杉山清貴「好きでやっていたら36年経っていた」音楽と趣味との向き合い方とは
杉山清貴
コンサート、映画、舞台など、あらゆるエンターテインメントをジャンル問わず紹介する番組『japanぐる〜ヴ』(BS朝日、毎週土曜深夜1時〜2時)。9月14日の放送では、9月16日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催された『SOUND ALIVE presents 横浜合同演奏会』に出演した、杉山清貴が登場。昨年デビュー35周年を記念して杉山清貴&オメガトライブとして再集結したことや、ボディボードなどの趣味について放送された。
好きなときに集まって音が出せたら
杉山清貴は、1980年に第19回ポピュラーソングコンテストに出場したことをきっかけに、1983年に杉山清貴&オメガトライブとしてシングル「SUMMER SUSPICION」でデビュー。「君のハートはマリンブルー」や「ふたりの夏物語 NEVER ENDING SUMMER」などがヒット。1985年にバンドは解散し、翌年「さよならのオーシャン」でソロデビューして、「水の中のAnswer」が初チャート1位を獲得した。サザンオールスターズやTUBEらと並んで、夏のシーズンを代表するアーティストとして活躍。還暦を過ぎた現在もステージに立ち、昨年はデビュー35周年を記念して杉山清貴&オメガトライブを再結成、今年全国ツアーを開催したことが話題になった。
36年に渡って第一線で活躍できていることについて、「好きでやっていたら36年経ってしまっただけです」と、杉山。昨年再結成した杉山清貴&オメガトライブのメンバーについても、「関係はまったく変わっていない」と話した。
「解散後に音楽のプロになったメンバーは他にいなかったけど、久しぶりに音を出したら、やっぱり身体に染みついているんだなって。もともと上手い連中だったんだということが、改めて分かった。還暦のいい大人が楽屋で高校生のような話をして、何も変わっていなくて、そのことが良かった。バカな話をして大笑いして。やって良かったと思いました」。
気になる杉山清貴&オメガトライブの今後については、「好きなときに音が出せればいい」とのこと。
「こういう話が出たらスケジュールを合わせて集まって、好きなときに音が出せたらと思っています。だからと言ってオメガトライブで新曲を出すかと言ったら、考えていないことだけど。昔の良い楽曲たちをたまに生演奏することができて、みなさんに喜んでもらえることができれば、オメガトライブとはそういう存在でいいんじゃないかなと思います」。
ボディボードと音楽は、どこか似ている
地元は横浜で、杉山清貴&オメガトライブ時代から、夏や海をテーマにした楽曲を数多く発表してきた杉山。ボディボードが趣味であることも知られている。夏や海をテーマに曲を書くようになったきっかけは、なんだったのか。
「昔、友だちと車で湘南によく遊びに行っていたので、自然と海の歌が多くなりました。意識しなくても、そういう曲になります。逆に街のことを曲に書くときのほうが、意識してしまいますね。今では、海のキラキラした感じとか、波に乗ってるときはこういう感じなんだよとか、海とか波乗りに縁の無い人たちに、それを感じてもらえる曲が書けたらいいなと思っています」。
ボディボードは30歳のときから始めた。ボディボードと音楽は、どこか似ているところがあると話す。
「当時ハワイで暮らし始めて、退屈していたのでなにかやってみようと思って。向こうでは子どももお年寄りもボディボードで遊んでいたから、自分もやってみようと思ったんです。それで、やってみたら奥深さにハマってしまいました。同じ波が二度とこないように、毎回同じライブはできない。波は周期があって、そのリズムにうまく乗らないと上手に波に乗れない。音楽も上手にリズム乗らなければ、良い音楽は奏でられない。そういうところは、似ていると思います」。
最近は新しい趣味として料理が加わったそうで、誕生日プレゼントにパスタ鍋をリクエストしたほどの熱の入れよう。煮込み料理が好きとのことで「特にカレーは、気分でスパイスを変えてみたり、チキン、ビーフ、ポーク、野菜カレー。旬の野菜を使ってドライカレーにしたりなど、レパートリーを増やせるので楽しいです」と、杉山。
音楽活動は趣味のように気ままで、趣味は仕事のようにとことんやる。それが36年という長きに渡って、活動することができている秘訣かもしれない。そんな杉山のものごとに対する向き合い方が、とても伝わってくるインタビューだった。【文=榑林史章】







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