欅坂46小池美波、地元でインタビュー 車窓から見た父の涙は今も忘れない
INTERVIEW

欅坂46小池美波、地元でインタビュー 車窓から見た父の涙は今も忘れない


記者:小野眞三

撮影:

掲載:19年11月23日

読了時間:約10分

一問一答、家族の大切さに気付いた車窓の先

――昨年20歳になり、今日誕生日を迎えたがこの一年間は?

 19歳から20歳は自分の中でも大きな境目だったので、今まで通りではいけないとはずっと思っていました。自分の苦手なことから逃げずに挑戦しようとか、自分に対する自信が何もなかったので何か一つ見つけようとこの一年間歩んできて、結果、少しずつ見つけられたので、それをもっともっと伸ばしていきたいですし、もっともっと色んなことに挑戦したいなと思えましたので、自分の中でも成長した実感はあります。

――思い出の出来事は?

 たくさんありますが、東京ドームというステージに立てたことは大きなことだったと思います。東京ドームに誰もが立てるというわけではないと思いますし、欅坂46はデビューからもうすぐ4年になりますが、3年半でまだまだ未熟な私たちが東京ドームというステージに立てるのはすごく嬉しい反面、緊張や不安もありました。今回がもしかしたら最後かもしれないという気持ちで挑んでいたので、ここから欅坂46がもっと成長していけたらと、またもっと大きな目標をたてられた場所になりました。

――写真集も新たな挑戦だと思うが、あらためて反響は?

 写真集を出させていただけるとは思っていなかったので、決まった時は嘘かなと思いました(笑)。でも、出させていただくからにはファンの方が知らない私も見てほしいですし、欅坂46にこういうメンバーもいるんだよっていうことを知ってほしかったので、包み隠さず、自分のすべてをさらけ出した一冊になったんじゃないかと思います。

――撮影では身体づくりや表情は今泉佑唯さんを参考にしたと話していたが、本人に見せた?

 なかなか会える機会がなくて…もし見てくれていたら嬉しいです。トレーニングは…今はあの時ほどはやってないですけど(苦笑)、少しできた腹筋は守りたいなと思っているので、食生活とかには気を付けています。それと、写真集の時より少し痩せたいという気持ちもあるので、いまはダイエット中です。

――地元でのお渡し会、心境は?

 地元でのイベントは個人的な夢でもあったので、お渡し会をさせていただけることは嬉しいですし、兵庫でライブをしたりイベントをすることはそんなに多くないので、ふだん会えない方にも会えると思うと嬉しいです。地元のファンの方は関西弁を使ってくださるので、関西で握手会をすると「ホームだな」っていう感じがします。すごく温かいというか、気持ちも休まるというか、ゆっくりできる環境です。来て下さることも嬉しいですし、関西でもまだまだ欅坂46を知らない方も多いと思いますし、欅坂46にはいっぱい関西のメンバーもいるので、もっともっと2期生を含めて関西のメンバーでも関西を盛り上げられるように頑張りたいなと思います。

――高校2年生まで兵庫でいて、それまではどんな人柄だった?

 高校2年生までの私は本当におとなしいというか、クラスにいても全然目立たない感じで、いま私たちが「サイレントマジョリティー」を歌ってますが、むしろ私は意見が少数派でも、絶対周りに合わせなくちゃいけないと思って意見を変えがちなタイプだったので、いまこうやって欅坂46のメンバーとしてこういう歌を歌っているのが不思議な感じもありつつ、その時の私に対してももっと自分らしさがあっても良かったのかなって思ってもいます。

――欅坂46に入って変わったことは?

 自分のなかの意見を言えるようになりました。自分の中でため込むことはなくなって。思ったことは素直に言えるようになりました。

――どういう流れでアイドルになりたいという気持ちが芽生えた?

