Baby Kiy「独りよがりな音楽にしない」新譜に込めた“You”へのメッセージ
INTERVIEW

Baby Kiy「独りよがりな音楽にしない」新譜に込めた“You”へのメッセージ


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年10月20日

読了時間:約9分

みんなの人生のストーリーに寄り添えるような楽曲が書けたら

『All About You』CD ONLYジャケ写

――さて今作にはインディーズ時代の楽曲もAcoustic Versionで収録されていますが、インディーズ時代はどういう活動をされていたんですか。

 そんなに変わっていないかもしれないです。ただ、チームメイトは沢山増えました! それでお仕事も増えましたし、好きなスタッフさんが現場に来ると気分も上がるんです。でも、逆に来てくれないとスネちゃうんですけど(笑)。

――「Rainbow(Acoustic Version)」はオリジナルとはまた違った感じで良いですね。

 これはライブバージョンなんです。ライブではしばらく歌っていなかったんですけど、今年に入ってこの曲を歌い始めたらみんなが「良かったよ!」と言ってくれるようになって、初めてのフルアルバムにも入れたいなと思い「Rainbow(Acoustic Version)」として収録させていただきました。

――ライブでの評判が良かったんですね。

 2年前に出した時より成長したなと自分では感じています。時代と共に成長していく曲なんだなと。30歳になったらまた違う「Rainbow」になるし、60、70歳のおばあちゃんになって歌っても、その時代の「Rainbow」ができるんじゃないかなぁと思っています。19歳のときに人生で初めて書いた曲で、そのあとに「Before the sunshine」が出来ました。「Before the sunshine」はハワイに行ったときに書いたんですけど、そのときの生活をそのまま書いた日記のような曲になっています。この曲もAcoustic Versionで新しくアレンジを変えて収録したので、ぜひ皆さんに聴いていただきたいです。

――これは一発録りですか。

 一発録りです! インディーズ時代の曲はライブっぽさを出したくて、スタジオセッションでやっていただいて、今までとは違う感じだったのですごく楽しいレコーディングでした。

――その模様が収録されている特典DVDも楽しみですね。

 スタジオセッションの一発録りで、みんな楽しそうにやっている空気感が伝わると思います。スタジオの風景って普通なかなか見られないじゃないですか? 音楽をやっている私を観ていただけるのでそこは見どころかもしれないです。Instagramでしか私を知らない人には「こんな子なんだ!」と、私の新たな一面もわかってもらえると思います。

――是非見ていただきたいですよね。そして、ジャケットのアートワークも切ない感じが出ていていいですね。

 アートワークや歌詞カードのイメージは全部自分でやっています。でも私はイラストレーターとかアプリを使えないので、手書きでデザイナーの方に伝えたりして「ここでグラデーションして、ここに文字を入れて」とか、細かい指定も1枚1枚やっていて、すごくこだわって作らせて頂きました。今回、mu-moショップ・イべント会場限定盤にはバンダナが付くんですけど、さりげなくラルをデザインに入れているんです。そういうところにもみていただけると嬉しいです!

――「Hummingbird ~キセツハズレノハナビ~」のMVも撮影したんですよね。

 撮影しました。すごく切なくてノスタルジックな作品に仕上がっています。倉庫で撮ったんですけど、初めて私が楽器を持たなかったMVになりました。衣装も変えないでシンプルというところにこだわりました。

――見所は?

 雨に濡れながら撮影したところが見所になるかな。撮影の日は夏が終わってすごく寒い日だったんですけど、土砂降りのなか頑張りました(笑)。「Stay Together」、「Don’t Let Me Go」、「Lazy Boy」、そして「Hummingbird ~キセツハズレノハナビ~」の4曲がDVDに収録されているんですけど、全部違うイメージの映像になっているので、ぜひ観てほしい作品です。

――Kiyさんにとって音楽はどういった存在でしょうか。

 Baby Kiyを表す一つのツールです。写真だったりInstagramや、過去に出した本だったり、一人の女の子を表す一個のツールとして今までやってきて、いま音楽にフォーカスしてそれを表現している感じなんです。いま自由に表現をしていることが楽しいから、ずっとそれを続けたいなって思います。

 音楽はなくても生きていけるけど、あればそれが人生を彩って豊かになると思います。みんなに後押しされるような、共感があって、この曲が思い出になったり、みんなの人生のストーリーに寄り添えるような楽曲が書けたらいいなと思っています。今回は特に応援ソングを意識して書いた曲、ド直球の曲も書いたので、共感していただけたら嬉しいです。決して独りよがりな音楽にしたくないなぁって思ってます。

――最後に現在ツアー『BABY KIY TOUR 2019“All About You" 』の真っ最中で、ファイナルは10月22日に東京・日本橋三井ホールでおこなわれます。どんなライブにしたいですか。

 みんなで遊び散らかす感じにしたいです(笑)。ポップでキャッチーでライブで楽しんでほしいというために作った曲たちなので、今年の集大成として、同じ空気感のなかでみんなで楽しんで一つになりたいです。個人的にはバンドのみんなと考えて出来たセトリも完璧で各曲が映える感じになっていて、生バンドもカッコ良いし、絶対楽しいと思うのでみんな是非遊びにきてください!

(おわり)

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