indigo la Endが12月3日、東京国際フォーラム ホールAで『indigo la End ONEMAN TOUR 2020-2021「夜警」』の東京公演を開催した。

 今年結成10周年を迎えたindigo la Endにとって、東京国際フォーラムホールAでのワンマンは5年ぶり。青い照明の中に赤いバンドのロゴが浮かび上がるステージにメンバーが登場すると、フュージョン感たっぷりのシンセとスラップベースで新境地を見せた「夜風とハヤブサ」からライブがスタートし、「さよならベル」、「夜漁り」と序盤はアップテンポの曲を続けて行く。MCでは川谷絵音が「隣に人がいない分、自分の世界に入って楽しんでくれたら」と伝え、「5年前よりも余裕を持って立てています。10周年をここで締め括れてよかった」と感慨深そうに語る。

(撮影=鳥居洋介)

 バンドの真骨頂とも言うべきしっとりした失恋ソングが続いたライブ中盤では、自在に動くLED照明がフィーチャーされ、「アリスは突然に」では歌詞に合わせて雨のように降り注いだり、「チューリップ」では赤く光って花の形を作ったりと、楽曲を効果的に演出。一転、「通り恋」ではシンプルな照明へと変わって、バンドの演奏する姿を魅力的に映し出した。

 ライブ後半では「夏夜のマジック」、「インディゴラブストーリー」と現在のメンバーが揃った最初のアルバムである『藍色ミュージック』からの曲が続き、川谷が「手紙みたいな曲だから、個人的過ぎてあんまりやってこなかったけど、10周年でまた動き始めた気がします。太宰じゃないけど、恥の多い人生でした。こうしてたくさんの人の前に立てるのは当たり前のことじゃないと思うので、これからもいい曲を作りたいと思います」と語ると、「藍色好きさ」で本編を締め括った。

(撮影=鳥居洋介)

 アンコールではこの日が誕生日の川谷を祝って、ステージ上に電飾で飾られたケーキが登場し、オーディエンスの手拍子に合わせてメンバーが「ハッピーバースデイ」を合唱する微笑ましい一幕も。アコースティックな色合いの「フラれてみたんだよ」に続いて、川谷が「今年は普通の年じゃなかったけど、10周年で歌詞を振り返って、自分の歌詞に救われました」と話すと、披露されたのは「Unpublished manuscript」。サイケデリックな轟音とともにライブが終了し、スクリーンで今ツアーの来年1月からのスケジュールと、ニューアルバム『夜行秘密』のリリースが発表されると、会場は大きな拍手に包まれた。

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