22/7(ナナブンノニジュウニ)がCDデビュー記念日となる9月20日、東京・マイナビBLITZ赤坂で『Anniversary Live 2019』を開催。本編17曲をノンストップで歌い届けた。またこの日は、結成日でもある12月24日にZepp DiverCity(TOKYO)でバースデイイベントを開催することを発表。宮瀬玲奈は「メンバー11人で絶対に成功させたい」と意気込んだ。

【写真】この日のライブの写真(13枚)

 今年8月21日、1年ぶりとなるシングル「何もしてあげられない」をリリースした。前作から約1年が経っていた。だがその間、彼女たちは歩みを止めていたわけではない。レギュラー番組『22/7 計算中』(TOKYO MXほか)や月イチ公演『22/7 定期公演ナナニジライブ』などを通して自身の力を付けていった。

 彼女たちの歩みは、一歩一歩着実に、という表現が合う。時に急ぎ足になったこともあろうが、地に着いた足の感触を確かめるようにゆっくりと歩いてきた。そう、この日のライブのようにノンストップにだ。11人でこの2年を歩き続けてきたのだ。

 この日のセットリストはそうした歩みを振り返るように、最新の4thシングル「何もしてあげられない」から、3rdシングル「理解者」、2ndシングル「シャンプーの匂いがした」、そして1stシングル「僕は存在していなかった」と遡っていった。本編はMCを挟まずノンストップ、その1曲1曲が走馬灯のように彼女たちの歩み、記憶と結びつき描かれていく。

物語の始まりは4thシングル

22/7

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 時計の針が午後7時を指したころ、大歓声とともに、西條和一人がステージ中央に現れた。やがてメンバーも加わり「何もしてあげられない」を届けた。曲の世界観をそうした演出や振付をもって表現していく。最新衣装は真紅だがライトに照らされ、淡くなっていた。

 曲が終わり、帆風千春が「ようこそ! 最後までよろしくお願いします!」と挨拶すると、ストリングスの音色が印象的なバラード「ロマンスの積み木」へと紡ぐ。ひらりと舞うスカート。華麗に踊る。やがてピタリと音は止み、大歓声だけが轟く。程なくして「Rain of lies」。花川芽衣がセンターで笑顔を見せる。

 再び暗闇がステージを襲う。明かりが戻る頃、三角形に陣取ったメンバー。その中心にいるのは天城サリー。4thシングルのセクション最後は「とんぼの気持ち」。アンビエントな曲が流れ、そして明かりが戻ると、下手に3つの列になってこじんまりと集まったメンバーがいた。左右交互に揺れる。やがてステージいっぱいに広がるとそれを追うように星をかたどったライトが広がっていく。間奏、白沢かなえがクラシックバレエのように舞った。

駆け抜けた3rdシングル時代

22/7

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 時計は午後7時半を刻む。3rdシングル「理解者」時代の映像がスクリーンに映し出される。そして、その歌詞を朗読するメンバーの声が場内に響き、「本当は分かっていたんだ、たった一人だけ僕の理解者」と結び、「絶望の花」そして「理解者」。

 照度は上がり、乾いたアコースティックギターの音色が響く。一列になって背を向けていたメンバーが一人ずつ正面を向き、笑顔でポーズを決める。「不確かな青春」。愛くるしい曲で盛り上がったところで、さらに加速させる「韋駄天娘」。武田愛奈も「まだまだ盛り上がっていけますか! その調子でいきましょう!」と煽る。曲のビート感で踊る体、そして脳内。激しさはさらに増し、ペンライトは残光で絵を描き、巻き起こるコールはメンバーをさらに鼓舞させた。

 さらに「未来があるから」へと移る。Aメロ、Bメロと徐々にテンションが上がっていく。そして「韋駄天娘」から始まったアップテンポなナンバーはこの曲のサビで昇天を迎えた。

感情高鳴る2ndシングル、1stシングル

22/7

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 今度は2ndシングル時代の映像が映し出された。やがて、「シャンプーの匂いがした」の朗読が始まる。力強いマーチングドラムが鳴り響く。脳内はイントロで一気に当時の記憶にタイムスリップする。時を刻んだ分だけこみ上げていく感情。曲終わりはMVと同じように宮瀬玲奈が一人残り、振り返る。

 記憶の旅は続く。「優しい記憶」、そして「叫ぶしかない青春」。「人格崩壊」ではミラーボールに反射した斑点の光が走馬灯のように壁を伝い、そして天井へと流れ、移動する。

