シンガーのWakanaが10日、都内で12月22日に紀尾井ホールで開催する『WakanaAnime Classic 2020』の記者会見に登壇し、当日の演奏を担する1966カルテットと「君をのせて」と「愛にできることはまだあるかい」のカバーを披露。コンサートに向けて「アニソンを新しい形でお届けしたい」と意気込みを語った。

 Wakanaは「Kalafina(カラフィナ)」のメンバーとして2008年1月にデビュー。Kalafinaの活動を経て2019年2月にシングル「時を越える夜に」でソロデビュー。続いて1stアルバム『Wakana』、EP『アキノサクラEP』、今年の2月に2ndアルバム『magic moment』をリリース。

 コンサートは、“アニソン”をクラシカルにアレンジし届けるコンサートで、「アニメクラシック」略して「アニクラ」をキーワードに、様々なアニメソングを披露する。編曲・演奏は、クラシックのテクニックをベースに洋楽アーティストのカバーをする女性カルテット1966カルテットが担当する。

 Wakanaはこの新プロジェクトについて「自分にとって生きてきたなかで沢山観てきたアニメ作品、その中で好きになった音楽が沢山あります。それをクラシックで、新しい形でお届けしたいというプロジェクトです。昔からジブリ作品が好きで、曲をよく歌っていたんです。それに加えて(私は)色んなアニメに興味を持って人生を歩んできたなと思いました。きっと皆さんの中にも思い出に残る沢山のアニメ作品があるだろうなと思って、それをクラシックでお届けできたら素敵だろうなと思いました」と、この新プロジェクトへの想いを語った。

Wakana

 会見ではジブリアニメ映画『天空の城ラプュタ』より「君をのせて」と昨年公開されたアニメ映画『天気の子』より「愛にできることはまだあるかい」の2曲を1966カルテットの演奏でWakanaが歌唱。会場に透明感あふれる歌声を響かせた。

 コンサートではどんな曲を歌いたいか、という問いに「ジブリは絶対に歌いたいと思っています。先程歌った『愛にできることはまだあるかい』のような新しい曲もお届けしたい。私が大好きな曲を歌いたいので、そういった目線で選ばせて頂いているところもあります」。加えて、ステイホーム期間中には自身のInstagramで楽曲のリクエストを募ったこともあり、「皆さんのリクエストも実現させたい」と述べた。

 今回、1966カルテットと一緒に演奏してみて「皆さん華やかで眩しいなと思いました。不思議な状況の中、音楽を一緒に奏でてくれるというのは本当に嬉しいことで、これから自分自身もすごい楽しみですし、どんどんイメージが湧いてきました」と手応えを感じている様子。

 1966カルテットのリーダーを務める松浦梨沙はWakanaの第一印象に「オタクで、ちゃんとしている」と話す。その背景に練習で「1音1音無駄にしたくない」、という細かいところまでリクエストを出すWakanaに、松浦自身も編曲にやりがいを感じ、「化学反応が起きたんじゃないかな」と振り返った。

 コンサートではセルフカバーも演奏するかは「楽しみに待っていて欲しいと思うんですけど、自分でもこういう風にアレンジしたら面白いんだなと周りから教えてもらったので、いままでとは違ったスタイルを届けられたらいいなと思っています」

 アニソンクラシックの音源化について聞かれると、「聴きたいと思っていただけるのであれば、音源化というのも考えたいですし、こういう状況なので明確なことは言えませんが、皆さんが楽しめる形をとりたいなと思っています」と笑顔を覗かせた。【村上順一】

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