シンガーソングライターのaikoが17日、自身2度目となるオンラインライブ『Love Like Rock~別枠ちゃんvol.2~』を開催した。今年前半に予定されていたツアー『Love Like Rock vol.9』が一部延期となり、『Love Like Rock vol.9〜別枠ちゃん〜』として3月8日に配信ライブを行った。そのライブから約7カ月ぶりとなった『別枠ちゃんvol.2』は「be master of life」や新曲「ハニーメモリー」など、アンコール含め全19曲をパフォーマンス。ライブの楽しさ、大切さを改めて感じさせてくれたライブの模様を以下にレポートする。(※ネタバレあり)【村上順一】

必ず皆さんに会えることを信じて頑張る

aiko(C)ポニーキャニオン

 開演を告げるブザーが鳴り響くと、ステージを覆っていた幕が落ちaikoが登場。オープニングを飾ったナンバーは「雲は白リンゴは赤」。円形ステージでパワフルな歌声を響かせるaiko。<逢いたい 逢いたい 逢いたいと強く願ってれば>という歌詞が、彼女のファンへの想いを表しているようにも感じ取れた。

 「皆さんぜひ楽しんでください」と挨拶し「あたしの向こう」、続けて「プラマイ」を披露。会場に飛び交うレーザーライトが高揚感を与え、aikoのパフォーマンスもより熱を帯びていく。序盤のライブの流れにSNSでは「頭から3曲ぶっとばすなぁaikoたん」「セトリがー!! テンションあがるー!!」など盛り上がりを感じさせるコメントが見られた。

aiko(C)ポニーキャニオン

 「7カ月ぶりのライブです。いろんな事を取り返そうと、このライブをやります」と、穏やかな口調ながらも熱い意気込みを語り、ミディアムテンポの「桃色」を披露。aikoらしさのあるメロディアスなナンバーを絶妙な熱量で届ける。そして、セクシーなaikoを堪能出来た「冷凍便」、照明でブルーに染まるステージが目を奪った「格好いいな」と、じっくりと聴かせる曲を立て続けに届けた。

 aikoとバンドメンバーによる口笛の音色とフレーズが、ここまでのライブの空気感を変えた「こいびとどうしに」を披露。リラックスした歌と演奏に、SNSでは「口笛吹いてる顔をこんなはっきりと見れるのは、おうち最前ならでは!」など、カメラワークに歓喜の声も。

 続いての「夢見る隙間」は、aikoの表現力の高さを存分に味わえる1曲。今回披露したジャジーなスタイルは昨年行われた『立川談春 35周年記念公演 玉響~tamayura~』にゲスト出演した際に披露したアレンジである。

 続いて、アコースティックアレンジで届けられた「星のない世界」は、頭上から放たれるレーザーがaikoを包み込むなか、情感を込め歌い上げる姿が印象的。そして、21日にリリースされる40枚目のシングル「ハニーメモリー」を披露。6拍子のリズムに乗せた男性目線で描かれた切ない歌詞、ファルセットと地声を巧みに使い分け、楽曲の世界観を声でも見事に表現していく。さらに今年の3月にリリースされた「青空」と“今”のaikoを感じることができる流れだった。

(C)ポニーキャニオン

 ライブは後半戦に突入。aikoは元気いっぱいにステージを一周し、「恋の涙」を歌唱。軽快なリズムにポップなロックサウンド、画面越しでも躍動感が伝わってくる演奏だ。カメラに近づいて歌う彼女のパフォーマンスに、SNSで「aikoが近い近い」など、全員が最前席のような臨場感に大きな盛り上がりを見せていた。。

 イントロでのスモークが吹き出す演出に、さらにテンションが上がった「ハナガサイタ」と、ライブはラストスパートに突入。「ハナガサイタ」では、カメラに近づきオフマイクで「ありがとう」と、視聴者にメッセージを届ける瞬間も。アクセル全開と行ったaikoはステージ上に寝転がったり、歌だけではなく溢れる感情を動きでも表現していく。観ている者に活力を与えてくれるパフォーマンスだった。

(C)ポニーキャニオン

 そしてダメ押しで盛り上がり必至のナンバー「be master of life」へ。SNSでも「キタキタキタキター!!!!!!」など、この楽曲への期待感が伝わるツイートが多く見られた。ライブでお馴染みの「男子」、「女子」、「全員」のコールもしっかり届けるaiko。ラストサビに突入する前のブレイクで「みんながいないとほんまに寂しいな…。皆さん必ず会えるように、それまで頑張って過ごそうね」と投げかけ、銀テープが舞うステージはキラキラと眩い空間に。

 コロナ禍により、ライブの大切さを改めて感じたというaikoは「ライブが出来て良かったです。必ず皆さんに会えることを信じて頑張るので、皆さんも楽しく生きてください」と告げ、本編ラストに届けたのは「約束」。<いつかまた逢える日が来るでしょう その日まで必ず元気でいてね>という歌詞が、aikoが今ファンに伝えたいメッセージを代弁しているかのよう。切ない眼差しで丁寧に歌い上げるaiko。SNSを見ると、その姿と歌声に涙していたファンも多かった。

 エンドロールが流れ、ライブの余韻に浸るなか、途中まで進行したエンドロールが突如巻き戻った。視聴者の思いを汲み取って、アンコールに応えるかのように「Loveletter」がスタート。このサプライズにSNSでも「アンコール!嬉しい」「こういうとこaikoやっぱり好きってなるんだよ! 裏切らないな!」と、この粋な演出に歓喜の声が上がる。視聴者はaikoからの“ラブレター”をしっかりと受け止め、「Love Like Rock~別枠ちゃんvol.2~」は大団円を迎えた。

 無観客での配信ライブだったが、画面の向こう側にいる視聴者と確実にエネルギーの交換していることが伝わってくるパフォーマンスだった。そして、ライブやファンのことを大切にしている気持ちが溢れていた。次回はどのようなライブを魅せてくれるのか、大いに期待が高まった。このライブの模様は10月24日の23時59分までアーカイブで視聴できる。

セットリスト

aiko オンラインライブ「Love Like Rock~別枠ちゃんvol.2~」
10月17日 20:00開演

01. 雲は白リンゴは赤
02. あたしの向こう
03. プラマイ
04. ドライブモード
05. 桃色
06. 冷凍便
07. 格好いいな
08. こいびとどうしに
09. 夢見る隙間
10. 星のない世界
11. ハニーメモリー
12. 青空
13. 恋の涙
14. 染まる夢
15. クラスメイト
16. ハナガサイタ
17. be master of life
18. 約束

ENCORE

En1. Loveletter

https://aiko.lnk.to/LLR_betsu2

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