赤坂・モト・グッチが語る音楽映画「ジャージー・ボーイズ」の魅力
世界に多大なる影響を与えた米ロックバンドのザ・フォー・シーズンズ。彼らを題材にした映画『ジャージー・ボーイズ』がクリント・イーストウッド監督のもとで制作された。日本では9月27日に公開となる。
試写会で同映画を鑑賞した赤坂泰彦(54)・モト冬樹(63)・グッチ裕三(62)は、映画に対して称賛を送っている。日本の音楽界を代表する三氏の言葉だけに重みがあるが、このコメントから映画のキーポイントとなる描写が浮かび上がってくる。
グッチ裕三 華々しい成功の裏にはやっぱりあった数々のトラブル。リアリティーがあり自分のバンド人生とも重なり見入ってしまいました。歌がとにかくよくコピー出来てて素直に感服です。
モト冬樹 青春時代を音楽で生きてきた私にとっては、たまらない映画。物語も素晴らしいが、なんといっても曲のよさ。曲の見せ方。トリハダもんだ。若い人達にも是非観てもらいたい作品だ。
赤坂泰彦 NYで観た『ジャージー・ボーイズ』と同じ所で同じ気持ちになれた。嬉しくて、切なくて、感動です。名曲‘君の瞳に恋してる’が生まれたところにいける。一生モノの音の扉を開けて下さい。
コメントの通り、三氏揃って本作の「歌」の素晴らしさを絶賛していることに気が付く。感動の秘話に迫る本作だが、そこには音楽の力が不可欠だ。そして劇中でメインで歌うのは、映画の基となったミュージカルでも主人公、フランキー・ヴァリを演じたジョン・ロイド・ヤング。
実は劇中で彼らが歌うシーンは、すべて生歌で収録されている。生歌だからこそ伝わる歌の持つパワーを、劇場の音響で体感するのもまた一つと言えよう。
ザ・フォー・シーズンズ
ザ・ビートルズ以前に世界を席巻したザ・フォー・シーズンズは、発表から半世紀を経た現在も愛される代表曲「シェリー」のヒットを皮切りに3曲連続で「ビルボード」1位を独占し、これまでに売り上げたレコードの数は約1億7500万枚以上という、伝説的なポップグループ。
本作では、半世紀を経てなお世界中で愛され続ける彼らの多くの名曲とともに、彼らの友情と夢、栄光と挫折、そして再生の実話を、同じ時代を生きてきたイーストウッド監督が丁寧に紡いでいく。
今なお多くのアーティストにカバーされる名曲中の名曲「君の瞳に恋してる」は彼らが生み出した曲であることまではご存じの方も多いと思うが、あの曲に秘められた真実を知っている人はほとんどいないのではないだろうか。
本作で明かされるのは、観る者の胸を締め付けるその真実だ。