 小さい頃にモーニング娘。さんが好きで、いつかアイドルになりたいと思っていました。でも親に「東京行ったら一人で暮らさないといけないんだよ」って言われて、小さい頃は「親と離れたくないのでいやだな」って思って、やっぱり無理だと。小学生になってAKB48さんの「RIVER」という曲が大好きになりましたし、ダンスを覚えるのもすごく好きでした。それを学校の休み時間に練習していたら、他のクラスの女の子が、「あの子、本当にAKBに入りたいんだと思う」みたいな、そういう噂を立てられてしまって。私はその時はそういうつもりじゃなかったんですけど、どこかでアイドルになりたい気持ちはあるんだなっていうのが分かって。中学生になってから「アイドルになりたい」っていう気持ちがどんどん強くなって、高校2年生の時に、受験がちょっと嫌だなって思ったりしだして(苦笑)、ちょうど良いタイミングで、その時は鳥居坂46という名前でしたが、オーディションがあったので、これでもし受からなかった私はもう普通に自分の人生を歩もうと思っていました。絶対受からないだろうなっていう気持ちで受けたら、受かっちゃった(笑)。親にも受けていることは黙っていたので、受かってから親たちがネットニュースを見て知ったので、はじめはすごい怒られました(笑)。

――上京する前、最後の人は誰か覚えていますか?

 前日から荷造りをしている時点で涙がポロポロ止まらなくて「行きたくない行きたくない」って言ってたんですけど(笑)、親から「あんたが決めたことなんだから」って。私が決めたことなんだから勝手な理由で帰ってきてほしくないし、やるからには頑張って欲しいって言われたので、泣きながらつらいな、悲しいなと想いながらも頑張らなきゃと思って、新幹線に乗る前とかも涙が止まらなくて、お父さんが泣いてる姿を見たことがなかったんですけど、初めて新幹線に乗る時に窓から見てると涙を流してたので、泣くんだなって、びっくりしましたし、ちょっと今まで当たり前で気づかなかった、家族の大切さとかも気づきました。

小池美波

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――グループでは2期生が加わったが刺激になっている?

 1期生はもちろん個人個人でも頑張っていますし尊敬もしているけど、活動する時間が長くなっていくにつれて加入した当時の気持ちや、あの時の目標が少しぼやけてしまうこともあって。それとみんな仲が良いから「他のメンバーには負けないぞ」という気持ちが自分の中でもなくなっている気がすることもあって。なので、2期生のメンバーが入ってきて、どんどん色んなものを吸収していって、それを色んなところで出している姿をみていると刺激になります。いつ追い抜かれてもおかしくないスピードで成長しているので、焦りも出てきて、自分が初期の頃の気持ちを取り戻した感じです。基本的なところも含めてもっと自分で磨かないといけないし、出来ると思っていることでもちゃんと見つめなおしていかないといけない。2期生が一生懸命にダンスしたり、歌の練習したり、何度も動画を見返して練習している姿を見ていると「私ももっと頑張らなくちゃいけない」と思えて。すごい刺激になっています。

――NHK紅白歌合戦の出場が決まりました。選ばれての心境は?

 本当に嬉しかったです。正直、毎年紅白に出られるわけじゃないと思っているので、起きたらその連絡が来ていてびっくり、起きた時とは思えないくらいの声を出したんですけど(笑)、本当にうれしくて、今年一年間の締めくくりでもありますし、色んな年層の方が見て下さる番組でもあるので、欅坂46というグループは知っていても、どういうグループかはわからなかったりする方もまだまだ多いと思いますので、その場でもっともっと欅坂46のことをもっと知ってもらえたらと思います。一年の締めくくりで、良い意味で良い印象で、みなさんの目に焼き付けられたらいいなと思います。

――来年へ向けての目標は?

 私は、次のシングルは選抜ではないので、選抜メンバーの心の支え、下で支えられるような、メンバーになれたらいいなって思っています。選抜メンバーを見ながら刺激を受けて私たちも頑張りつつ、支えられたらいいなって思っています。

小池美波

(おわり)

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