新井ひとみ、加藤登紀子のカバーで見せた自分らしさ
INTERVIEW

新井ひとみ

加藤登紀子のカバーで見せた自分らしさ


記者:村上順一

撮影:村上順一

掲載:20年11月27日

読了時間:約7分

 東京女子流の新井ひとみが11月25日、ソロとしてニューシングル「時には昔の話を」をリリース。シングル「デリケートに好きして」でソロデビュー。80年代のアイドルを彷彿とさせるスタイルでの2ndシングルは、中森明菜の代表曲「少女 A」をカバー。ソロ初のオリジナル楽曲「恋のミラージュ」をアナログ盤でリリースするなど精力的にソロ活動も行っている。ニューシングルはジブリ映画『紅の豚』のエンディグテーマにもなっている加藤登紀子の「時には昔の話を」をカバー。インタビューでは新井が生まれる前のこの楽曲をどのような想いで歌ったのか、話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

今とリンクするところがあると感じた「時には昔の話を」

新井ひとみ

――ソロデビューから1年が経ちましたね。どんな1年間でしたか。

 この1年を通して色んな方とのご縁があって、私を見てもらえる機会が増えた1年だったと感じています。私のソロ活動から東京女子流を知る方もいたり。色んなご縁があって、出せると思ってなかったアナログ盤を2枚もリリース出来たりして、充実した1年でした。

――そして今回加藤登紀子さんの「時には昔の話を」カバーされましたが、この曲が選ばれたのはどんな経緯があったのでしょうか。

 「少女A」をリリースさせて頂いた時に、次はどうしようかと悩みました。スタッフの皆さんが選曲をして下さっていて、それをカラオケで歌ってみたりして。その時に一番グッときた曲が「時には昔の話を」でした。でも、ちゃんと歌えるのかという不安ももちろんありましたが、歌わせていただけることになってテンションが上がりました。

――今の新井さんのモードに合っていたんですね。

 はい。選曲してもらった中には明るい曲もあったんですけど、コロナ禍で会えない状況が続いていたりして、今とリンクするところがあるなと感じました。

――印象的な歌詞の部分は?

 歌詞に<一枚残った写真をごらんよ>というフレーズがあるんですけど、両親が撮ってくれた私が生まれた時からのアルバムがいっぱいあって、私は実家に帰省する時にそのアルバムを見ながら帰るんです。それを見て色々思い出しながら帰るんですけど、それともリンクするなと思い、この曲を選ばせていただきました。

――そのアルバムの中で特に印象的な写真はありますか。

 色んなところに連れていってもらっていたんですけど、友達の家族とおばあちゃんたちと海外旅行に行った時の写真です。バナナボートに乗ったりして凄く楽しかったんです。あと<通いなれた なじみのあの店>のところで、私にもふとした時に行きたいお店ってあるなと思いました。家の近くにあるカフェっぽいハンバーガーやカレーとかご飯が食べられるお店なんですけど、お決まりのセットなんかもあってよく行くんです。。あと<朝まで騒いで眠った>も印象的でした。

――東京女子流のメンバーと騒いだり?

 女子流のメンバーとは朝まで、というのはなかったですね。というのも昔は土日に一緒に住んでいたんですけど、色々お仕事が詰まっていて、帰ってきて寝るだけという生活だったので...。なので、学生時代の友達と朝まで騒いでいた思い出なんです。その親友と語り合ったり、TikTokを撮ったりして騒いでました。楽しい時間は過ぎるのが早いので、すぐに朝になってしまって。

――学生時代の思い出ってすごく良いですよね。

 当時、良かったことや楽しかったことを日記につけていて今でもたまに見ます。その時に考えていたことなど、結構細かく書いてあるんです。

――その日記から作詞出来そうですよね。ちなみに作詞や作曲に興味はありますか。

 作詞はしてみたいという気持ちはあります。作詞作曲をしている友達に聞いたら「最初は難しいけどやっていくうちにコツがわかるよ」と教えてもらったんですけど、作詞もストレートの方がいいのか、抽象的な方がいいのかなど、色々考えちゃってなかなか出来なくて。西野カナさんのような女の子が共感出来る歌詞が好きなんです。

