BAND-MAID小鳩ミク、ソロプロジェクトcluppoで見せる“世界平和”へのネクストステップ
INTERVIEW

cluppo

小鳩ミク・ソロプロジェクトで見せる世界平和へのネクストステップ


記者:村上順一

撮影:

掲載:21年08月17日

読了時間:約9分

 メイド姿のハードロックバンドBAND-MAIDの小鳩ミク(Gt.&Vo.)のソロ・プロジェクトcluppo(くるっぽ)が、8月10日の“ハトの日”にシングル「PEACE&LOVE/Flapping wings」をリリースした。今年の4月1日のエイプリルフールにHIPPIE-POPPO(ヒッピーポッポ)という新たな音楽ジャンルを生み出し世界平和を願って制作された第1弾楽曲「PEACE&LOVE」を配信リリースしソロデビュー。今回新たに「PEACE&LOVE」と新曲の「Flapping wings」を制作し、その2曲を収録した限定販売のシングルCDもリリース。インタビューでは新曲の「Flapping wings」に込めた想いから、cluppoが音楽を仕事にしたいと思ったきっかけ、いま興味があることなど、多岐に亘り話しを聞いた。【取材=村上順一】

一人ひとりが幸せにならないと世界平和に近づかない

「PEACE&LOVE / Flapping wings」ジャケ写

――「PEACE&LOVE」の反響はいかかでした?

 「PEACE&LOVE」のMVを観てBAND-MAIDとの対比に驚く方もいましたっぽ。リアクション動画をあげてくれる方や、曲を分析してくれる方もいて、みなさんがそこまで深く聴いてくれているんだということが嬉しかったっぽ。

――新曲の「Flapping wings」はディズニーランドのエレクトリカルパレードのような華やかなアレンジでいいですね。

 キラキラ感は意識しましたっぽ。今回何曲かデモを作っていた中でこの曲がすごくしっくりきて、メロディもすごく素敵だったので「この曲をやりたいですっぽ!」となったんですっぽ。「PEACE&LOVE」との共通点がありながらも、雰囲気は違っているので面白いかなと思いましたっぽ。

――タイトルの「Flapping wings」はどの段階でつけられたのでしょうか。

 歌詞を全部書き上げてからタイトルをつけましたっぽ。言葉のイメージとしてもすごくポップで、cluppoらしくキャッチーで、何よりこの曲を表すのにぴったりだなって。

――歌詞も出だしから<Moemoemoemoemoe..>とインパクトありますよね。

 これは楽曲を作ったCrowさんが考えてくださった案で、デモの段階から入っていましたっぽ。最初はもう少しわかりにくい感じで入っていたんですけど、いっそのこともっとわかりやすくしちゃおうと思って。

――<ずっきゅん!ばっきゅん!どっきゅん!>など、歌詞もどんどん大胆になっていきますね。

 <ずっきゅん!ばっきゅん!どっきゅん!>はBAND-MAIDのお給仕(ライブ)の小鳩コーナーでよく言っている言葉で、これもデモの時から入っていましたっぽ。こういう言葉を入れるのはBAND-MAIDでは出来ないことですっぽ(笑)。「PEACE&LOVE」でいちごミルクという言葉も使ったので、ソロではもうなんでもアリかなと。cluppoではBAND-MAIDとの対比としてこういう言葉も一つのスパイスとして楽しんでもらえるんじゃないかなと思いましたっぽ。

――ファニーな部分もありますけど、歌詞の内容は葛藤しているシリアスな一面もありますが、どのような心境を描いたのでしょうか。

 世界平和というテーマは前作「PEACE&LOVE」から引き続いて描こうと思っていたんですっぽ。SNSだったり、ネット社会が広がるにつれて悩みも多様化して、幸せに生きることがどんどん難しくなっていると感じていて。一人ひとりが幸せにならないと世界平和に近づかないなと感じましたっぽ。この曲を聴いてくださる方が少しでもホッとしてもらえるような、寄り添った曲にしたいなと思って作りましたっぽ。

――SNSも勇気を与えてくれることもありますけど、使い方を誤ると逆に追い込んでしまうことも多々ありますから。

 見えないものが一番平和から遠ざけてしまうんじゃないかと思いましたっぽ。その先に相手がいる事を考えて発言しないとダメだなって。

――歌詞に<CQ>とありますけど、これは?

