日本財団が、新型コロナウイルス禍で不安を感じている人たちに寄り添う気持ちを発信するため、世界14カ国46人の障害のあるアーティストによるミュージックビデオ「Stand By Me(スタンド・バイ・ミー)」を6月3日にYouTubeで公開した。

 新型コロナウイルス禍で“不安を抱えている人に寄り添うことの大切さ”を発信すべきであると考え、2020年度計画の中止を発表していた「True Colors Festival超ダイバーシティ芸術祭」の再開第1弾企画として、ミュージックビデオを公開することになった。

 True Colors Festivalは、2020年夏までに開催予定だったコンサートなどのプログラムを中止にしたが、コンサートに出演予定だったアーティストらが中心となりミュージックビデオを制作、世界14カ国46人の障害のあるアーティストが自宅から参加した。仮想ステージに見立てたスクリーンに、次々にアーティストが登場する。

 アメリカで最も有名な手話通訳者として知られるアンバー・ギャロウェイが手話通訳を務め、日本からは、“和製スティービー・ワンダー”と称されるピアニスト・シンガーの木下航志、全盲のヴァイオリン奏者の穴澤雄介、義足のダンサー・女優の森田かずよのほか、2020年2月にTrue Colors MUSICALに出演したダンサーの東野寛子、鹿子澤拳らも出演する。

 誰もが居心地の良い社会を目指し開催する「True Colors Festival」は、アーティストと観客が同じ場所で想いや体験を共有できる日まで、オンラインのプロジェクトを中心に展開していく予定だ。

 本フェスティバルの総合プロデューサーである樺沢一朗・日本財団常務理事は、再始動にあたって、「コロナによって、私たちは今、世界中の人たちと同時に同じような経験を共有しています。こんな時だからこそ、自分とは違う離れた誰かを身近に感じ、世界を繋いでいく音楽、芸術を届けていきたい」とコメントしている。

Ben E King 「Stand ByMe」

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