宮沢氷魚

 小松菜奈、宮沢氷魚、佐藤緋美、中原ナナが1日、都内で行われた映画『ムーンライト・シャドウ』(9月10日公開)完成報告会見イベントに登壇した。この日は原作者の吉本ばなな氏も出席。さらにエドモンド・ヨウ監督がリモートでサプライズ登場した。

 1988年に刊行された吉本ばななさん著『キッチン』に収録された同名短編小説が原作。ある日突然愛する人を亡くした主人公が、死者ともう一度会えるかもしれないという不思議な<月影現象>を知り、悲しみをどう乗り越えていくか、未来へどう進んでいくか、その姿を描く。

 主人公・さつきを本作が初の長編映画単独主演となる小松菜奈、さつきの恋人・等役を宮沢氷魚が演じ、以前から原作のファンだったというマレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督がメガホンを取った。等の弟・柊役は佐藤緋美、柊の恋人・ゆみこ役を中原ナナが演じた。

 主演の小松を中心に撮影の様子が語られるなかで、物語にちなみ忘れられない出会いを明かすことになった。宮沢が挙げたのは、舞台で3度共演のある大鶴佐助。「その人がいるから今の自分がいると思うし、舞台をやりたいと思うきっかけも与えてくれた」とするも、その出会いは「印象的すぎる」ものだったという。

 それによると、ある舞台で本読みを前に若手が集まってリハーサルを行うことになったという。「若手と言っても僕と佐助くんぐらいで、あとは30代」。その当日、スタジオ入り口には「すごいダボダボの古着と真っ赤な靴下、それにサングラスをしている怪しい人がいて、異様な空気感があって気持ち悪いと思った」そうだ。

 しかし、マネージャーが言うには、その人が大鶴佐助。「その時は、どうしようかな、やっていけるかなと思ったけど、仲良くなって。人は見かけによらないなと。今ではしょっちゅう、うちに遊びに来ています」と笑った。

 改めて、宮沢は本作について「コロナ禍で気持ち的にダウンしていると思います。この作品では必死に生きようとする人の姿を描写しています。温かい気持ちになれたらと思ってみんなで作りました。希望をもってもらえたら嬉しいです」と語った。

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