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大阪で結成された、3ピース自称メロコアバンドのヤバイTシャツ屋さんが、8月25日に東京・日本武道館で『ヤバイTシャツ屋さん "ぶどうかん" TOUR 2022』のツアーファイナル公演を行った。その公演の模様が、WOWOWプラスで、10月30日22時よりテレビ初独占放送される。
ツアーは7月30日・北海道 はこだてわいん葡萄館(ぶどうかん)本店前駐車場を皮切りに、8月5日・愛知 葡萄観(ぶどうかん)光農園 小林農園、25日にヤバT初の日本武道館の全3公演を行うというもの。
インタビューでは、メンバーのこやまたくや(Gt.Vo.)、しばたありぼぼ(Ba.Vo.)、もりもりもと(Dr.Cho.)3人に日本武道館公演の見どころから、武道館前日にやっていたこと、ライブを行うにあたり大切にしていることなど、多岐に亘り話を聞いた。
ここから始まるような気がした
――日本武道館公演から数日が経ちましたが、手応えはいかがでした?
こやまたくや 手応えはすごくありました。ライブが終了して、お客さんからめちゃくちゃ褒められたんです。約3時間で32曲をやり切ったというのも、体力的にも限界まで出し切れたので、それがすごく自信にも繋がりました。
――すごい曲数ですよね。そもそも32曲やろうとなった経緯は?
こやまたくや 僕らは曲数が多ければ多いほど良いと思っていて(笑)。昨年、大阪城ホールでライブをやった時に31曲披露したので、今回は32曲やろうと思いました。
しばたありぼぼ ざっくりと2時間30分くらいできたらいいなという話から、みんなでやりたい曲を出していきました。あれもやりたいこれもやりたいというのもありながら、何とか決めた32曲でした。
もりもりもと 選曲に関してはけっこう我慢した部分もありました。
こやまたくや ヤバTは捨て曲がないんですよ(笑)。
――しばたさんの手応えは?
しばたありぼぼ 自分達が演奏してやっているだけだと、自己満になってしまう。自分達が発信したことをお客さんがちゃんと受け取ってくれて、想像以上の反応もあったんです。それを文字にしてくれて。知り合いも久々にライブを観てくれて、「数年前と全然違った」と言ってもらえたことが、手応えになりました。
――もりもとさんはいかがでした?
もりもりもと もう手応えしかなかったです。やり残したことが思いつかないくらい活動の全てが武道館に出たと思います。基本ライブハウスにこだわってやってきたからこそ、武道館に向けて気合いが入りましたし、お客さんも一つになって楽しんでくれた感覚がありました。ここからまたライブハウスに戻った時も、この経験が反映されて際立つんじゃないかなと思います。
――集大成のような感覚も?
もりもりもと それもありますが、それ以上にここから始まるような気がしました。僕たちは周年というものを意識してこなかったんですけど、来年は結成10年、初めて周年を意識しています。
――それもあって、来年はテレビ出演も解禁されていくかもとMCで仰っていましたね。
こやまたくや TVにこれまで出なかったのも、紅白に出演できるまでTVには出ないと決めていたからなんです。今年、紅白に出れなかったら紅白に出るための作戦を変えようかなと思っています。
――この武道館公演は紅白への大きな一歩になりそうですね。
こやまたくや 武道館を完売させていますからね。そろそろお声が掛かってもいいんじゃないかと思っています(笑)。
夢は水着ギャル500人
――年末が楽しみです。さて、今回の公演はすごく盛りだくさんで全てが見どころだと思いますが、3人のハイライトは?
しばたありぼぼ 私はBuyer Client(バイヤークライアント)から、ヤバTに変わる瞬間の熱です。そこが一番「始まったぞ!」というのがわかりやすく出たなと思うので、注目して欲しいです。
こやまたくや 僕はヤバTの公式キャラクターであるタンクトップくんが、メンバーに現金を渡してきたところです。ファミリーコンサートという謎のコーナーでの出来事なんですけど、是非見てほしい(笑)。
もりもりもと 僕は「げんきもりもり!モーリーファンタジー」でのドラム台の上昇です。大きな会場でやれた暁には高いところに行きたいというのは、おそらくドラマー全員の夢だと思うんです。今回上昇が叶ったので、次は逆に下がってみたいなと思います(笑)。
――見えなくなりますけど(笑)。でも、上昇してのプレイは相当気持ち良さそうですね。
もりもりもと あの景色を見れたのは僕とスタッフさんだけですから。
こやまたくや 僕は全然、上がりたいと思わなかったけど。そもそもその発想はなかった。
しばたありぼぼ 私も上がりたいとは思わない(笑)。
もりもりもと 2人はフロントマンだから、そういう願望がないんだよ。僕は夢を叶えましたが、2人がドラムの上昇に無関心な様子もバッチリ映像に収められていると思うので、そこも注目ポイントです(笑)。
しばたありぼぼ じゃあ、今度は3人で飛ぼうよ。
こやまたくや 飛んでる時の間が怖いな(笑)。
しばたありぼぼ その間は音源を流して繋げばいいんじゃない?
