阿佐ヶ谷団地の子どもたちが極秘ミッションに挑む傑作SFジュブナイル漫画を原作にした劇場アニメ映画『ぼくらのよあけ』。11月12日には都内劇場で三浦大知の歌唱つき舞台挨拶が行われ、主題歌『いつしか』を担当した三浦をはじめ、声優を務めた朴ろ美(ろは正しくはおうへんに路)、横澤夏子、そして黒川智之監督が登壇した。

 公開から3週間経ち、黒川監督は「このようにたくさんの方々に観ていただける機会に恵まれて、現場のスタッフも喜んでいる はず。現場スタッフを代表して厚く御礼申し上げます」と感謝を述べた。

 アニメ公式では感想投稿キャンペーンを実施しており、「子どもには子どもの世界や悩みがあって、あの純粋さは忘れたくない と思える作品」「二月の黎明号は、朴さんの表現が素晴らしくて未知の存在だけど恐さはなく、でも不思議で物々しい雰囲気」「ナナコが健気でほんとにかわいい!ナナコが家にいたらなぁ」「いつかナナコや二月の黎明号たちと、宇宙から地球を見てみたい」などのコメントが多数寄せられている。

 本作の応援大使であり、岸みふゆ役でアニメーション映画の声優に初挑戦した横澤。アフレコについて聞かれると「メチャメチ ャ緊張して、声優さんという仕事は素晴らしく凄いなと思った。声優業は二度と出来ないと思っている所存です」と恐縮すると、 朴は「そんなことナイジェリア!父のギャグです!」と笑わせながら激賞していた。

 2児のママである横澤は本作では親子の関係性が描かれていることに触れ、「うちの子はすぐに私の言葉をマネする。私の口癖の『なんでなの〜』というのをマネしながらずっと走り回っている。自分が投げたボールがそのまま返ってくる感じで、なんでなの 〜と思う」と我が子の可愛らしい無邪気さに目を細めながら「この作品に描かれている親子の距離感や言葉掛けなどが温か くて凄く勉強になりました」と共感していた。

 一方、「ナナコ欲しいです!とっても欲しい!家にいてくれたら助かりそう」という三浦は「家事もやってもらいたいし、子供たちの友達として家族の一員としてもいてくれたら素敵です」とすっかりお気に入り。自身は3児の父親で、一番下の子がダイニングテーブルの上に手を伸ばせるようになったと成長を報告しながら「食器を洗っている最中に、一番下の子がダイニングテーブルの端に置いてあるコップに手をかけて・・・。僕は洗い物中で手が泡だらけだからすぐに駆けつけられなくて、『ちょっと待ってちょっと待って!』と言っている間に、僕の顔を見て少し笑いながらジャーっと中の水をこぼすんです。だからナナコには食器を洗っ てほしい。僕が子供のところにすぐに駆け付けられるように」とジェスチャー付きで我が子の困ったイタズラを紹介した。

 すると朴と横澤はそのジェスチャーに喰いついて「再現もキレがいい!」(横澤)、「可愛い!もう一回やって!」(朴)とお 替りのおねだり。三浦はその要望に応えて、まるでダンスの振り付けのように我が子のイタズラジェスチャーを再び披露するも 「本当に恥ずかしい!今からカメラを止めて、データを消去してください!」と大慌てだった。

 また、先日の皆既月食の話題になると三浦は「生きている間にはもう見ることができない瞬間なので、凄く感動します。月や 星は遠い場所にあるけれど、起こっている現象が地球から見えていると思うと親近感がわく。本当に存在しているんだなあと思った」と詩的にしみじみ。すると朴は「回答がもう最高!」と感激し、横澤も「ロマンチック!ずっと喋っていてほしい。私も三浦さんと同じ月を見ていたんだなあと思うと嬉しい」とメロメロだった。

 この日の舞台挨拶のトリを飾るのは、三浦による本作の主題歌『いつしか』のフルバージョン生初歌唱。歌唱中の背景スクリーンに映し出されたのは、アニメーションキャラクター原案・コンセプトデザインを手掛けた pomodorosa(ポモドローサ)とのコラボミュージックビデオ。これもこの日が初公開となった。

 三浦は「頑張って歌います!凄く嬉しくて光栄です!」とやや緊張気味も、見事に美声を響かせて拍手喝采。三浦の歌声 に感極まった朴は「なにからなにまで最高!トークの後によく歌ったよアンタ!最高だよ!素敵すぎて言葉を失った」と号泣して、横澤も「超レア!ここにいる私たちしか聴けない生歌!」と大興奮。すると、会場にいた子供が楽曲のフレーズを口ずさみ はじめて、三浦は感激のあまりにガックリと崩れ落ちた。三浦は「本当にありがとう...。本当に泣きそう!自分のライブでも泣かないと決めているのに...」と目をウルウルとさせて、朴からティッシュを受け取って目元を拭っていた。

 感動の雰囲気に包まれた舞台挨拶もあっという間に終了の時間。最後に三浦は「こういう機会をいただき、とても幸せです。伝わったという気持ちを皆さんが僕に届けてくれたようで嬉しいです」とオーディエンスに感謝して「この作品は宇宙という大きなテーマと人の心と日常が素敵に結びついている作品。空気感や一つ一つのシーンや細かい描写を楽しんで観ていただけたら」とさらなるロングランヒットを願った。

左から黒川智之監督、朴ろ美、三浦大知、横澤夏子

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