たった一人でも幸せを掴んで欲しい
――2曲目「最後の彼女になりたかった」は温かい曲で歌詞が胸にきます。
これも重いんですけど、川口圭太さんという好きなアレンジャーさんが、センチメンタルで華やかなアレンジにしてくれたおかげで、すごくキラキラして素敵になりました。どの年齢の女の子でも、彼氏に対して「この人と結婚したい」と感じる瞬間があるんじゃないかな、と思って作った曲です。歌詞をそんなに意識しないで、音楽として聴ける曲でもあるなと思うから、楽しくカラオケで歌ってくれるのもいいし。別れたばっかりで、ずん! と聴いてくれるのもいいですし。
――音がキラキラしていますよね。
はい。すごくキラキラしていて、好きなんです。でも歌詞もお気に入りのところが多いから、やっぱりそのへんも聴いてほしいな(笑)。
――この曲をアルバムのリード曲にしたのはなぜですか?
自分の中ではやっぱりポップだし、歌詞はそんなにすごく重い分類には入っていないというか。最後は前向きな感じのイメージですし。女の子は「この人に幸せにしてもらおう」とか、「お金持ちの人と結婚したら楽だな」などと思ったりすることもありますよね。でも、結局は自分一人でも幸せを作れるようになっておかないと、と思って。苗字に頼らなくても、みんなにはたった一人でも幸せを掴んで欲しいなと思います。失恋しても、これを聴いて大丈夫だと思ってくれたらいいな。
――最強の応援ソングになりましたね。
意外と応援していいるんですよ(笑)。
――3曲目の「恋人失格」は配信シングルとして昨年6月にリリースされています。このアルバムに収録されることで、どんな役割を果たしたと思いますか?
「恋人失格」は「この曲知っている!」となって、それが入っているミニアルバムだと思う人も多分いると思うので、広告係に任命したいくらいです(笑)。みんなから好評をいただいている曲なので3曲目といういい位置に入れました。だけどそのあとにまた雰囲気が変わるから、この間のメリハリのために「恋人失格」をここに持ってきたと言ってもいいぐらいです。
――4曲目の「帰りたくないって」は『コレサワ 2nd Anniversary 君におんがえしツアー』で披露されましたよね。タイトルを聞いたとき、しっとりした曲なのかなと思ったのですが…。
まったく違うという(笑)。私史上、最短の曲で2分半。これは最後に作った曲なんです。本当は全6曲でもいいかなと思っていたんですけど「もう1曲足そう」となったときに1回短い曲を作ってみたいと考えて。あとオートチューンを使ってケロケロさせたくて。今回サウンド的にも、ずっとボーカルをダブルにしたりとか、やってみたかったことをやっています。あとこの曲には、うすく元カレの声が入っているんです。そういう遊び心も楽しんでもらえたら。
――疾走感にあふれています。
勢いしかない(笑)。ちょっと元カレの家に荷物を取りに行かなきゃいけないという、その時の女の子の気持ちを歌にしてみました。もうこの女の子の気持ちと一緒というか。ちょっと甘えそうになるけど、本当は甘えちゃいけないというせめぎ合い。自分と自分の戦いを表現できていたらいいな、と思いました。
――ライブで聴いたときも、迫力が違いました。
あの日のためにエフェクターを買いました! 味変みたいな感じ(笑)。
――味変! まさにそうですね(笑)。詞の中で<あたしの荷物が まだ恋人みたいな顔して並んでる>という表現もいいですね。
あそこは私も好きなんです。
――ライブの後、ファンの人からはどんな反応でしたか?
「かっこいい曲だった」と言ってもらえました。だからまた、いつものライブとは違うケロケロしたコレサワを聞いてほしいな。
――この間のライブで演奏してみたいと思ったのは、一番変わった曲だからですか?
といいますか、アルバムの中からバンドでやった時に勢いが入る曲というか。みんなでやって格好良い曲を試しにやってみたいな、という感じでしたね。
――2周年記念ライブはバンドの皆さんとすごく息が合って楽しそうでした。
大阪と東京で2回しかなかったけど、すごく距離が縮まったというか。メンバーもそれぞれとはやったことはあったけど、あのメンバーでやるのは初めてだったんですよ。だから調整などいろいろ大変なところあったんですけど、最終的にはみんな仲良くなって。
いいメンバーだったと思います。