――(笑)。こやまさんとしばたさんは、今回やりたかったことはできたのでしょうか。
しばたありぼぼ 私はもりもとに上昇してほしいと思っていたので、それができたので良かったです。本当はワイヤーで吊るされて飛んで欲しかったんですけど、ドラムを叩かなければいけないので、今回のような演出になりました。でも、私の夢でもあったので、本当に叶って良かったです。
こやまたくや 僕はまだ叶ってはいなくて、水着ギャル500人をステージにあげたいという夢があります。コロナ禍ということもあり難しいんですけど、いつか水着ギャルと共演したいです!
しばたありぼぼ サザンオールスターズみたいな。パーティー感があっていいなと思います。
こやまたくや そうそう。まだまだやっていないことが沢山あるなあ。
理想は柔軟に自分たちのカッコ良さを貫けるバンド
――ところで皆さん、武道館の前日はどのように過ごされていたのでしょうか。
こやまたくや 僕はいつも通り過ごしました。早めには寝たんですけど、武道館のことはあまり意識しないようにしていました。意識すると変に緊張してしまうので。
しばたありぼぼ いつも通り過ごしすぎて、当日遅刻するというね。
こやまたくや かなり遅刻しましたね。間に合う時間には家を出てはいるんですよ。タクシーで向かったんですけど、運転手さんが武道館の入り口がどこにあるのか悩んで、止まっていた時間があったんです(笑)。
しばたありぼぼ その連絡を受けた時すでに30分遅刻しているから、運転手さんのせいではないと思う(笑)。
――そんなしばたさんは?
しばたありぼぼ 特別なことはしなかったです。これまでの疲れを癒そうと思って整体に行ったぐらいなんですけど、それもライブがある時はよく行くので、割と普段通りでした。
もりもりもと 僕はスタジオに行ってドラムを叩いて、その後3時間全身マッサージをしてもらいました。普段はマッサージとか行かないんですけど、少しでも万全の状態で当日を迎えたいなと思って。すごくスッキリした状態で当日を迎えることができました。
――そんな皆さんがライブで一番大切にされていることは?
こやまたくや この数年、コロナ禍でライブから離れていた人や、まだちょっと来れない人も多いと思うのですが、僕らは一回一回ライブの楽しさを思い出してもらえるような、家で音楽を聴いているのとは違うと感じてもらえるような、そんなライブを毎回したいなと思っています。
しばたありぼぼ ライブに来てくれた人が来れなかった人に「すごくライブが楽しかったから今度一緒に行こうよ」とか、「今のライブはすごく安全なんだよ」と言ってもらえるように、楽しく安心できる場所だと皆さんに感じていただけるようなライブを心がけています。
もりもりもと コロナ禍というのは本当に大きくて、ロックバンドは本領が発揮できていない部分があると思います。なので、コロナ禍以前の状況に戻ることを諦めずにやることです。昔と比べてしまってネガティブな気持ちになったりもするんですけど、諦めずに今できることを最大限にやるというのは、大事だなと思っています。その気持ちがお客さんにも伝わればいいなと思いながらやっています。
――最後に皆さんが思う理想のバンド像は?
もりもりもと いつまでも若手だと思っていたんですけど、後輩のバンドがメキメキと頭角を出してきていて、一緒にライブをする機会も多くなったんですけど、負けてられないなと思うんです。僕はどんな時でも圧倒的なバンドでいたいなと思っていて、そうなることが理想ですね。
フェスとかイベントに出演するときに「どんなライブにしたい?」と聞かれることも多いんですけど、僕らは「優勝したい」と冗談ぽく答えるのですが、実際そういう気持ちなんです。常にライブに出ればナンバーワンでいたいですし、皆さんが好きなアーティストを聞かれた時に、一番はヤバTと言ってもらえるようなバンドになりたいです。
しばたありぼぼ 私はライブハウスの活動もしながら、たまに武道館のような大きなステージでもやれるような、“国民的ライブハウスバンド”になることが理想であり、目標です。
こやまたくや 僕は柔軟に自分たちのカッコ良さを貫けるバンドであればいいと思います。あとは楽しくできたら最高です。楽しくバンドができているので、いまヤバTはすごくいいですよ。今回のWOWOWプラスさんでの放送を観て、「こいつら楽しそうだな」と思ってもらえたら嬉しいです。
(おわり)
放送情報
ヤバイTシャツ屋さん "ぶどうかん" TOUR 2022 FINAL -日本武道館-
WOWOWプラスにてテレビ初独占放送
2022年10月30日(日)22:00~
収録日:2022年8月25日/収録場所:東京 日本武道館
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