今年ソロデビュー10周年を迎える堂珍嘉邦(CHEMISTRY)が7月6日と7日の2日間、東京・コニカミノルタプラネタリウム天空 in東京スカイツリータウン(R)で開催された『LIVE in the DARK』に出演した。ライブは1日2ステージ、合計4公演を行うというもの。堂珍のライフワークの一部と位置付けるプラネタリウムでの暗闇ライブ『LIVE in the DARK』出演は、3年目に突入、自身としてシーズン2に突入したことをこの日のライブで語った。セットリストもソロ活動の10年を包括したような選曲で、ソロナンバーはもちろんのこと、CHEMISTRY、冨田ラボ(feat.CHEMISTRY)、スガシカオ、スピッツ、山下達郎のカバー曲も披露した。スペシャルな空間となった6日1部の模様を以下にレポートする。(取材=村上順一)

シーズン2に突入した『LIVE in the DARK』

 開演時刻になり大きな拍手で迎えられた堂珍。渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)の美しいピアノと石井マサユキ(TICA)のギターサウンドが響くなか、オープニングを飾ったのはCHEMISTRYがフィーチャリングで参加した冨田ラボの「ずっと読みかけの夏 feat. CHEMISTRY」だ。夕焼けが映し出されたドームの中、丁寧に語りかけるようにメロディと言葉を響かせる堂珍の歌声。レイドバックした時間を我々に贈ってくれた。

 自身の『LIVE in the DARK』がシーズン2に突入したことを報告したMCを挟み、2曲目はCHEMISTRYの「Life goes on 〜Side D〜」。ここからプラネタリウム内は夜の空間になり満天の星々が広がる。しっとりと歌と演奏に耳を傾け2014年リリースのソロ2ndアルバム『Bronze Caravan』に収録されている「Reminisce」、堂珍が主演した舞台『醒めながら見る夢』の主題歌で辻仁成が作詞作曲した「醒めながら見る夢」と『LIVE in the DARK』初披露の楽曲で楽しませる。

 ここで堂珍はアコースティックギターを手に取り、先ほど同じく辻仁成が作詞作曲の「めりーごーらんど・わんだーらんど」を披露。3拍子のリズムに乗って幾何学模様の光がダイナミックにドームに映し出される中、伸びやかに歌い上げる堂珍の歌声とメルヘンでファンタジックな楽器の音色に、現実世界から解き放つようなパフォーマンスだった。

堂珍嘉邦(撮影=冨田味我)

 ここまで『LIVE in the DARK』初披露の楽曲で構成されたライブは折り返し。

 届けられたのは今年2月に初披露されたスガシカオの「黄金の月」だ。メロウなアレンジで言葉とメロディをしっとりと聴かせ、満月が天体に投影される中での歌唱は、幻想的で没入感を強く感じさせてくれた。そして、スピッツの草野マサムネが辺見エミリに提供し、その後スピッツでもセルフカバーすることになった「流れ星」を披露。包み込むような堂珍の歌声は徐々に熱を帯びていき、空の流星を見ながらその歌声に酔いしれる。

堂珍嘉邦(撮影=冨田味我)

山下達郎の「FUTARI」をカバー

 そして、スピード感のある光が流れていくダイナミックな映像演出も相まって、ここまでの曲とは異なる世界観で緊張感を与えたロックナンバー「Departure」は、『LIVE in the DARK』のアクセントになっていたと感じた。そしてCHEMISTRYの7枚目のアルバム『Trinity』に収録されている「悲しみシャワー」をミディアムナンバーにリアレンジし、緊張と緩和といった流れを作り出していたのも印象的だった。

堂珍嘉邦(撮影=冨田味我)

 ライブも終盤に差し掛かり山下達郎の「FUTARI」をカバー。堂珍が過去にカバーしたことがあり、久々の披露となった。絶妙なメロディの間を堪能できる「FUTARI」。さまざまな表情の変化を見せる堂珍の歌声も格別だ。プラネタリウムは徐々に朝を迎えていく中、そっと寄り添うような歌声に包まれるような感覚もあった。

 ソロデビュー10周年を迎える堂珍は「出演した舞台の曲を入れてみたり、自分の中での10周年を今の気分で統括したようなラインナップでした」と、今回のコンセプトを伝えた。そして、「大切な人を思い浮かべて聴いてください」と告げ「My Angel」を最後に届けた。2019年『LIVE in the DARK』出演をきっかけに初披露され、昨年リリースされた「My Angel」は、このライブのエピローグのように優しく響き渡り、このステージの幕は閉じた。

堂珍嘉邦(撮影=冨田味我)

 非日常の世界へ誘うことがライブの目的の一つにあると思う。その非日常を濃く堪能させてくれるのが『LIVE in the DARK』で、何もかも忘れて没入できるなんとも贅沢な時間だった。堂珍の表現力と声の芳醇さはキャリアを重ねるごとに深みを増していることが伝わってきたし、まだまだ進化の兆しを感じさせる『LIVE in the DARK』は、プラネタリウムの星たちのように光り輝く未来が待っていることを予感させてくれたステージだった。

 堂珍は5年ぶりの有観客ホールワンマン『堂珍嘉邦 LIVE 2022 “Now What Can I see ? ~Drunk Garden~”』を11月12日に日本橋三井ホールで開催することが決まっている。このステージでも『LIVE in the DARK』とはまた違った堂珍を堪能できるはずだ。

セットリスト

『LIVE in the DARK w/堂珍嘉邦』

7月6日@東京・コニカミノルタプラネタリウム"天空" in東京スカイツリータウン(R)

01.ずっと読みかけの夏 feat.CHEMISTRY(冨田ラボ)
02.Life goes on 〜Side D〜
03.Reminisce
04.醒めながら見る夢
05.めりーごーらんど・わんだーらんど
06.黄金の月(スガシカオ)
07.流れ星(スピッツ)
08.Departure
09.悲しみシャワー
10.FUTARI(山下達郎)
11.My Angel

公演情報

堂珍嘉邦 LIVE 2022 “Now What Can I see ? ~Drunk Garden~”


出演:堂珍嘉邦

Band:Dr.kyOn(Keyboards, Backing Vocal) / 木暮晋也(Guitar, Backing Vocal) / 真城めぐみ(Backing Vocal, Percussion) / 砂山淳一(Bass) / 山下あすか(Percussion, Backing Vocal)



日時:2022年11月12日(土) OPEN 17:00 START 18:00
会場:日本橋三井ホール

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