメッセージをお願いします。

 小さい劇場で拙いお芝居をしていた頃から観てくれている方もいます。昔から応援してくださっている皆さんは、今回の作品を通して「ヒロロ、大きく羽ばたけ」と、きっと思ってくれるんじゃないかなと思っています。作品としても楽しんでもらいたいですし、大きな舞台の上で生きる私も見守ってもらえたら嬉しいです。

――そんな村田さんの活動の原動力になっていることは?

 ファンの皆さんは私が新しいお知らせをすると一番喜んでくれるんです。「ヒロロがまた新しい作品に出演するなら絶対見に行くね 」とか言ってくださるので、皆さんが喜んでいる声を聞けることが、活動の原動力になっています。これからも応援よろしくお願いします!

(おわり)

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村上順一
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