ジェフ・ベックとジョニー・デップが17日、デュオとして初の音源「孤独」がデジタル配信を開始した。今回リリースされる楽曲は、ジョン・レノンの名曲「孤独」のカバー曲となっている。

全世界が認める伝説のギタリストにして、常に更なる高みを見据えて活動を続ける孤高のアーティスト、ジェフ・ベック。彼はこれまでにも音楽史における偉大なコラボレーションを数多く実現させてきたのだが、今ここに誰もが予想もしなかったような豪華な共演を果たし、音源を公開することとなった。その相手とは、俳優としても輝かしいキャリアを持ち、ミュージシャンとしても活動する、ジョニー・デップ。

 音楽的ソウルメイトともいえるこの二人は、過去数年の間共に二人から生まれる音楽を形にすべく作業を進めていたのだが、デュオとして初めての音源を発表することとなった。この二人が今回発表する音源は、ジョン・レノンのクラシック・トラック、「孤独(原題: Isolation)」をジェフ・ベック&ジョニー・デップ流にアレンジしたカバー曲で、ダウンロードとストリーミングのみのデジタル配信でのリリースとなっている。

「孤独」は、ジェフ・ベックがギターを、そしてジョニー・デップがボーカルを担当、その二人と共に、ベックの長年のコラボレイターでもあるドラマーのヴィニー・カリウタとベーシストのロンダ・スミスが参加した音源となっている。この顔ぶれからなるバンドが初めてそのパフォーマンスを披露したのは、昨年2019年9月にテキサスで行われたエリック・クラプトンが主催するクロスローズ・ギター・フェスティバルのことだった。

ジェフ・ベックは最も才能あふれる特筆すべきギタリストとして世界中で知られ、ロックやブルース、ジャズ・シーンの名だたるアーティスト達と共演する、伝説の存在だ。50年以上にも及ぶその名高いキャリアを通して、彼は実に8回ものグラミー賞を受賞し、Rolling Stone誌からは「世代を超えた偉大なるギタリスト100人」の一人に選ばれ、ヤードバーズのメンバーとして、そしてソロ・アーティストとして、2度のロックの殿堂入りを果たしている。2016年夏には、ギターの巨匠でもある彼の50年もの音楽的キャリアを祝し、ハリウッド・ボウルでの壮大なコンサートを開催した。

ジョニー・デップも、今まで数多くの音楽活動を行っている。アリス・クーパーやジョー・ペリーらと共に結成したスーパーグループ、ハリウッド・ヴァンパイアーズとしての活動に加え、他にもオアシスやマリリン・マンソン、ストーン・テンプル・パイロッツといった様々なアーティスト達ともコラボレートを行い、その強烈な印象をシーンに与え続けている。

ジェフ・ベック コメント

ジョニーと俺はここのところしばらく一緒に音楽を作ってきたんだけど、この曲は昨年一緒にスタジオに入ってレコーディングした時にできた音源なんだ。こんなに早いタイミングでこの曲をリリースするとは思っていなかったんだけど、現在のこのハードな状況や、このチャレンジングな時期に本当の「孤独=Isolation」を感じている人たちのことを考え、今こそこの曲を皆に届ける時だ、と感じたのさ。ジョニーと俺が作り上げた音楽は他にもあって、他の曲もまもなく皆に届けようと思っているけど、その時まで、ジョン・レノンの偉大な楽曲を俺たちなりにアレンジしたこの曲を聴いて、ちょっとでも心を休めて、連帯感を感じてもらえたらいいな、と思っている。

ジョニー・デップ コメント

 「ジェフ・ベックと俺はこの「孤独」を去年レコーディングしたんだ。美しいジョン・レノンの曲を俺たちなりに料理してね。この曲にある“We’re afraid of everyone. Afraid of the Sun!(僕達は皆を恐れている、太陽さえも恐れている!)”というジョンの歌詞は、今のこの状況において非常に意味深い言葉だ、とジェフと俺は感じたのさ。この曲は孤独についての歌であり、恐怖や俺達の世界への現存する危機ついて歌っている。だからこそ、俺達はこの曲を皆に届けたいと思ったのさ、今この瞬間を意味あるものに感じたり、ともにこの孤独な状況を耐えながら時を過ごしていく何かの助けになれば嬉しいよ。

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