レッドカーペットを歩く木村拓哉(撮影・木村武雄)

 木村拓哉、綾瀬はるか、宮沢氷魚、市川染五郎、音尾琢真、伊藤英明、中谷美紀、大友啓史監督が12日、都内で行われた映画『レジェンド&バタフライ』(27日公開)ジャパンプレミアに登壇した。東映70周年記念、総製作費20億円をかけて、織田信長とその正室・濃姫(帰蝶)の知られざる物語を描く。その信長を演じた木村。伊藤は「ナンバーワンの信長」と称えると、中谷は「現場に入ると怖くて近寄れない、血なまぐさい匂いがする。殺気立っていた。まさに信長が降霊していた」など共演者は口を揃えて、信長に扮した木村が現場で放つオーラに圧倒されたと明かした。

 【写真】木村拓哉の腕を組みレッドカーペットを歩く綾瀬はるか。伊藤英明は中谷美紀の手に添え

 濃姫の侍従・福富平太郎貞家を演じた伊藤は冒頭の挨拶で興奮気味に「現場の木村さんはその場を支配するのがすごい。幕が上がる前に氷魚君と話したけど愛情深い」と称えた。伊藤は岐阜県出身で濃姫の父・斎藤道三が好きというが「信長も好きで、ナンバーワンの信長」と称えた。

 実は信長よりも年下だったという説に基づき描かれた明智光秀を演じた宮沢は木村とは初共演。「現場での立ち振る舞いや気遣いがすごくて毎朝、会いたくなって早く現場に行きたいと思うほど。木村さんや綾瀬さんのために良いものを作りたいと思った」

 濃姫の筆頭侍女・各務野を演じた中谷は「木村さんは本来、ユーモアある楽しいお方。両国のお相撲さんは勝つ方はアドレナリンが出て殺気立っている。現場に入るとその横綱ような殺気、アドレナリンが放出されていて、現場に入ると怖くて近寄れない、血なまぐさい匂いがする。綾瀬さんすら『殿が怖い』と言うぐらい殺気立っていた。まさに信長が降霊していた」と現場での姿を明かした。

 また信長と男色関係にあったとされる森蘭丸を演じた市川は、クランクイン最初に撮ったという、信長に押し倒されるシーンを回顧し「木村さんの後ろに炎が上がっているような、瞳の奥に炎が見えた。信長が魔法になっていく感じや気迫を近い距離で感じさせて頂く貴重な時間でした」

 秀吉を演じた音尾は「秀吉にかなりのイメージがあると思いますが、何よりも信長様との関係性が見ればいいと信長様にしっぽを振っていた。私の顔を見て笑ってくれて掴めたと思ったら、メイクが特殊で。でもそれで関係性が気づけたと思う」と語った。

 そんな木村演じる信長に対峙した正室の濃姫を演じた綾瀬は「木村さん演じる信長様に負けない思いで立ち向かわないといけないと思った」と明かし、木村は“濃姫”綾瀬を「濃姫に関する資料が数少ないなかで濃姫という存在を構築しないといけない。綾瀬さんは現場のスタッフも含めその空間を含んだ状態で濃姫という具現的な存在でいてくれた。だから信長も組み立てやすかった」と“信長”木村に負けず劣らずの存在感を綾瀬が見せたと称えた。

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