PassCode「もっと多くの人に認識してもらいたい」新天地への未来地図
INTERVIEW

PassCode「もっと多くの人に認識してもらいたい」新天地への未来地図


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年10月17日

読了時間:約14分

 PassCodeが9月25日、5枚目のシングル「ATLAS」をリリースした。今年はグループ初のZeppツアーもおこない勢いに乗っているPassCodeが提示したのは、耳馴染みの良い、3枚目のシングル「Ray」を彷彿とさせるポップチューンで「もっと多くの人にPassCodeを認知してもらいたい」という想いから誕生した1曲だという。インタビューでは、この夏を振り返ってもらい、「ATLAS」の制作背景から今後の課題まで、多岐に渡り南菜生と高嶋楓の2人に話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

サマソニは成長を確かめる場になっている

――東名阪対バンツアー『VERSUS PASSCODE 2019』はいかがでしたか。

南 菜生 感覚ピエロやBAND-MAIDとは、いつかまたやってみたいと思っていたんです。私達がデビューしてから、今こうなりましたという姿を見せたいと思いました。なので、今のタイミングで一緒にライブが出来て嬉しかったです。名古屋公演はジャンルレスな感じで、私達が対バンツアーをやる意味はこういうところにあるんだなと思いました。

南 菜生

高嶋 楓 私も名古屋は印象的でした。特にHalo at 四畳半は私たちの音楽性とは違うので、異色の組み合わせだったと思うんです。なので、Halo at 四畳半はやりづらかったと思うんですけど…。Halo at 四畳半は初めてライブを見させてもらって、めちゃくちゃ熱いライブをする方たちで刺激をもらいました。KNOCK OUT MONKEYを挟んで、そのあとに私たちの番だったので、刺激を受けて良いライブが出来たんじゃないかなと思います。それが対バンツアーの醍醐味だなと思いました。

南 菜生 ジャンルで対バン相手を選んだというよりも、温度感で選ばせていただきました。お客さんがどう見るかというよりも、ステージでの熱量を重視したので、それが結果的に良かったのかなと思います。

――熱量は重要ですよね。さて、この夏はどんな感じでした? 恒例のサマソニも出演しました。

南 菜生 今年の夏は制作の方も並行してやってあたこともあって、フェスはサマソニ(SUMMER SONIC)、ジャイガ(OSAKA GIGANTIC ROCK FES)、ミリオン(百万石音楽祭~ミリオンロックフェスティバル~)、韓国のフェス『JUMF』ぐらいしか出れなかったんです。なので、周りからはサボってると思われていて(笑)。

高嶋 楓 ファンの方からは「もっとライブをやって」と言われたり。

――裏の制作は見えてませんからね。

南 菜生 そうなんです。けっこう密な作業をしていたんですけど。フェスも出演数が少なかったので、一つひとつをより大切にやりました。サマソニはこれまでに4回出演させて頂いているんですけど、すごく光栄なことで、PassCodeはサマソニに育てて頂いているようなグループなんです。ここが私たちの成長を確かめる場にもなっています。

――サマソニが軸になってる感覚もあるんですね。

南 菜生 あります。1年やってきたことのレスポンスを見るのに、フェスというのはすごく良いんです。そのなかで課題も見つかりますから。

――今回はどんな発見がありましたか。

南 菜生 今、自分たちの目指すステージが頭の中で大きくなっていて、今までは熱量に重きを置いていた感じなんですけど、アリーナやホールといった、もっと大きなステージに立つためにはどうしたら良いのか、というところを考えるようになりました。それにはもっとステージングや歌唱力を上げないとダメだなと思いました。今足りないのは技術だなと感じていて、メンバーともよく話しています。

――スキル面の向上ですね。その中で海外は韓国『JUMF』でのステージはいかがでしたか。

高嶋 楓 今田の体調不良で3人でのパフォーマンスになってしまったんですけど、最初に感じたのは演出がめちゃくちゃすごかったんです。遠征してきてくれる方や現地のファンの方もいたんですけど、やっぱり初めて観てくれる方が多かったんですけど、笑顔で観てくれる方が多かったので嬉しかったです。

高嶋 楓

南 菜生 演出に関しては日本の場合、こちら側からお願いしてやってもらうことが多いんですけど、韓国では現地のスタッフさんが私たちの雰囲気で演出してくれて。

高嶋 楓 それもあって「It's you」という曲では、炎がバンバン上がっていて「すごいなぁ」って(笑)。

――意外な曲で(笑)。

南 菜生 なので私たちも驚いたんです。国によって色んな捉え方があるんだなと思いました。それもあって、色んな国でライブをやってみたいなと思いました。

――ちなみに今行ってみたい国はありますか。

高嶋 楓 イギリスは行ってみたい国の一つです。

南菜生 イギリスは行ってみたいんですけど、PassCodeのメンバーは誰も英語が喋れないので、MCをどうしようかなという問題があるんですけど、海外に行くたびに思うことは、音楽って言語の壁を越えるんだなって。

――韓国では日本語でMCを?

南 菜生 いえ、基本MCはほとんどないんです。でも、今回“ソリジロ”という言葉を教えてもらったんです。

高嶋 楓 「叫べ」という意味があるみたいなんです。

南 菜生 結果的にほぼソリジロで、あとはカムサハムニダとサンキューで乗り切りました(笑)。

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