音楽評・分析
氷室京介、衝撃のライブ活動休止発表から半年…映像で探る本音と真相
読了時間:約7分
氷室京介。ファイナルコンサートは今年発表される予定だ
氷室京介としての一区切り
BOΦWY――。氷室がかつてボーカルを務めていた伝説のロックバンドだ。当時からのファンは2度、辛い思いをしなければならない。残念なことだが、横浜スタジアムはBOΦWYでいう12・24渋谷公会堂での解散ライブ、4・5東京ドームでのLAST GIGSは今年行われるであろうファイナルコンサートであると記者は思う。
誤解を恐れずに言えば、まったく性格が異なるものである。“氷室京介”の本編は既に横浜スタジアム、もっと遡れば周南市文化会館で一つの区切りがついている。その集大成を締め括るフィナーレがファイナルコンサートなのである。骨折に花火、雷雨に中断、それこそが氷室京介のソロ25年の歴史なのである。
氷室は前記のインタビューでこうも語っている。
「やり終えたって感じです。すっきりしましたよ。話がいきなりすぎてファンも理解しがたいと思うんですよね。どのくらい俺がツアーの中で精神的にも大変だったかというのも多分、想像しづらいと思うんですよ。逆にハプニングがあって完成度としては、完璧なショーとしては見せられなかったかもしれないけど、俺がずっと25年間やってきた事の、なんて言うかな。真剣さはあの2日間で伝わったと思うんですよね。俺的には元々それを伝える為の2日間だったんで」。
そういう考えに至らせた横浜スタジアム2DAYS公演。そしてその初日公演、この映像から感じられるのは、自然と溢れ出す頬を伝う涙だけではない。(文・木村陽仁)