 無線などで使う用語でSOSを表す言葉ですっぽ。<声は誰にもとめられない>と歌詞にあって、それは助けての声だったり、叫びの声、それらは止められないということを書きたかったんですっぽ。

――cluppoさん、無線やられるんですか。

 無線をやったことはないですっぽ。たぶんゲームをやっていた時にCQという言葉が出てきてそこで知ったと思いますっぽ。

――ゲームも結構やられるんですか。

 MISA(BAND-MAIDのベーシスト)ほどではないけど、たまにやりますっぽ。最近ハマっていたのは「PUBG」(PlayerUnknown's Battlegrounds)というゲームが好きでやっていましたっぽ。

音楽を始めたきっかけとは

――今回、歌詞を書くに当たって調べたことなどありましたか。

 今回の歌詞のテーマが“寄り添う”というイメージだったので、SNSで悩んでいる人のツイートを見て、cluppoだったらどう応援するかなとか、自分がもしその立場ならどんな声を掛けてもらえたら嬉しいかな、とか想像して歌詞を書いていきましたっぽ。

――ところで、歌詞の中で一番核になった言葉は?

 歌い出しの<誰かがいってた『普通』じゃなく 私らしさの『違い』>というところは、メッセージ性が強く出ているところで、この曲のキーになっていると思いますっぽ。普通ということを皆さん求めがちで、みんなと一緒じゃないとダメだとか、周りがこういう風に言っているからと決めてしまうこともあると思うんですけど、そうではなくて、“あなたらしくいれば良いんだよ”というのがこの曲で一番伝えたいことなんですっぽ。

――自分が正解だと思うなら、それでいいんですよね。

 そうですっぽ。cluppoもハトと人間のハーフということで突っ込まれることもありますけど、誰になんと言われてもcluppoはハトと人間のハーフなので(笑)。受け入れられない方がいるのもわかっているので、それは仕方ないと思っていますっぽ。

――歌詞に<新しい一歩>という言葉がありますが、cluppoさんが新しい一歩を踏み出した時というのは?

 沢山ありますっぽ。このソロ活動も新しい一歩だと思いますし、音楽活動の中で大きな一歩は上京してきた時で、音楽を仕事にしたいと強く思った時ですっぽ。

――音楽を仕事にしたいと思ったきっかけはどんなものだったのでしょうか。

 祖母が演歌の教室に通っていて、cluppoもレッスンについて行っていたので、そこで歌うことの楽しさを知って、小さい頃からずっと歌手になりたいと思っていましたっぽ。

――バンド形態でのデビューになりましたけど、もともとはソロで活動したかった?

 昔からバンドも好きでよく聴いていたので、「バンドをやってみない?」というお話が出た時に「メイド服でバンドをやりたい!」と思い、BAND-MAIDを結成したんですけど、特にソロにこだわっていたわけではなく、とにかく音楽をやりたいという気持ちが強かったんですっぽ。

――小さい頃はどんな歌手、場所で歌いたいとかビジョンはありました?

 アーティストさんのライブや、母が歌舞伎が好きなので一緒に観に行ったりしていて、そういったステージに立っている人たちを見て、ステージに立っている側になりたいと思いましたっぽ。その人たちが観ている光景はきっとすごいんだろうなって。

――実際にBAND-MAIDでデビューして、ステージから見た景色はいかがでした?

 想像以上でしたっぽ。自分が勇気をもらえる、元気になれる場所だと思いましたっぽ。

出来る時に行動することの大切さ

――さて、「Flapping wings」のレコーディングはいかがでした?

