広瀬すず

 広瀬すず、松坂桃李が8日、都内で行われたW主演映画『流浪の月』(5月13日公開、李相日監督)フレッシャーズ試写会に登壇。この春新たな一歩を踏み出した新社会人へエールを送った。新社会人と同世代の広瀬は「辞めたいと思うことがあった」と告白し、相談に真剣に向き合った。

 凪良ゆう氏による小説が原作。10歳のとき以来、誘拐事件の“被害者”というレッテルを貼られて生きてきた女性・家内更紗(かない・さらさ)を広瀬が、その事件の“加害者”としてのレッテルを貼られて生きてきた当時19歳の青年・佐伯文(さえき・ふみ)を松坂が演じる。

 この日は、試写会に出席した新社会人から質問を受けた。このなかで、広瀬と同い年の社会人から「なんでこの仕事をやっているんだろう、なんでこれをやっているだろうと思っている瞬間がありましたら、どう前を向いて進んでこられたのか教えてください」と寄せられた。

 この問いに広瀬はまず「言い方が悪いけど、この仕事を『したくてしたくて』というよりも姉が先にやっていてなんとなくお姉ちゃんの後ろについていった感覚が強いので、始めはずっと『いつ辞められるんだろう』とか。楽しいのはファッションだけでお仕事をすることに強い思いがあったわけではなかった」とデビュー当時を回顧した。

 続けて「辞められずに、結果やり続けた時に、今これを辞めても私には何も残っていないと思えて。好きというよりも、周りと比べて負けることが悔しくて、できないこと、中途半端なこと、負けが嫌いで。好きは別として『これは中途半端すぎるからやってみよう』と。だから気合の部分が最初の頃はあった」と悔しさが原動力になったと告白。

 そうした悔しさも「感情が動いているからこそ」とし、「気づいたらこの仕事が好きになっていたし、いくらやっても満足はしない。凄い人は上にいて、そこから思考が変わって、悔しいことよりも大切にしたいという考えに変わった。悔しいは必ずあるけど、今はそれでいいのかなって思います」と包み隠さず、真摯に向き合いエールを送った。

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