LDH所属アーティストがABEMA TVにて8夜連続で生配信ライブを行う『LIVE×ONLINE IMAGINATION』。4日目は5人組ヒップホップユニットDOBERMAN INFINITYが22日に登場した。

 毎年夏フェス『D.Island』を主催しているDOBERMAN INFINITYだが、今年は新型コロナウイルスの影響を受け全国ツアーも夏フェスも中止を余儀なくされた。彼らはこの『LIVE×ONLINE IMAGINATION』内で『D.Island 2020』を開催するという。うちわのデータを配布し自宅でD.Islandうちわが作れる企画や、「タオルで繋がれ!キャンペーン」としてSNS上でタオルを掲げた写真を募るなど、何かと事前準備を進めてきた。

 DOBERMAN INFINITYが生配信ライブを行うのは、7月に行われた『LIVE×ONLINE』以来2回目。オンラインに特化した演出や臨場感あふれる映像で、配信ライブの可能性に挑戦してきた彼らがどんなパフォーマンスを披露するのか見どころだ。

 LEDをバックにはメンバーのシルエットのみが浮かび上がり、1曲目「2020」へ。今年の全国ツアーに向けて制作した楽曲で、ファンへの気持ちを<必ず会いに来ると言ったよな>というリリックに込め歌い上げた。

DOBERMAN INFINITY

 モノクロの画面が一転、ステージ上でライトに照らされたメンバーはセットアップスーツに身を包み「INFINITY」を熱唱。続く「Gatti」ではオートチューンがかかった勢いのあるラップを披露した。

 4曲目「スリルライフ」では照明と背景が即座に切り替わる。稲妻が走るグラフィック、降り注ぐレーザーライト、ステージを囲む炎が、曲の世界観を際立たせた。

 SWAYの遠吠えで始まる「JUMP AROUND∞」は、LAのヒップホップグループ・House Of Painが90年代にリリースした「Jump Around」のオフィシャルカバー。『HiGH&LOW』シリーズの「鬼邪高校」のテーマソングとしても知られている。グラフティアートがスクリーンいっぱいに広がり、ストリート感たっぷりのパフォーマンスになった。

 メンバーが<揺らせ揺らせ>とファンを煽る5曲目の「SAY YEAH!!」では、ドービーくんが画面の四隅に現れ両手を揺らす振り付けを踊った。

 歌詞に<テキーラ>が登場する「MON5TERS」では、KAZUKIがテキーラをショットグラスへ注いでいく。いたずらな笑みを浮かべ、なみなみに注いだグラスはP-CHOの元へ。メンバー全員でショットを煽ったり、続く「DO PARTY」もアップテンポなパーティーソング。P-CHOが「みんながいるところがパーティー会場だぜ」と呼びかけ、「しゃがめ」「ジャンプ」などダンスも指南。歌詞が動きのあるグラフィックで表示され、パーティー感を盛り上げた。

 ステージが暗転すると、椅子に座ったメンバーの後ろにDIバンドチームがリモート画面で登場。バンドの生演奏でアレンジしたバラード曲「二人だけの地図」「#PLAY」を披露した。生演奏だからこそスローなグルーブが生み出され、コメント欄でも「このアレンジ好き」と高評価を得た。

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 続く「ずっと」は、DIバンドに9人のストリングスチームがオンラインで参加。弦楽器につられ、KAZUKIの透明感のある歌声がさらに輝きを増した。

 画面は映像に切り替わり、2019年に横浜で行われた『D.Island』の様子が映し出されでる。メンバーが「2020の会場はまさしくここ、ライブオンライン!」と宣言。ファンに手持ちライトやタオル、うちわのスタンバイを呼びかける。

 「花火上げちゃいます?」「開幕~!」の号令で、メンバーがステージに再登場。ツアーグッズのスウェットに着替え、手にはうちわを持ち準備万端の様子。そして各地で花火大会の中止が相次ぐ今年、日本の伝統文化である花火を応援する「エール」プロジェクトのチャリティーソング「INFINITY ZOO」を初披露。スクリーンには巨大な花火が打ち上がり、ライブを盛り上げた。

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 SWAYが「始まりましたよD.Island!」と嬉しそうに叫ぶと、ステージはビーチに切り替わり、照明は太陽のような真っ赤なカラーへ。夏フェスのマスト曲「D.Island」がスタート。サビではうちわを仰ぐパフォーマンスで盛り上げった。