 時の移ろいは2年前となる。結成当時の映像が映し出される。そして「地下鉄抵抗主義」の朗読が始まる。「レジスタンスよ 闘いの時だ 目に見えない銃を取れよ」。当時の衣装で登場したメンバー。白光のライトが14の柱を作る。天城サリーが「ラストスパートです! 盛り上がっていけますか! 最後まで行きましょう!」と煽ると、胸打つビートが鳴り響く。「地下鉄抵抗主義」そして、ラストは「僕は存在していなかった」。

 曲を終え、無言で立ち去っていくメンバー。明かりは再び絞られ、青い光が弱く場内を照らしていた。

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メンバー11人で絶対に成功させたい

 まもなくしてアンコールが鳴り響く。しばらくすると、スクリーンには22/7のアニメ映像が映し出される。そこには西條和演じる滝川みう。のちに天城サリーは、来年1月放送のアニメ番組のティザーとキービジュアルだったと明かした。その第一弾は滝川みう。

 映像が終わり、無邪気に手を振る海乃るりを筆頭にメンバーが元気よく登場する。ノンストップで楽曲を届けてきたということもあって「挨拶がまだだった」と、アンコールで自己紹介と今日の感想。メンバーそれぞれ声を担当する役柄とともに短く思いを述べた。

 海乃るり 笑顔が見れて楽しかった。

 宮瀬玲奈  みなさんのおかげで完走できました。

 帆風千春 いままで一番汗をかきました。

 天城サリー 2周年記念をみなさんと過ごせて幸せ、ペンライトが太陽の数よりもいっぱいあって嬉しい。

 涼花萌 デビュー日にみなさんと過ごすことができてとてもハッピーハッピー。

 武田愛奈  みなさん楽しかったですか! わたしもすごい楽しかったです。

 高辻麗  みんないっぱいるのが嬉しかったです。

 花川芽衣 みなさんのことが本当に大好きです。

 西條和 滝川みう役の西條和でした。

 白沢かなえ 長いかなと思ったけど、ステージに立ってあっという間と思える瞬間でした。

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 アニメ番組のティザー映像の第一弾をアフレコした西條は「ほかのメンバーもアフレコにいると思ったけど、ひとりですと言われ…」と振り返った。海乃は「アニメのテーマが『始まりの物語』。グループの結成秘話やキャラクターの過去についてもやるかも」と明かした。

 また、この日のセットリストについて武田は「時を巻き戻したようなライブの構成となっています。ここからが始まりの物語」とし、帆風は「4thシングルから1stシングルまでを披露しました。これまでの2年間で積み上げてきたものをお届けできたと思う」と語った。

 その流れで新たな発表。結成日である12月24日に、Zepp DiverCity(TOKYO)でバースデイイベントを開催することが決まった。宮瀬は「12月24日はオーディションの最終審査、そこで結成して、ここまで歩んできました。この日を皆さんで迎えられることに嬉しく思います。会場はきょうの倍の大きさ。メンバー11人で絶対に成功させたい」、白沢は「クリスマスイブ過ごす相手は決まっていますか? 決まっていないようでしたら私たちと」と呼びかけた。

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 改めて帆風は「きょうで2周年。1年の間でいろいろありました。1年前のここでイベントをしましたが、その時は『22/7計算中』のイベントという形でした。たくさんの力を借りて一緒に盛り上がることができました。今年は11人だけで会場を埋めたいねと話していて、ありがたいことに今日はソールドアウト。ありがとうございます。ここに立たせて頂いているのもスタッフ、なによりずっと支えてくださっているファンのみなさんのおかげです」と感謝。

 最後は、22/7のアンセム曲「11人が集まった理由」を披露して、ライブを終えた。ステージ前方に横一列になったメンバー。場内に向けてマイクを通さず「2+2+7は?」と叫ぶと、場内からは「11」のコール。11人の歩みはこの先も止まらない。【取材=木村武雄】

セットリスト

01.何もしてあげられない
02.ロマンスの積み木
03.Rain of lies
04.君はMoon
05.とんぼの気持ち

06.絶望の花
07.理解者
08.不確かな青春
09.韋駄天娘
10.未来があるから

11.シャンプーの匂いがした
12.やさしい記憶
13.叫ぶしかない青春
14.循環バス
15.人格崩壊

16.地下鉄抵抗主義
17.僕は存在していなかった

EN01.11人が集まった理由

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