涙をこらえる宮崎あおい

 宮崎あおいと斉藤陽一郎が『第35回東京国際映画祭』会期中の25日、『EUREKAユリイカ』トークショーに臨んだ。

 『Nippon Cinema Now部門特集』で、今年3月に急逝した青山真治監督を追悼し、代表作2作品『EUREKAユリイカ』と『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』を英語字幕付きで特集上映される。

 『EUREKAユリイカ』公開当時は15歳だった宮崎あおい。同作で共演した斉藤陽一郎と当時を懐かしんだ。約5年前にも同作が上映され、その時は3人でトークショーに挑んだ。その時のイベントに参加したという観客からこの5年で、同作の見え方は変わったかと聞かれ宮崎は「まだ見れないというか…見るにはまだ時間が必要」と声を詰まらせた。

 一方の斉藤陽一郎は「久しぶりにあおいちゃんと会えて嬉しいけど、本来いるべき人がいないなかでトークするという、再会は嬉しいけど複雑な気持ちです」と胸中を明かした。

 その斉藤は同作を見返し「(宮崎あおいの兄・将が演じた)直樹君が言う『お前の目を通して海を見せてくれ』というセリフが引っ掛かって、青山さんのメッセージと受け取って…」と切り出した。

 目に涙を浮かべすする宮崎を横に「海は映画に置き換えられる気がして、映画を観に行けと。お前の目を通して映画を見せてくれと。映画を観続けることが生きていくことのように感じられます」と語った。

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