【インタビュー】「新たなモー娘。を見てほしい」モーニング娘。'22譜久村聖×加賀楓×櫻井梨央インタビュー【音楽】

　今年９月に、結成25周年を迎えたモーニング娘。'22が、10月28日（20時〜）にBSスカパー！で放送される『「FULL CHORUS〜音楽は、フルコーラス〜」一夜限りの大復活スペシャル！』に出演。「一夜限りの大復活スペシャル！」のゲストにはOKAMOTO'S、Juice＝Juice、吉澤嘉代子が出演。MCはベッキーとハマ・オカモトが務める。

　「FULL CHORUS〜音楽は、フルコーラス〜」は、2015年3月31日から2019年6月24日まで放送されていた音楽番組で、“作った楽曲を最初から最後まで聞いて欲しい”、“新曲をなるべく多くの人たちに聞いて欲しい”というアーティストの願いを叶えるべく、フルコーラスのスペシャルパフォーマンスを届けるというもの。

　同番組に10回出演経験のあるモーニング娘。'22は、「ムキダシで向き合って」新曲「Happy birthday to Me!」などをパフォーマンス。MusicVoiceでは収録終了後にインタビューを実施。番組の見どころなどメンバーの譜久村聖、加賀楓、櫻井梨央の３人に話を聞いた。【取材＝村上順一】

ここでしか見せない顔がある

モーニング娘。'22

――「FULL CHORUS」が一夜限りですが復活します。どんな思いがありますか。

譜久村聖　月日が経った今でも覚えているんですけど、初めての収録の時はみんなすごく緊張していました。決まったメンバーしか喋れない、台本の通りにしかできなかったんです。たくさん反省もあった中で、いつの間にか私たちのホームになっていた番組なんです。３年前この番組が終了してしまうと聞いた時は、すごく悲しかったんですけど、今回初めてフリートークをできたのが嬉しかったですし、たくさんお世話になったんだなというのを、MCのベッキーさんとハマさん、そしてスタッフさんからも感じました。

加賀楓　最後のトークが終わって挨拶をした時に、ハマさんが「モーニング娘。はフリートークでいいんだよね」と言ってくださったんです。本当にその通りだなと思って、台本があっても間に入っていける人は入っていきますし、和気藹々としたトークだったんですけど、最後に「話したいこと何でもどうぞ！」となった時に、どうでもいい話ではあるのですが、みんなで盛り上がれたのが本当に楽しくて、これが「FULL CHORUS」の雰囲気だなって。ここでしか見せない顔があると思っています。

櫻井梨央　テレビ出演自体も初めてで、すごく緊張していました。トークがすごく楽しくて、こんなに楽しいんだというのを感じて、初めての出演が「FULL CHORUS」で良い経験をさせていただいたなと思っています。

――初めてのテレビ出演ということで、準備されていたことはあったんですか。

櫻井梨央　今回は披露できなかったのですが、私、指パッチンが得意なんです。それは準備していたことでした。

――もし次回あったら披露できるといいですね！　さて、今回歌唱される「ムキダシで向き合って」は今のメンバーでパフォーマンスするとどんな雰囲気になっていますか。

譜久村聖　この曲はリリース当時にもこの番組で披露させていただいたことがあります。その時からの成長だったり、メンバーの入れ替わりもあったので、新しくなった姿を見ていただきたいなというのが一番にあります。「ムキダシで向き合って」が好きなメンバーがたくさんいて、「今の13人でパフォーマンスしたいね」とよく言っていました。櫻井梨央ちゃんが加入した時に「やってみたい曲はなんですか」という質問ではこの曲を上げてくれたので、じゃあ披露しようとなり、今回みんなで懇願した曲なんです。新曲とは別に披露できたのが「ムキダシで向き合って」で良かったです。

加賀楓　私もこの曲がすごく好きで、特にイントロのダンスがお気に入りなんです。私はヴォーグダンスという好きなジャンルがあって、その要素がこの曲のイントロに組み込まれているんです。モーニング娘。で６年間学んできた中で、自分も成長できたと思っているので、自分が加入した当時と成長した自分を見せられたら、と思っています。

櫻井梨央　私がこの曲を好きな理由が歌詞なんです。「ムキダシで向き合って」は、本性を出していこうという気持ちを後押ししてくれる歌詞だなと感じています。私は加入してからまだ自分を出せていないなと感じていて、その歌詞から、私も頑張らないとという気持ちにさせてくれます。そして、ダンスもすごく好きで２パターンの振り付けがサビにあるのですが、そこが特にお気に入りなので、注目してもらえたら嬉しいです。

