パスカルズ、映画『川っぺりムコリッタ』 オリジナル・サウンドトラック発売決定
パスカルズ
独特の開放感を持つサウンドを奏でる13人編成のアコースティック・オーケストラ、“パスカルズ”が、荻上直子監督最新作 映画『川っぺりムコリッタ』の音楽を手掛け、オリジナル・サウンドトラックを9月14日に発売することことが決定した。
映画の世界観を彩る劇伴に加えて、メインテーマ「むこりった」の歌詞付きバージョンをボーナストラックとして収録。また、荻上監督のたっての希望によりホームレス役で映画に出演しているパスカルズのメンバー知久寿焼が、川っぺりでの撮影後に「むこりった」をギター弾き語りで唄うメイキング映像も合わせて解禁され、松山ケンイチをはじめとしたキャスト陣とスタッフ一同が、知久を囲んで、彼の歌を聞き入っている様子が映し出されている。また、オリジナル・サウンドトラックの発売解禁によせて、知久寿焼、荻上直子監督からのコメントも届いてる。
映画『川っぺりムコリッタ』は、主演:松山ケンイチ、共演にムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子監督最新作となり、9月16日(金)より全国公開となる。
「ひっそりと暮らしたい」と無一文のような状態で、川べりの古いアパート“ハイツムコリッタ”に引っ越してきた孤独な男・山田(松山ケンイチ)。図々しいほど距離感が近い隣の部屋の島田(ムロツヨシ)、夫に先立たれた大家の南(満島ひかり)、墓石の販売員の溝口(吉岡秀隆)といった様々な事情を抱えた住人たちと出会い、山田の心は少しずつほぐされていく・・・。荻上直子監督がオリジナル脚本で贈る、友達でも家族でもない、でも孤独ではない、新しい「つながり」の物語。
【知久寿焼 「川っぺりムコリッタ」サントラ解禁に寄せて】
映画「川っぺりムコリッタ」主題曲「むこりった」は器楽曲として依頼いただきました。
2つボツって、まだ始まり部分だけだった3つめのこれで良しとなったとき、監督から歌詞をつけて歌にしてほしいと。返す刀でぼくはできたらパスカルズで演奏したいと。だったら劇伴もパスカルズでやってくれないかと。わ~いみんなにきいてみまーす!・・・高円寺の老舗沖縄屋さんでのおはなし。翌日散歩ちうサビの旋律と歌詞が一緒に一気にやってきてくれました。
そんなわけで映画終幕からエンドロールへと続くこの曲は歌無し/有りの2態を録音して、どっちを使うか初号試写まで監督以下みんなでたのしく悩むことになったのです。
結局当初の依頼どおり歌無しの採用となりました。で、ボツった歌有りのほうは尺の関係で歌詞縮めた版だったのですが、今回晴れてこのおまけとして全尺版で新録となりました。めでたしめでたし。
【荻上直子監督「川っぺりムコリッタ」サントラ解禁に寄せて】
ワタシもパスカルズに入りたい。鈴かタンバリンかトライアングルか、あの中にこっそり紛れ込んで、いつの間にか何気なく楽器を鳴らしていても、たぶん誰も気づかない。そうしてあのお兄さんお姉さんたちの中で、なんだか楽しく演奏しているワタシ。ちょっとくらい間違えたりリズムがずれたりしても、えへへって笑って誤魔化せば、きっと許してもらえるんだ。・・・なんて妄想をしてしまうバンド、それがパスカルズです。
なんでそんな妄想をしてしまうかというと、あのお兄さんお姉さんたちがみんな、小学3年生の男子と女子みたいなんだ。音楽室での合奏をひときわ楽しんでいたような少年少女。それがそのまんま大人になって、今もなお笑い合って演奏しているんだ。とっても自由で、楽しそうで、だから見ているとワタシも入れてもらいたいって思っちゃうんだな。