 KAZUKIが「部屋のライトも消しちゃいましょう。僕たちが皆さんの部屋に夏を届けます」と言い「GA GA SUMMER」がスタート。これも軽快なリズムの夏フェス定番曲だ。ネオンカラーの歌詞が画面上を踊り、トロピカルなムードに包まれた。

 「D.Island」ではKAZUKIとSWAYがソロライブを披露するのが恒例だ。今回もSWAYがソロ曲「ON FIRE」と、10月7日に配信リリースされる新曲「TALK」をお披露目。「TALK」は、学生時代に友人から言われた「おまえは夢を持ってていいな」という言葉から生まれた曲だといい、ラップではなく歌声に想いを込めた、夢を模索する仲間を優しく応援するメッセージソングになっている。KAZUKIはソロ曲「WOW」と「ONE DAY」を、DJブースに寄り添いながらゆったりと歌い上げた。

 続いてはDJ HALのDJタイムへ。来る9月27日はEXILEが19周年を迎えるということもあり、EXILE Anniversary Mixをプレイ。P-CHOが「この曲がなければ俺たちはいなかったぜ」とシャウトし、“DOBERMAN INC”として参加した楽曲「24karats」と、EXILE TRIBEの「24WORLD」を歌うなど、リスペクトに溢れたMixだった。

 続いてライブでも盛り上がる「SUPER BALL」と、疾走感のある「Lookin' for 」をパフォーマンスし、夏のムードは最高潮に。大量のビーチボールを投げ合ったり、小道具ののぼりを担ぎ上げて振り回すなど、メンバーも素の笑顔を浮かべて楽しんでいた。

 GSが「2020年は特別な『D.Island』で特別な思い出を作りましょう」とファンへ語りかけ「99」へ。スクリーンには昨年の『D.Island』が映し出され、野外ライブの熱気が再現された。誰よりも走るP-CHO、誰よりも高速でタオルを回すGS、若干の疲れが見えるKUBO-Cなど、無観客の会場とは思えないほど、メンバーのテンションも高まる。GSが「来年は『D.Island』で会いましょう」と宣言し、『LIVE×ONLINE IMAGINATION』での『D.Island 2020』を終えた。

 衣装チェンジの間に、タブレットでコメント欄をチェックするメンバー。やはりオンラインの『D.Island』や、衣装の評判について気になっていたようだ。

 SWAYが「今年のツアーは出来なくなってしまったんですが、この曲のテーマは俺たちの中でより大事になりました」と、ラストの曲「We are the one」を紹介。スモークが焚かれた幻想的なステージの上で歌い、画面にはリリックが浮かび上がる演出。メンバーの顔も満足そうに映る。コメント欄には「We are the one」を表す人差し指の絵文字で埋まった。

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 感動的にラストソングを歌い上げ、メンバーが順番にアクリルプレートにサインを書き入れていく。このままライブ終了かと思いきや、カメラが後ろに回るとメンバーの背中に大きく「アンコール」の文字が。ファンからコメント欄で突っ込まれると、「アンコールの書き込み多いな~」「しょうがない、みなさんがそんなに言うならやりましょう」とアンコールへ。最後まで小ネタを仕込む彼ららしい演出だ。

 アンコール曲は「Do or Die」。『HiGH&LOW』シリーズの山王連合会のテーマソングでもあり、燃え盛る炎の演出が世界観を作り出す。

 そしてもう1曲、「On Way Home」ではファンが掲げたタオルの写真が次々と映し出され、<繋がれ.../想いが全て...>というサビの歌詞がシンクロ。そしてファンの画像が一つに繋がり、メンバーのコラージュ画像へ変化した。

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 SWAYは「次会えるまでに力を内に溜めておいて、会ったときに爆発させたい。僕らもスキルアップ、レベルアップしておきます」とファンへ呼びかけた。現在楽曲制作に励んでいることも明かし、「冬にシングルをお届けできるんじゃないかと。ワクワクのプロジェクトが動いております」と話した。

 全国ツアーや夏フェスが中止になった分、たくさんの企画やアイディアでファンとの繋がりを作ったDOBERMAN INFINITYの『LIVE×ONLINE IMAGINATION』。この先の進化も見てみたくなる一夜だった。

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