――新曲の「Happy birthday to Me!」はどんな曲になっているんですか。

譜久村聖　櫻井にとっては初めてのシングル、加賀にとってはラストシングルになります。新しい私というテーマがあるのですが、２人にとってその意味合いが変わって、櫻井はモーニング娘。に加入した新しい自分に出会える楽曲、加賀はこれから新しい自分になる未来に向けた曲になっています。

――譜久村さんにとってはどんな意味合いを持つ曲になっているんですか。

譜久村聖　私は10年以上モーニング娘。にいるんですけど、この曲でギャップを感じてもらいたいなと思っています。ファンの皆さんにもこんな表情もするんだと思ってもらいたくて、びっくりして欲しいという気持ちがあります。この楽曲で新しい自分を見せたいなと思っていたので、普段は髪の毛を上げたりしないんですけど、MVで上げさせていただきました！　自分の意思で髪をあげたのは初めてです。でも、加賀と櫻井の２人のことを考えながらパフォーマンスするのが、この曲はハマるのかなと思っています。

――これまで髪の毛を上げてこなかったのは何か理由があるんですか。

譜久村聖　恥ずかしかったからです（笑）。あとは髪をおろして、なびかせながらパフォーマンスした方が良い感じに見えるかなと思っていて。

モーニング娘。'22

――加賀さんはこの曲をどう捉えていますか。

加賀楓　新しい自分になる、という意味合いを大事にしながら歌いたいと思っています。歌詞の中に＜出来上がった瞬間＞という言葉があるのですが、これは過去形になっています。おそらく私は卒業してから出来上がるまでに、時間がかかると思っています。卒業後はダンスを頑張っていこうと決めているんですけど、自分が思うところに到達できるかもわかっていいのですが、到達することができたらいいなと、この歌詞に見合う自分になっていきたいです。

――加賀さんにとってモーニング娘。とはどんな存在でした？

加賀楓　モーニング娘。は自分にとっての細胞です。人の身体は細胞から作られているじゃないですか。常に新陳代謝を繰り返して成り立っていて、モーニング娘。にいる自分は常にそういう感じだったなと思います。モーニング娘。が好きになったから、つんく♂さんの楽曲などからいろんなものを吸収して、自分の栄養、細胞になっていきました。そして新たな世界を見ることによって、違う要素を取り込んでまた新たな自分になっていったと思います。自分の基礎を作ってくれた土台だと思いますし、言葉にするなら細胞なんです。

――モーニング娘。にいたから、次の道もみえたわけですね。櫻井さんは「Happy birthday to Me!」どんな気持ちでパフォーマンスされていますか。

櫻井梨央　すごくお気に入りの曲で、この曲が自分にとっての初シングルとしてリリースされることがすごく嬉しいです。歌詞の意味もすごく考えましたし、「Happy birthday to Me!」というタイトルからもわかるように、新しい自分というのを感じました。この曲も「ムキダシで向き合って」と共通するところがあると感じていて、殻を破るというニュアンスがあると思いました。ずっと今のままで過ごしていくわけにはいかないので、これからは自分をどんどん出していきたいと思っています。それを意識して今後パフォーマンスできたらいいなと思っています。

――まだ、自分を出していくのが難しいんですね。

櫻井梨央　一人での新加入だったので、同期がいないというのもあるのですが、自分から先輩方に話しかけることもなかなかできなくて。同期がいれば相乗効果で色々引き出していける部分もあるのですが、それを自分一人でもできたらと思っています。先輩方にも自分の考えていることをしっかり伝えていけるようになりたいです。

――譜久村さんから見て櫻井さんはどんな人物だと感じていますか。

譜久村聖　まだ深くは知れていないのですが、みんなが気づいているのは「この子は絶対面白い」ということなんです。例えば撮影の時に変顔を求められた時に、みんなは軽い感じでやっていたんですけど、櫻井は全力でやってるんですよ（笑）。今まで加入してきた新メンバーとはちょっと雰囲気が違うなと感じていて、秘めたるものを持っているなと思いますし、それを全面に出せていけたらと思います。今は覚えなければいけないことも多いですし、すごく真摯にモーニング娘。と向き合ってくれているので、その姿は素敵だなと思っています。

――最後に今回の放送を楽しみにしている方へ一言お願いします。

譜久村聖　一夜限りですけど、たくさんお世話になった「FULL CHORUS」が復活して、本当に嬉しいです。これまで観てくださったファンの皆さんは特に楽しみにしていただきたいです。そして、15期メンバーと16期メンバーの４人が「FULL CHORUS」に初登場するのですが、その４人がベッキーさん、ハマさんとどう絡むのかも注目ポイントです。同窓会のような雰囲気と新たなモーニング娘。を観てほしいです！

（おわり）