 前作の「PEACE&LOVE」は今までBAND-MAIDではやったことがなかった歌い方に挑戦しましたっぽ。今回もBAND-MAIDの小鳩ミクとは違う感じで歌いたい、ということをディレクションをしていただいたボイストレーナーの先生にお伝えして、まずは歌い方から決めましたっぽ。具体的には歌詞に寄り添った優しい感じの歌い方、語りかけている、隣で歌っているような歌い方を意識しましたっぽ。

――BAND-MAIDとソロではレコーディングの方法は変わるんですか。例えばマイクを変えたり。

 基本的には同じで、マイクは曲によって色々試すことが多いですっぽ。「Flapping wings」はすぐにマイクは決まったので色々試してはいないんですけど、BAND-MAIDの初期の頃はマイクを変えながら録ってみて、その曲に一番合うマイクでレコーディングしていましたっぽ。

――歌う時に欠かせないアイテムとかありますか。

 「プロポリスキャンディー」はレコーディングとライブでは欠かせないですっぽ。そのキャンディーを2つくらいペットボトルの中に入れて、ちょっとずつ水で溶かしながら飲んでいるんですっぽ。

――昔からそのキャンディーを?

 過去に喉を痛めてしまった時に「プロポリスキャンディー」に助けられたことがあってから、ずっとそうなんですっぽ。色々試したのですが、cluppoに一番合ったのがこのキャンディーでしたっぽ。ただ喉が荒れている時に舐めるとちょっと滲みるんですけど、それがすごく効いている感じがありますっぽ。

――そうだったんですね。「Flapping wings」のMVも公開されましたが、どんな作品になりました?

 シーン展開が「PEACE&LOVE」よりも多くなっていますっぽ。見どころは沢山あるんですけど、公園で撮影したシーンは特に色んなものが隠れているのでよく見てもらえると面白いと思いますっぽ。一つ挙げると後ろに「ハトに餌をあげないで下さい」というボードがあるんですけど、これは撮影のために作っていただいたものなんですっぽ。ちゃんと見ていないと見逃してしまうので、何回も見て欲しいMVですっぽ。

――撮影で印象的だったエピソードはありますか。

 MVの監督さんがBAND-MAIDでいつも撮影してくださっている青木亮二さんなんですけど、これまで撮影していただいた中で一番笑っていたのが印象的でしたっぽ。<ずっきゅん!ばっきゅん!どっきゅん!>のシーンで、何度も撮り直して一番良かったものが使われているんですけど、あんなに大笑いしている監督さんを見たのが初めてで、すごく嬉しかったですっぽ。

――ツボにハマったんですね(笑)。さて、コロナ禍で厳しい時期が続きますが、この期間で気づいたことはありますか。

 コロナ禍になるまでは、BAND-MAIDで海外ツアーを回っていましたが、今は行くことが出来なくて。今振り返るとツアーを回っていた時は1日1日がすごく早かったなと思いましたっぽ。今ではあれは夢だったんじゃないかと思う時もあって、海外に行って得られていたインスピレーションや考え方が歌詞に大きく反映しているので、色んな国に行けたことはすごく貴重な経験だったんだなって。今は日本国内も自由に行くことが難しくなって、改めて出来る時に行動することの大切さもわかりましたっぽ。

――それは今作の「Flapping wings」の翼を動かすという意味にも通じますね。 その中でいま興味があってやりたいことは?

 好奇心旺盛な方なので色々あるんですけど、いまは懐かしいものに興味がありますっぽ。昔、書道を習っていたので、最近また書道道具を購入したので始めましたっぽ。定期的にやりたいと思っていて、習いに行きたいくらいですっぽ。書道をやると墨汁の香りとかで、懐かしさを感じてすごく心が落ち着くんですっぽ。

――字を書くというのもいいですよね。最後に読者の方にメッセージをお願いします。

 再びサプライズとして音源をリリースすることが出来ましたっぽ。沢山の方に聴いていただいて、あなたなりの世界平和をcluppoと一緒に考えて、進んで行ってもらえたら嬉しいですっぽ。これからも応援宜しくお願いしますっぽ!

(おわり)

作品情報

▽販売リンク
https://ps.ponycanyon.co.jp/cluppo/

▽Linkfire
「PEACE&LOVE」
https://lnk.to/_PEACEandLOVE

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