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 HKT48が1日、パシフィコ横浜・国立大ホールで「HKT48 春のコンサート2023」を開催。昼公演で、卒業を発表している1期生の本村碧唯が7月17日に福岡サンパレス・ホテル&ホールにて卒業コンサートを開催することを発表。夜公演では12歳でHKT48に加入し、約10年間活動してきた矢吹奈子の卒業コンサートを開催。新たな門出に卒業した先輩メンバーも続々と駆け付けた。

 夜公演。矢吹のメッセージVTRで幕を開けた卒業コンサートのオープニングは、HKT48の最新曲で矢吹センター楽曲「君はもっとできる」でスタート。HKT48デビューから3,437日を歩んで来た矢吹奈子にちなんで、34.37mにも及ぶ、大きな翼がステージ上に登場した。

 そして「ビーサンはなぜなくなるのか?」「突然 Do love me!」、加入直後にセンターに抜擢された「ウインクは3回」を続けて披露。矢吹は「本当にこの日が来ちゃったんだ...という気持ちです」という複雑な気持ちを吐露しつつも、「今日はひとりひとりの顔を見て、覚えて帰りたいなと思います!」と意気込んだ。

 ユニットパートでは、各チームや期ごとに分かれてのパフォーマンス。矢吹が想いを込めてセットリストに組み込んだ曲が続いた。『なこみく』の愛称で2人での活動も多かった同期の田中美久とは「生意気リップス」「友達でいられるなら」、同じく同期の栗原紗英・山下エミリーとは「思い出のほとんど」を披露し、涙で歌えなくなる一幕も。そしてユニットパート終盤には卒業生の兒玉遥・指原莉乃・田島芽瑠・朝長美桜・村重杏奈がサプライズ登場し、会場の熱気をさらに引き上げた。

 指原莉乃の卒業コンサートのステージに一緒に立つことができなかった矢吹は「さしこちゃんの卒業コンサートで歌うことができなかった『君の名は希望』を今回、私の卒業コンサートで歌わせていただきました」と涙ながらに話すと指原は「奈子のおかげで久しぶりにステージで歌うことができてとっても嬉しかったです。皆さん、卒業しても奈子ちゃんのこと、よろしくお願いします!」と呼びかけると温かい拍手が起こった。

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 矢吹のソロ曲「いじわるチュー」では卒業生をバックにパフォーマンス。卒業生へのサプライズで、矢吹がステージから移動しひとりトロッコに乗る演出を用意していましたが、村重杏奈が一緒にトロッコに乗ってしまうハプニングに大きな笑いが起こった。

 そして「早送りカレンダー」「桜、みんなで食べた」などのシングル曲が続き、あっという間に迎えた終盤。初々しいオーディション映像からスタートした矢吹のアイドル人生10年間を振り返る軌跡映像が流れると、いよいよアンコールへ。ドレス姿になって再登場した矢吹は「ここにいたこと」を歌い上げ、スタッフやメンバー、家族、そしてファンへの感謝の気持ちを、何度も何度も涙を堪えながら切々と伝えた。

 田中美久は「こんなに素敵な奈子を、奈子の卒業を見守ることが出来て嬉しいし、卒業しても頑張ってね。本当にありがとう」とエールを送った。

 クライマックスでは、卒業曲「君はもっとできる」を再度披露し、「メロンジュース」「12秒」で締めくくり、「改めて、本当にこんなに素敵な景色を見させてくれてありがとうございました!」と力強く挨拶。大好きなメンバーたちに囲まれながら、約10年、駆け抜けたアイドル人生に笑顔で幕を閉じた。

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矢吹奈子 卒業スピーチ(抜粋)

皆さんアンコールありがとうございます。

デビューをしてから約10年が経って、今日こうして卒業の日を迎えることができました。

今までの10年間を振り返ると、楽しかったことも辛かったことも、全部の思い出が鮮明に蘇ってきて、その思い出の中にはいつでも、大切なファンの皆さんや、スタッフさん、メンバー、家族がいました。本当にたくさん方に支えられて、ここまで来ることが出来たんだなって思います。

さしこちゃん。ずっと大好きで憧れのさしこちゃんと同じグループで一緒に活動できることが、本当に嬉しいですし、アイドルとしてはもちろん、人としてもたくさんのことを学ばせていただきました。いっぱい褒められたり、いっぱい叱られましたし、反抗期には喧嘩もしたりして。でも、全部、さしこちゃんの愛だったんだなって後から分かりました。素直に甘えられない私なのに、たくさんの愛をありがとうございます。さしこちゃんは、私にとってかけがえのない恩人です。そして、これからもずっと私はさしこちゃんのTOです!

そして、喧嘩もするけど、たまに「奈子は可愛すぎる」って嬉しい言葉をかけてくれるツンデレな妹。頭が良いから私が頼りにしすぎちゃうけど、どんな時でも優しく教えてくれるお姉ちゃん。多分、私に内緒なんだろうけど、私より私のテレビ出演の予定とかを知っている、実はめちゃくちゃ奈子ヲタなお父さん。いつもいっぱい笑顔をくれる、そしていつまでもペアのお母さん。

私が小6の時、福岡に引っ越すことになって、みんなを離れ離れにさせちゃったり、韓国に行ってあんまり会えなくなっちゃったりして、たくさん寂しい思いもさせたと思うけど、どこにいても応援してくれて、私は家族のみんなからの「頑張ってね!」っていう言葉でどんなに辛い時でも、頑張ることが出来ました。この10年間、支えてくれて本当にありがとう。

これからいっぱい恩返しできるように頑張るね。

大好きなメンバーのみんな。一緒に過ごしてきた時間も長いし、思い出がありすぎて、やっぱり離れるのは寂しいです。

お弁当食べる時にいつの間にかメンバーがどんどん集まってきて、円を作って食べていたり、公演前に時間がないのに楽屋で人狼ゲームしたり、トランプしていたり、そんな仲のいいHKTが本当に大好きです。

声が出なくなるくらい笑ったり、辛い時は一緒に泣いたり、しょうもないことで喧嘩したり、みんなと作ってきた思い出は全部宝物で、私の青春の全てだなって思います。本当にみんなと出逢えてよかったです。これからもずっと1番の親友でいてください。1番がいっぱいになっちゃうんですけど。

そして最後に、ファンの皆さん。

まず、今日会場まで足をお運びいただき、私のHKT48として最後の姿を見届けに来てくださり本当にありがとうございます。

そして、今、配信でご覧になられている皆さんも本当にありがとうございます。

本当にこれが最後の挨拶なんですね。

私は、ファンの皆さんに本当にたくさんの愛をいただきました。最初は、選抜に選んでいただいているのに、握手会に来てくださる方がなかなか増えなかったり、悩んだこともたくさんあったけど、今、こんなにたくさんのファンの方に見守られながら卒業することができて本当に幸せです。

アイドルとして、HKT48としては最後になるんですけど、これからも、今までみたいに応援してくださったり、遠くから見守ってくださるだけでもすごく嬉しいです。

もしかしたら、そうじゃなくなる方もいるかもしれないですが、いつかふと思い出した時に、「あ、あの時HKTの奈子を推していて楽しかったな、幸せだったな」って思ってもらえたらいいなって思います。

昔から応援して支えてくださった皆さんも、途中からとか、最近好きになってくださった皆さんも、前は応援していたけど今は離れちゃったっていう方にとっても、私を応援していたこと、応援していることを誇りに思ってもらえるように、これからも人間性を高めて、もっともっと成長できるように努力し続けたいと思います。

長くなりましたが、この10年間、本当にたくさんの幸せをありがとうございました。

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