ザ・リーサルウェポンズが28日、3rdシングル「押すだけDJ」の8cm&12cmシングルをリリース。ザ・リーサルウェポンズの実態に迫るべく前後半で構成する本インタビュー。後編では都立家政にまつわる秘話、新作「押すだけDJ」の話題、二人の音楽性のさらなるバックボーンについてなど、サイボーグジョー(Vo)とアイキッド(Gt/Key)に迫った。【取材=平吉賢治】
とんかつです
――今作「押すだけDJ」でDJにフォーカスした着想は?
アイキッド 本作のMVにも出演されているDJ KOOさんなどは本当に凄いDJじゃないですか? でも機材の発達で操作などが簡単になってきて、DJとは言ったもの勝ちのような感じになってきたところもあって、実際にとある機会でちょっと酷いDJと話をしたことがあったんです。それでこれは歌詞にしようと。でも、それはそれでいいじゃんとも思うんです。ギターなども右手が勝手にストロークしてくれるというものも出るような話もありますし。
――なるほど。DJ KOOさんとのMV撮影はいかがでしたか。
サイボーグジョー ベリー楽しかったよ…一日中DJ KOOさんがニコニコしてた!
アイキッド いい人だったよね!
サイボーグジョー 一生懸命で本当に感動した!
アイキッド あれくらいキャリアのある人だったら多少手を抜いてもいいと思うんですけど、めっちゃ一生懸命にやられていて。「こうでなければいけないな」と思いました。
サイボーグジョー ありがたいね!
――ところで、8cmシングルという形式でのリリースという点ですが…。
アイキッド こちらです。(2作品実物を出してくれる)
――これはサイズ的に懐かしいですね。なぜこの8cmシングルでリリースしようと思ったのでしょうか。
アイキッド 「80年代」だからです。一応これを裏返しにしてこう合わせると…。
――合わさって一つの絵になるのですね!
アイキッド 3枚くらい繋がります。
――いいですね。縦にパキッと割ることができるこのくぼみ、これも懐かしいです。
アイキッド あまり割ってる人いなかったですよね(笑)。
――「押すだけDJ」のCDは12cm紙ジャケットもありますね。素朴な疑問なのですが、ジャケットでお二人が左手で持っている物体は何でしょうか。
アイキッド とんかつです。
サイボーグジョー え? なんでとんかつ?
アイキッド 『とんかつDJアゲ太郎』というのがあって、そちらも同じ時期に映画が公開するということもありまして。
――なるほど(笑)。ジャケットには80年代の機材なども描かれていますね。
アイキッド DJのミキサーとジュースのミキサーもありますね。当時の使い捨てカメラなども。
――細部まで凝っていますね。このお酒の瓶のようなものは…。
サイボーグジョー ホッピーかな?
アイキッド これはホッピーじゃないよ。
――YouTubeなどでザ・リーサルウェポンズの映像を観ていると、しばしばホッピーが出てきますが、お二人のお気に入りのお酒?
アイキッド たぶん出会った時に飲んでいたこともあるし、ホッピーをそこそこ飲むんです。ジョーはガブガブ飲む方で。
――ホッピーは出会いのお酒でもあったと。ところでジョーさんが今ハマっていることは?
サイボーグジョー 今10月だからハロウィンの月だし、ホラー映画を観るのが好き。今月中は毎日ホラー映画チャレンジ! エブリデエイホラー映画チャレンジ!
――すると毎日観ている?
サイボーグジョー 毎日はむつかしいよ!
――アイキッドさんのハマっていることは?
アイキッド 二つあって、ひとつは去年出していた「ザ・リーサルウェポン酢」というポン酢があるんですけど、その売れ残りの在庫が家にあるのでポン酢料理を毎日作ってTwitterに投稿しています。あと38本あります(笑)。
サイボーグジョー ワォ…。
アイキッド あとは漫画を描いています。“エフェクターアニメ”を。(スマホで見せて頂く)
――ギターなどで使うエフェクターを擬人化した感じですね。面白いです(笑)。
アイキッド 連載にしようかなと思っていて、いずれ本も出したいなと思っています。マニアックですけど(笑)。Twitterで連載していますのでよろしかったら。
実は選んでなかった都立家政
――ところで、世界的ギタリストのエディ・ヴァン・ヘイレンさんが亡くなられましたが、アイキッドさんの心境はいかがでしょうか。
アイキッド 超悲しいです。あの方に影響を受けていない80年代後半のギタリストはたぶんいないと思うんです。ギターのアーミングも音使いにしても、LAメタルの方は影響を受けていると思います。80年代のロックの話だと、ジョーはそこがぽっかり空いているんです。
サイボーグジョー ポイズンとかハノイ・ロックスの時代、そのあとのニルヴァーナ、ウィーザー、グリーン・デイ…そういうのが好き!
アイキッド 70年代のパンク、90年代以降のグランジなどがね。だから80年代が空いているけどそこをやっているんです。
サイボーグジョー でもヴァン・ヘイレンは80年代をつくったと思う!
――なるほど。ジョーさんはパンクも好きだしニルヴァーナなどの時代のロックもお好きなのですね。
サイボーグジョー 好き!
アイキッド ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』はいいアルバムだよね。
サイボーグジョー そうね。でも『イン・ユーテロ』(ニルヴァーナのアルバム)の方がいいよ!
アイキッド 僕は何に関してもポップな方が好きで、基本LAメタルなどもベスト盤が一番いいと思っていまして。
――ところでジョーさんは東京都中野区の都立家政にお住まいだそうですが、なぜその街を選んだのでしょうか。
サイボーグジョー 実は選んでなかった…前は熊谷にいて、ちょっと合わなかったから「じゃあこの国やめます!」って思ったけど「やめないでください! じゃあ、中野区は?」って言われて「じゃあ行ってみようか?」ってね。鷺宮、都立家政、野方、その真ん中が都立家政だし!
――なるほど。機材面についてもお伺いしたいのですが、アイキッドさんはスタインバーガーのギターを使用されていますがその意図は?
アイキッド 80年代っぽいからです。あとビジュアル的に80〜90年代前半のバンドという風にするためにはどうしてもスタインバーガーが必要だったというのもあります。もともと僕は小中学校の頃からショルダーキーボードとスタインバーガーは憧れていたんです。もっと言うとショルダーキーボードとスタインバーガーが一体化した楽器があったらいいなとずっと思っているんです。
――あえて、ではなく明確な理由でスタインバーガーなのですね。
アイキッド そうです。もともと弾きたいと思っていて、これは大義名分ができたなというか。
――ジョーさんは楽器をプレイされるのでしょうか。
サイボーグジョー ギターはちょっとだけ弾ける。パワーコード大好き! ソロはできないけど(笑)。
――それでは最後にファンのみなさまにメッセージをお願いします。
アイキッド みんなで幸せになりましょう。
サイボーグジョー ネバーギブアップ! ステイポジティブ! あと、ポンズのライブ来てくださいね!
(おわり)