「心が折れかけた」メジャーデビューへの想い:フィロソフィーのダンス
INTERVIEW

十束おとは

十束おとは


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:20年09月24日

読了時間:約5分

 4人組アイドルグループのフィロソフィーのダンスが9月23日、メジャー1stシングル「ドント・ストップ・ザ・ダンス」をリリース。2015年にオーディションにより結成。2017年に2ndアルバム『The Founder』収録の「ダンス・ファウンダー」がSpotifyのバイラル・チャートで女性アイドルとしては初の1位を2日間記録。2019年には全国10カ所、総動員数約4,000人の全国ツアー「Glamorous4Tour」を完走し本作でメジャーデビュー。メンバーそれぞれに迫ったインタビューのラストを飾るのは「最初の数年は他のメンバーについていくのに必死で、心が折れかけたことが何度もあった」と、5年間を振り返る十束おとはに話を聞いた。【取材=平吉賢治】

心が折れかけたことが何度もあった

フィロソフィーのダンス

――アイドルを目指すきっかけとなったことは?

 やはりアイドルが好きだったからだと思います。辛いことがあった時に、いつもアイドルのキラキラした姿に元気をもらってきました。色々あって引きこもっていた時期があったのですが、その時期にちょうど好きなキャラクターが出ている格闘ゲームの公認応援団のオーディションがあり合格することができました。1年経ち、そのお仕事が終わってしまったときに以前から好きだったアイドルに私もなりたい! という気持ちが芽生えオーディションを受けました。

――メジャーデビューとなった現在の心境は?

 結成5周年という節目の年に嬉しいニュースを皆さんにお届けできて嬉しい気持ちです。と同時に、ここからがスタートラインだな、と身が引き締まる思いです。

――フィロソフィーのダンスというグループ名に込められた想いは? 

 このグループをつくった加茂(啓太郎)さんが好きな『リアリティのダンス』という映画と、哲学の『フィロソフィー』を掛け合わせた形です。ちなみに、歌詞には毎曲哲学のエッセンスが入っています。

――8月29日に出演した『@JAM ONLINE FESTIVAL 2020』の手応えはいかがでしたか。

 無観客という形ではありましたが、このご時世にライブができることを有難く思いました。「ドント・ストップ・ザ・ダンス」初披露の日だったのでとても緊張していて、正直ライブ中の記憶がありません(笑)。

――結成から5年、メジャーデビューまで様々な道のりがあったと思われますが、最も印象的だった出来事は?

 ここでは語りきれないほど色々なことがありました。挫折という点では、歌もダンスも未経験・ステージに立ったこともなかったので最初の数年は他のメンバーについていくのに必死で心が折れかけたことが何度もありました。ただ、地味な作業ではありますが毎日の練習の積み重ねで今では少しずつ自信を持てるようになってきています。ターニングポイントは、恵比寿リキッドルームで初めてバンドセットでライブをした日。今まで味わったことのないグルーヴを感じ、この経験を経て全員1つレベルが上がったと思います。

アンドロイドになった気持ちで歌った

「ドント・ストップ・ザ・ダンス」通常盤

――ヒャダインさん作詞曲「ドント・ストップ・ザ・ダンス」は、ソウルやファンク、アシッドジャズなどの音楽性が含まれながらもポップで、リスナーを限定しない幅広い魅力をもった楽曲と感じました。この楽曲に対しての率直な印象は?

 新しい私たちだな、と感じました。曲調・歌詞共に今まで私たちが挑戦していないものだったのでとても新鮮です。『自分らしさを愛し、生きていくこと』というメッセージをたくさんの人の心に伝えていきたいです。

――特にどのような意識で歌いましたか。

 1サビ終わりのスーパーおとはすタイムがとてもお気に入りです。力強い曲調から一気に宇宙空間に飛ばされたかのような曲調に変わる面白さをぜひ聴いてください! アンドロイドになった気持ちで歌いました。

――「なんで?」は大人っぽいクールな歌唱とサウンドに惹かれました。どのようなコンセプトでレコーディングしましたか。

 良い女四天王! というイメージでレコーディングに臨みました(笑)。私の声はとても高くてこのままだとこの曲の世界観を壊してしまう…と感じたので、落ちサビ以外は大人に歌うことを心掛けました。逆に落ちサビは、夢のような可愛さをテーマにぶりっこしています。

――「オプティミスティック・ラブ」は80’sサウンドを彷彿とさせるようなテイストが印象的と感じました。ライブではどのようにパフォーマンスをする楽曲でしょうか。

 ライブでとっても盛り上がりそうな曲だな、と思っています。イエーイ! やフッフー! など今までしたことなかったガヤを4人で録ったので、皆さんも一緒に声を出しながら聴いてもらいたいです!

自身のパワーの源とは?

「ドント・ストップ・ザ・ダンス」初回盤B

――ご自身を一言で表すと?

 ヲタク! 自作PC、ゲーム、アニメ、漫画と好きなものが自分のパワーの源だからです!

――リスペクトするアーティストは?

 声優の田村ゆかりさんです。ライブを観に行ったときに、頭からつま先まで完璧に可愛くて「私もこうなりたい」と感じました。また、曲ごとに声質や表現が変わることやMCが面白い所などエンターテイナーとして尊敬しています。

――本作を聴いて、アイドルグループとして一線を画す魅力を持っているという印象を受けましたが、自身で「他のグループにはない」と感じている“武器”やポイントを教えてください。

 個性バラバラな4人が自分らしさ全開でライブをする姿は、どのグループさんにも負けないのではと思っています。パッション溢れるライブパフォーマンスをぜひ観ていただきたいです!

――ステイホーム中に新たな発見などはありましたか。

 ステイホーム中に動画編集を勉強し始めたのですが、「楽しいな」という気持ちと「これはとても大変な作業だ…いつも私たちのMVや番組を編集してくださるスタッフさんに感謝」という気持ちがどちらも芽生えました。今後も楽しみながら編集技術を上げていきたいです。

――今後の展望、または具体的な目標や夢について教えてください。

 長らくツアーができていないので、またライブができる世の中に戻ったら全国の皆さんに会いにいきたいです!

――最後に読者の方にメッセージをお願いします。

 3曲ともタイプの違った素敵な曲なので、ぜひ聴いてお気に入りを見つけてほしいです!

(おわり)

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事