SHE’Sら人気バンドが競演、約1万人が熱狂した『VOICE OF EMOTIONS』レポート
SHE’S(撮影=Shingo Tamai)
SHE’S、あたらよ、Chilli Beans.、koboreの人気アーティストが競演する対バン ライブ『VOICE OF EMOTIONS』を3月17日、SHIBUYA WWW Xで無観客で実施し、オンラインで生中継。バイラルチャートを賑わす注目バンドたちが若者が抱える閉塞感や不安を打破すべく合計26曲を熱唱し、画面越しの観客に向けていまの思いを届けた。更に、同ライブには、毎週木曜20時から配信するオリジナル連続 WEB ドラマ『きいてください、最後の曲です』に登場する主人公4人組バンド「とんこつ」も出演。注目の若手実力派俳優、羽音・杏花・佐久本宝 ・兵頭功海が演じるバンドメンバーがステージ上で生芝居&生演奏に挑戦し、音楽ライブというリアルな舞台とドラマがつながる感動的なラストシーンを熱演、ドラマ最終話を生放送で締めくくった。
■“さわやかロック”と“ひねくれロック”でトップバッターを務めた「Ashikase」
イベントのトップバッターを務めたのは、佐藤優彦(Vo.Gt.)、ごろう(Ba.)の 2 人組によるバンド「Ashikase」。 約 100 組から選び抜かれたオープン参加枠として出演のアーティストです。昨年 12 月にリリースされた自主 制作の 1st ミニアルバム『PLAYROOM』から、『ユートピア』『プログラム・プロブレム』の 2 曲を披露。 Ashikase が謳う“さわやかロック”として『ユートピア』、“ひねくれロック”に『プログラム・プロブレム』が当 てはまります。佐藤は「Ashikase のダンスナンバーで体を揺らしてもらえれば」と『プログラム・プロブレム』 を演奏し、短い時間ながら表裏一体のバンドサウンドを印象付けました。【文:渡辺彰浩】
■「とんこつ」の 4 人はそれぞれの道へ--ドラマと現実が交差する感動的な最終回に
羽音(Vo.)、杏花(Ba.)、佐久本宝(Dr.)、兵頭功海(Gt.)の俳優陣からなる「とんこつ」は、「4 つの視点で描かれ る 1 つのバンドの物語」をコンセプトにした ahamo オリジナル連続 WEB ドラマ『きいてください、最後の曲 です』内に登場する 4 人組バンドです。これまで音楽フェス『VOICE OF EMOTIONS』への出演を目指す物語 がドラマ内で描かれてきており、実際にフェスのステージに立つ姿が最終回としてファンに届けられました。 1 曲目は高校時代の友達同士で結成したとんこつが初めて作った『エモさがタりない』。「エモ」のフレーズが リフレインする、一度聴いたら頭から離れない曲です。続けて、バンド結成のきっかけになった『ヒラヒラ』 を歌唱。美香(羽音)の憂いを帯びたハスキーなボーカルがライブハウスに響きました。最後にリーダーの乃亜 (杏花)が「私たちは 4 月からそれぞれの道を進みます」と告げ、正敏(兵頭功海)、智也(佐久本宝)が涙ながらに メンバーへの溢れる思いを語りました。美香はバンドをやっている時はここにいていいんだって、自分が存在 できた」と話し、メンバーを思い作ったラストソング『青を想う』をパフォーマンス。ドラマの物語は現実の フェスのステージで感動的な終わりを迎えました。【文:渡辺彰浩】
■「Chilli Beans.」は MC なしの 6 曲でネオガレージスタイルを表現
3 ピースバンド「Chilli Beans.」は、MC なしの 6 曲で、オールドロックと次世代のサウンドが融合したネオガ レージスタイルを表現しました。『See C Love』でゆったりとスタートしたステージは、ともに「Vaundy」が アレンジを担当した『lemonade』『アンドロン』へと続きます。3 月 2 日にリリースしたばかりの 2nd デジタ ル EP『Daydream』にも収録されている『アンドロン』では、Moto(Vo.)がタンバリンを片手に演奏。3 カウン トから始まる『Tremolo』では、Maika(B.Vo.)のラップが炸裂しました。ラストは哀愁漂うダンスナンバー 『シェキララ』で、チリビのレンジの広いサウンドスタイルを見せつけました。【文:渡辺彰浩】