今まで以上に色んなことに挑戦したい

――さて、今作も新井さんが生まれる前の楽曲なのですが、『紅の豚』のエンディングで知った感じですか。

 ジブリ映画はチェックはしていたんですけど、『紅の豚』は観たことがなかったんです。この「時には昔の話を」の楽曲を歌うことが決まって、エンディングテーマになっていることを知ってから『紅の豚』を観ました。

――観た感想は?

 最後のポルコとカーチスの戦闘シーンがカッコいいなと思ったのと、ジーナさんの歌声がみんなを支えている感じにグッときました。

――今回のアーティスト写真で被っているハットは『紅の豚』に登場するマダム・ジーナっぽいですよね。

 そうなんです。ジーナさんをイメージしつつ、80年代のアイドルをミックスした感じになりました。今回の衣装のポイントはスカートがふんわりしているんですけど、パニエでそう見せているのではなく、スカート自体がふんわりしているのがポイントです。

――あと、写真に写っているガイコツマイクも良い雰囲気を出してますね。

 このマイクは初めてで今作のMVでも使用しました。私の中でこのマイクは歌い上げる印象があって、そんなイメージを持って撮影に臨みました。そのMVもDVDに入るものと、YouTubeに公開されるものでは違うシーンがあるので、間違い探しのような感じで楽しんでもらえたら嬉しいです。

――面白そうですね! さて、レコーディングはどんな意識で臨みましたか。

 まず歌詞を読み込みました。加藤登紀子さんはすごい歌手なので、それもあって私は歌い方に悩んだ部分もありました。その中で自分なりのシーンやポイントを作らないといけないなと思って。

――どのようにシーンを作りました?

 最初から深めにいくのではなく、出だしは明るく軽い感じで歌おうと思いました。最後のサビのところで想いがぎゅっと詰まっていると感じたので、そこで深い感じが出せたらいいなと思いながら歌いました。歌詞ではサビの<そうだね>とか<どこかで>というフレーズに焦点を置きました。

 あと、間奏のピアノの伴奏が懐かしさを感じさせてくれるものになっているので、皆さんもそういったことを感じながら聴いてもらえたらなと思います。そこを受け継いでからの3番のサビの表現というのも私の中にあったんです。

――レコーディング当日はいかがでした?

 この曲はキーが低いんですけど、私は低いキーが得意なこともあって、準備もしっかり出来ていたので苦戦するということはなく、伸び伸びと歌わせていただきました。低い声を際立たせて歌おうかな、と最初は思ったのですが、逆に明るくて優しさの感じられる歌の方が自分らしさが出るんじゃないかなと思いました。

――新井さんがレコーディングで欠かせないものとかありますか。

 うーん、ものではないんですけど、靴を脱いでレコーディングしています。安定感のないヒールだったりすると、違和感があるので靴はいつも脱いでるんです。あと、ヘッドフォンを片耳だけずらしています。それは、自分の声がダイレクトに返ってくるのが苦手で、生の声も聴きながらレコーディングしたいなと思って、そうするようになりました。

――最後にソロ2年目に突入しましたが、ここからどんな気持ちで活動していきたいですか。

 今年がバズって光るような年にしたいという事で「Buzz Light Year」というテーマを掲げていたんですけど、コロナ禍もありなかなか上手くいかないこともあったので、これからもそういう存在になれるように、今まで以上に色んなことに挑戦する2年目にしたいです。いま私がやっていることをみんなに面白いと思ってもらえるよう、しっかりと伝えられる存在になれたらいいなと思っています。

 そして、いつかアルバムも作って、ワンマンライブも出来るように頑張っていきたいです。親衛隊の皆さんがいるからこそ、完成出来るものもあるので、早くみんなと一緒にライブをしたいです。

(おわり)

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村上順一
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