エミネムのトランプ批判などにみる「音楽と政治」の関わり

<記者コラム:オトゴト>
『第48回衆議院議員総選挙』は22日、投開票日を迎えた。約5年に及ぶ安倍政権などの信認を問う今回の選挙。あす23日には態勢が判明する見通しだ。
昨年、元SEALDsの奥田愛基氏の音楽フェス『フジロックフェスティバル2016』への出演を巡り、「音楽に政治を持ち込むな」という批判がネット上で起こり、メディアでも取り上げられた。
そもそも「音楽と政治」は切っても切れない関係ではないか? 米ラッパーのエミネムは、10日に開催された『BETヒップホップアワード』でフリースタイルをムービーで披露。その中でドナルド・トランプ米大統領への批判を展開した。
エミネムは<今ホワイトハウスにいるのは 〇〇〇を起こしかねない〇〇〇〇野郎だ><特技は〇〇差別だけ>などとラップ。トランプ大統領を強烈にディスった。
遡れば、ジョン・レノンさんは、妻であるオノ・ヨーコさんとともに寝室にマスコミを招き入れ、平和について語り合う「ベッド・イン」と呼ばれた活動に代表される平和活動をおこなった。1969年には、英国のベトナム戦争支持を受け大英帝国勲章を返上している。
そのジョン・レノンさんの名曲「イマジン」のカバーも収録されている、RCサクセションのカバーアルバム『COVERS』では、忌野清志郎さんがエディ・コクランのカバー「サマータイム・ブルース」で日本の原発を痛烈に批判している。サザンオールスターズは2013年に、「ピースとハイライト」で東アジア情勢を憂う歌詞を歌った。
政治のことを語ると、どうしても硬く難しいイメージがつきまとい、身近に感じれないということから人々はこうした話題を避けたがるのかもしれない。しかし、政治は当然、我々の生活に直接的に影響するものだ。
選挙の投票が我々が直接政治に参加できる機会ではあるが、音楽を通して人々がもっと政治について気軽に考える機会があってもいいのではないだろうか。【松尾模糊】
- この記事の写真
ありません