全32公演となる全国ロングツアー『HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2023 -The Ghost of GLAY-』が3月2日、地元・北海道の帯広市民文化ホールで初日を迎えた。

 『HIGHCOMMUNICATIONS TOUR』は2003年にスタートし、過去6回行われた、“あえてコンセプトを決めない自由度の高いライブパフォーマンスを行なう”という内容で、この名を冠したツアーを行うのは6年ぶり。今回は全国22カ所・32公演のホールツアーということで、ファンの待つ土地を訪れ直接感謝を伝える、というテーマも。さらに、コロナ禍においては「エンターテイメントの逆襲」と題して様々な取り組みを行ってきたGLAYだが、コロナ禍以降では初の「声出しOK」ライブ。GLAYとしてはもちろん、ファンにとってもどれほど待望の公演、ツアーとなったことであろうか。

 GLAYが帯広を訪れるのは2014年12月15日、『GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt+』以来、8年ぶりということで、久しぶりの地元でのライブを前に会場は早くから、マスク着用・アルコール消毒をしたりと、それぞれに感染対策を行なうファンの姿で賑わっていた。入場口では来場者記念のポストカードが配布され、場内にはメンバーのサイン・メッセージ入りポスターが掲示されており、ライブへの期待を一層盛り上げていく。

 場内アナウンスが終わるとライブを待ちきれない客席から拍手と手拍子が巻き起こり、次々と立ち上がってライブのスタートを心待ちにする様子から、3年間の我慢の日々が終わった喜びが溢れ出ていた。ライブの序盤では61st Single収録、JIRO作曲・TAKURO作詞による「THE GHOST」を中心に、懐かしいナンバーも含めたアッパーな楽曲を披露。久しぶりに演奏される曲も多く、イントロが始まると歓声が浴びる、というナンバーも。

 ライブ中盤では中々披露されないレアなロッカバラードをプレイ。その中でも90年代を代表する曲の1曲でも有る「pure soul」ではイントロが流れると涙を拭う姿も見かけられた。バラードコーナーを終えると、61st Single収録、TERU作詞・作曲による「限界突破」を中心にラストスパートに向けてロックナンバーを連投! 

 アンコールでは東京ドームで一緒に歌いましょう、とかねてより宣言をしていた「SOUL LOVE」を会場とともに歌い上げたあとは、「帯広にぴったりの曲です」(TERU)と紹介し、「Winter,again」を披露。TAKUROのイントロギターを聞いた会場からは喜びのどよめきが聞こえていた。

 この日はアンコール含めて21曲を披露し、3年ぶりのファンと「声(気持ち)」をぶつけ合ったライブは終了。「3年ぶりの声をしっかりと受け止めました」「最高の初日となったので、この勢いのまま最終日までツアーを回りたいと思います!」とTERUは声出し解禁ライブを喜び、メンバーも同様に大充実の表情を見せながら舞台を後にした。3年ぶりの声出しライブ、ホールならではの距離感や、声を出せるからこその一体感などを身体中で感じることのできる、「エンターテイメントの逆襲」をにおける勝利を収めた夜となったのではないだろうか。

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