■「あなたに伝えに来ました。頑張ろうぜ!」「kobore」がノンストップで繋ぐ熱きステージ
東京・府中発のギターロックバンド「kobore」は、代表曲の一つ『ヨルノカタスミ』でライブをスタートさせました。“あなた”を思う叙情的な歌詞と佐藤赳(G. Vo.)の情感溢れる歌声が観る者の心を震わせます。続けて、メロディアスなナンバー『夜空になりたくて』、幸せを問いかけ今を叫ぶ『幸せ』を披露。佐藤は「MC はしな い、媚びも売らない。これがロックバンド。汗かきながら、頭に言葉運んできて、あなたに、あなたに伝えに 来ました。頑張ろうぜ!」と生の声を届けていきます。「夢があるやつ全てに捧げる」と佐藤は告げ『テレキャ スター』を投下。そのままノンストップでショートチューン『爆音の鳴る場所で』に繋ぎ、「kobore」のステ ージは熱い余韻を残しながら幕を閉じました。【文:渡辺彰浩】
■「あたらよ」、ニューアルバムから新曲「差異」をライブ初披露
10 代のリスナーを中心に注目を浴びる“悲しみをたべて育つバンド。”「あたらよ」は、バンド結成のきっかけ となった初のオリジナル曲『10 月無口な君を忘れる』でライブをスタート。YouTube で 3200 万、ストリーミ ングで 1 億回再生を突破する、「あたらよ」にとって名刺代わりのキラーチューンです。さらに、3 月 23 日リ リースの 1st アルバム『極夜において月は語らず』から『差異』をライブ初披露。WEB ドラマ『きいてくださ い、最後の曲です』のエンディングテーマに起用されている、メロディアスなナンバーです。ひとみ(Vo.G.)が 「この音楽が誰かの支えになれば」と思いを語り、最後の曲『夏霞』へ。『THE FIRST TAKE』でも披露された、 ひとみとまーしー(G.)のボーカルがクロスするセンチメンタルな楽曲です。最後にひとみは「またどこかでお 会いしましょう」と視聴者との再会を約束しました。【文:渡辺彰浩】
■「SHE’S」はアンセム「追い風」「Blue Thermal」を披露し、夢に向かう人々の背中を押す
トリを務めるのは先月、初の日本武道館公演を成功させたピアノロックバンド「SHE’S」。1 ヶ月ぶりのライブ となった今回は、武道館でも 1 曲目を飾った『追い風』でステージの幕を開けました。拳を握ったり、両手を 合わせ祈りを込めたりと、井上竜馬(Vo.Key.)のパフォーマンスは徐々に熱を帯びていきます。爽快でノスタル ジックな『Over You』、エッジの効いた『Ugly』、井上の優しい裏声と温かなバンドのサウンドが響く『Letter』 と続き、いよいよフェスも佳境へ。井上は 1 日 1 日の積み重ねが武道館という大舞台に続いていたと話し、「思い続けたあなたの夢が、これからも歩いていけるように願いを込めて」と、3 月 2 日にリリースされた「SHE’S」にとっての新しいアンセム『Blue Thermal』を披露。ラストは新生活が始まる春にちなみ「人生を踊るぞ!」と、ダンスナンバー『Dance With Me』で夢に向かって新たな一歩を踏み出す人々の背中を押しました。【文:渡辺彰浩】
セットリスト
※出演順
▽Ashikase
M01 ユートピア
M02 プログラム・プロブレム
▽とんこつ
M01 エモさがタりない
M02 ヒラヒラ
M03 青を想う
▽Chilli Beans.
M01 See C Love
M02 lemonade
M03 アンドロン
M04 Vacance
M05 Tremolo
M06 シェキララ
▽kobore
M01 ヨルノカタスミ
M02 夜空になりたくて
M03 幸せ
M04 テレキャスター
M05 爆音の鳴る場所で
▽あたらよ
M01 10 月無口な君を忘れる
M02 差異
M03 夏霞
▽SHE’S
M01 追い風
M02 Over You
M03 Ugly
M04 Letter
M05 Blue Thermal
M06 Dance With Me













































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