misonoの重大発表「売上ノルマ1万枚」そもそも1万枚は多い?少ない?
今後CD発売ができるか鍵を握るアルバム「家-ウチ-」(CD+DVD)ジャケット写真
歌手のmisono(29)が自身に課したノルマ―。「最新アルバムの売り上げが1万枚に満たなければ今後一切CDは発売できない」というもの。LINEの生配信に登場した本人は「リスクを背負いたいですし、自分が吐いた言葉なので責任も取ります」と気合十分の様子だったが、引退説まで囁かれていた重大予告が「売上ノルマ」だったためにネット上ではやや拍子抜けといった状態だ。
ところで、misonoが課した「ノルマ1万枚」。果たしてこの1万枚という数字は多いのか少ないのか。misonoが過去にリリースしたアルバムで、セールスランキング(オリコン)の最高順位から最低売上枚数を推測してみたい。
フルアルバムはこれまでに3枚、ベストアルバムは2枚、カバーアルバムは2枚をリリースしている。このうち、フルアルバムとベストアルバムそれぞれの最高順位をみてみる。
オリジナルアルバムは、2007年2月発売『never+land』、2008年7月発売『生-say-』、2010年6月発売『Me』それぞれが20位を記録。ベストアルバムでは、2009年6月発売『Tales with misono-BEST-』が21位、2013年10月発売『symphony with misono BEST』が29位であったとされている。
続いて、オリコンが発表した9月22日付CDアルバム週間ランキングの順位から先の最高順位と同順位の推定売上枚数を引き出してみる。
20位=約4000枚
21位=約3900枚
28位=約2300枚
29位=約2200枚
misonoが過去にリリースしたアルバムの最高順位は20位。発売年の音楽産業の情勢や時節によって左右されるが1週間で少なくとも4000枚前後はセールスしたことになる。一般的にCDの売り上げは初動が肝心であるとされ、発売初週の売上枚数が鍵を握る。
たとえ初週で4000枚を記録して初登場20位にランクインしてもその後1万枚に到達するのはギリギリのライン。こうしてみるとmisonoにとって1万枚は高い壁とも言えなくない。
もしノルマ未達成でCD発売中止になっても音楽配信という選択肢はある。だが、CDはミュージシャンにとっては重要な要素。この件を“重大発表”とする真意が分からないでもない。 【紀村了】